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この事件に関する議論で、よく「刃物」の喩えが出ているのですが、それは如何なものか、という気がします。
Winnyが開発開始・公開された経緯はこの記事 [cnet.com]に詳しいですが、
それまで日本国内で隆盛を誇っていたP2Pファイル共有ソフトは「WinMX」だったが、2001年秋にWinMXのユーザー2人が京都府警に逮捕された
ことから、
WinMXよりも匿名性が高く、警察に摘発されないようなソフトを待望する声が高まった。具体的にいえば、2ちゃんねるのdownload板に「MXの次は何なんだ」というスレッドが立てられ
という状況になり、それに対して金子被告が
そんな中で、金子被告がいまも歴史に残る47番目の書き込みを行う。「暇なんでfreenetみたいだけど2ちゃんねらー向きのファイル共有ソフトつーのを作ってみるわ。もちろんWindowsネイティブな。少しまちなー」この宣言によってWinnyの開発がスタートし、翌月には早くもベータ版が公開された。公開場所は、金子被告が開設したウェブサイトである。
そんな中で、金子被告がいまも歴史に残る47番目の書き込みを行う。
「暇なんでfreenetみたいだけど2ちゃんねらー向きのファイル共有ソフトつーのを作ってみるわ。もちろんWindowsネイティブな。少しまちなー」
この宣言によってWinnyの開発がスタートし、翌月には早くもベータ版が公開された。公開場所は、金子被告が開設したウェブサイトである。
といったリアクションとして公開した、という経緯があるようです。(引用部分は全て上記記事より)
さて、それこそストーリーでも触れられているWIDE PROJECTのコメント [wide.ad.jp]に書かれているような、
技術者が、中立的な技術を開発した結果として逮捕され、その改善や新たな貢献が束縛される
という事件なのでしょうか。(引用部分は上記WIDE PROJECTのコメントより)
確かに「P2P」という全体の技術で括れば「中立」ですが、そのP2Pをベースに
Winnyは暗号化されたキャッシュを中継していくことで、送信者を特定できないようにするという、独自の匿名化技術を備えていた。つまりは警察に摘発される可能性が低い
という機能を「付加」して作られたものが、果たして「中立」であるのか、といえば、どう考えても私はそのように見ることはできません。単純に合法なファイルの交換をするだけなら「匿名化技術」は不要であるのに、それをあえて付与した点について、「不正なファイル交換をすることが前提だった」以外の理由が見あたらないからです。(引用部分は前述のニュース記事より)
そういった前提から考えると、少なくとも現在の日本では、前述の刃物の例を無理に適用するなら、「刃物を使って違法行為をしたい」と騒ぐ人たちに対して、「これを使えばいい」と新しい技術を用いて作った刃物を渡した、という点まで含めなければ対応が取れないように思えます。そして、「相手が殺人を犯すかもしれない」という認識があったとしたら、たとえ刃物を作る技術というのが中立であっても、刃物を渡した行為そのものは処罰されて然るべきですし、その処罰が「技術を脅かす」ことにはなりません。
さて、「認識があったとしたら」という前提を掲げてみたわけですが、確かに前述の記事にある書き込みでは「不正コピーができる」と明確に示唆しているわけではありません。が、逆に、「2ch」にアクセスして適切な掲示板を探し、書き込みができる程度にはWebに精通し、またWinnyというソフトを作れる程の技術者であった金子氏が、「WinMXで逮捕者が出た→どのソフトなら逮捕されないのか?」を議論している不正なファイル交換を行っているユーザーが多いことが想定される掲示板に、「匿名性の高いソフト」を作って紹介した時に「不正なファイル交換に使用される」ことを想定できなかったとしたら、それは「想定できない方が悪い」と言わざるを得ないと思います。
「そもそも」論になってしまいますが、別にIT技術に限らず、技術というものは漠然と存在するのではなく、その技術によって「何か」をなし得るために用いられるものではないかと思います。(もちろん何かの偶然で本来の目的とは別の「技術」が生み出されることはありますが。)
となると、たとえ技術自体は中立であっても、その運用方法や実装方法については思想が関わってくるわけで、今回のWinnyに関して、その運用方法や実装方法がどうであったか、という議論を飛ばして「P2Pという技術は中立だ」といった議論がなされていることに、どうにも違和感を感じます。
少し別の例を挙げれば、「ダイナマイトを生成する技術」は、それ自体は中立です。ですが、それで時限爆弾を作ってテロをすれば非難されるでしょうし、トンネル工事などに役立てれば「社会に貢献している」と見なされるでしょう。前者のケースを誰かが起こした時に、テロ行為を非難する人に対して「ダイナマイトの技術は中立なんだから逮捕すべきでない、工事で役立てている人が萎縮するじゃないか」と叫ぶようなことは、誰もしないと思うのですが……。何故、ことWinnyになるとそういった「実装した目的」についての思考が働かず、単純に「P2P」という技術の中立性だけを論点に挙げて議論がなされるのかが理解しがたい気がします。前述のようにソフトを作り、公開した段階で「不正ファイル交換に使用される」ことを想定するのは容易であり、また、それを助長する機能を故意に実装したのは金子氏自身なのですから。
ボーズ社の社長、Amar Gopal Boseは「技術はヒトが使うために開発する。人間の心理を熟知することが必要だと思う」と言いましたが、はてさて、「人間がどう使うか」について思いを全く馳せないまま技術を世にはなってしまうのは現代の風潮なのでしょうか。だとしたらそれは非常に危険なことのように思えます。
> 工事で役立てている人が萎縮するじゃないか」と叫ぶような・・・
Winny:「使う人」が悪いと「作る人」も悪いか?という問題ダイナマイトの例:「使う人」が悪いと別の「使う人」も悪いか?という問題
ちゃんと対応させるなら、「ノーベルのような人が萎縮するじゃないか」とすべき。工事の人はWinnyに当てはめれば合法利用している人。製作者ではない。
金子をノーベルに例えるのは無理があるだろう.金子がWinnyを作った時点でP2Pの技術は既にあったんだし,金子はそれを犯罪目的に使いやすいようにしただけ.
>今回のWinnyに関して、その運用方法や実装方法がどうであったか、という議論を飛ばして「P2Pという技術は中立だ」といった議論がなされていることに、どうにも違和感を感じます。
警察側は「その運用方法や実装方法に問題がある」ということで「幇助だ」と法廷で主張していて金子先生側は、「P2Pという技術は中立であり、運用方法や実装方法には問題はない」と主張したわけですよね。
高裁は「どの程度の割合の利用状況によってほう助犯の成立に至るかや、主観的意図がネット上において明らかにされることが必要かどうかの基準も判然としない」という判決でした。
金子先生に「不正ファイル交換に使用して欲しいという悪意」があったかどうか?という事を、警察は争点にしていますが高裁の判決では、現在の法律では「不正ファイル交換に使用してほしい」という意思が先生にあり、警察の主張が事実であったとしてもその事実自体を「有罪(精神的幇助)」とは判断できないよ、「問題がある」といってる部分は「そもそも問題として扱えないよ」ということでしょう。(判決からすると「技術に罪はない」という先生の主張が無罪の理由というわけではない、というのが残念です)
法のルールに照らし合わせて判断するのが司法国家である以上、判断基準がないことを裁くのは偏向であり独裁です。その観点に立つと、高裁の無罪の理由は至極当たり前なことをおっしゃっていると思います。
「議論し終わって、法律(基準)ができてから出直してきてくれや」ってことですね。
>「P2Pという技術が中立である」ことは地裁判決でも明確に述べられていますし、争点にはなっていません。
なんというか、何に対して「嘘をつきますかね」と言われているのか憶測となりますが「主張」と「争点」の語意を混同されている&大元のコメントが開発経緯から高裁判決までの経緯すべて含めて話をされていること。そして、それを元にして私がコメントしていることを認識されずにコメントされていると予想して、返事をさせていただきます。おっしゃるようにP2Pという技術が中立であることは争点にはなっていませんし、地裁の裁判官も高裁の裁判官も中立であると判断されています。そしてご覧の通り、私自身も金子先生は「主張してた」と書いていて、一言も「争点である」と書いておりません。
「暇なんでfreenetみたいだけど2ちゃんねらー向きのファイル共有ソフトつーのを作ってみるわ。もちろんWindowsネイティブな。少しまちなー」 (snip)単純に合法なファイルの交換をするだけなら「匿名化技術」は不要であるのに、それをあえて付与した点について、「不正なファイル交換をすることが前提だった」以外の理由が見あたらないからです。
(snip)
単純に合法なファイルの交換をするだけなら「匿名化技術」は不要であるのに、それをあえて付与した点について、「不正なファイル交換をすることが前提だった」以外の理由が見あたらないからです。
自分でしっかり引用してる範囲にあるじゃないですか。「2ちゃんねらー向き」だと。 影響を強く受けたユーザーの中には、別のサイトでただストリーム配信を見てだべるだけであっても「名前を出してコメントする奴は叩く」位、なんらかの利用者を特定できる情報を出すことに拒否感を感じる人は少なくありません。 自分が出すことを拒否するだけではなく、他人にすらそれを強要する程の人も普通にいるのです。 コメントに IP アドレスのハッシュを付けるだけであっても嫌がる人もいますけどね。
そういう「2ちゃんねらー」にも使ってもらおうとしたら、(警察等の要請まで使って調べればわかる程度の) 匿名化は必須の機能ですよ。
議論ごっこのお誘いだから、面白おかしいなのでは?
>ただしREADMEに書いていたからといって、それが有効か?というのは別問題だ。そこの判断をするのは裁判所。「READMEに書いたから幇助じゃない」ってよりは「幇助なんてそんなポンポン認めらんねーYO」の方が近いんじゃねえかなあ。
幇助が認められなかったのは、初期の頃の47の発言が金子のものと認定されなかったから。初期のコメントも金子の発言と認定されていたら、どうなっていたんだろうなぁ……
意志の表明は契約でないのでシュリンクラップうんぬんなどは関係ありません
火薬類の取扱いは法律で規制されています
「匿名」=「犯罪性」かどうかは、freenetの理念を読んでから再度来てみてくれ。
言論の自由(というか発言の安全)が保障されない国の人にとっては重要な問題だから。
これは本当に考えさせられます。日本は世界でもっとも言論が自由な国の一つですから、あまり意識しなくて良いのですが、世界的には、きっと(潜在的に)freenetを必要としている人口の方が多いんですよね。
しかし、freenetで発信されるメッセージは、その国においては「違法」である可能性も高いと思います。私達の価値観では、人道上当然と思われる発言でも、該当国では何らかの法(治安維持法のような)を犯している可能性が高い。だからこそ、freenetが必要なのですが、freenetも違法行為を目的として作られていると言われても仕方のない技術なのかな、と思わされます。
なんか長文書いてるなと思ったら裁判の論点と関係ないただひたすら自分の感情を書いただけの蛇足な駄文だった
>Winnyが他のソフトと違うのはユーザーが自分の意志でもってダウンロードする以外のファイルも中継することを強制すること>ユーザーが適法なファイルのみを適法にダウンロードしているつもりでも違法行為に荷担することになる>それだけWinnyは悪質なソフトなんだよ>だから金子勇さんを許すことは出来ないんだ
だからと行って何だか良くわからない幇助とかで無理に有罪にするのはおかしい。まず、取り締まるための法律を作るべき。遡及はできないけどね。
揚げ足をとるようですが、> そういった前提から考えると、少なくとも現在の日本では、前述の刃物の例を無理に適用するなら、「刃物を使って違法行為をしたい」と騒ぐ人たちに対して、「これを使えばいい」と新しい技術を用いて作った刃物を渡した、という点まで含めなければ対応が取れないように思えます。そして、「相手が殺人を犯すかもしれない」という認識があったとしたら、たとえ刃物を作る技術というのが中立であっても、刃物を渡した行為そのものは処罰されて然るべきですし、その処罰が「技術を脅かす」ことにはなりません。
そういうたとえ話をするまでもなく
> 単純に合法なファイルの交換をするだけなら「匿名化技術」は不要であるのに
この前提が間違ってると思いますが、如何ですか?日本では思想信条の自由が保障されていますが、他人に知られると色眼鏡で見られるような物もあります。
宗教や政治思想についての合法的なファイル(随想でも何でもいいです)を交換した際に匿名性が確保出来るというのは、思想信条の自由を補助してくれますよ
その後の、何を目的としたかというくだりに反論するものではありません。
間違ってはいません。不要です。ただし匿名性の備えを否定しません。
>他人に知られると色眼鏡で見られるような物もあります
ここので他人とはどういった種の人ですか?もし民間人を指しているならば、民間人に色眼鏡で見られたとしても、思想信条の自由は侵されていません。
>宗教や政治思想についての合法的なファイル(随想でも何でもいいです)を交換した際に>匿名性が確保出来るというのは、思想信条の自由を補助してくれますよ
合法的なファイルの交換によって、思想信条の自由が侵されることは原則としてありません。国家が主体となって干渉できる規定がありません。もしされているならば、それは不当なので裁判所に救済を求めるべきです。
>> Winnyは暗号化されたキャッシュを中継していくことで、送信者を特定できないようにするという、>> 独自の匿名化技術を備えていた。つまりは警察に摘発される可能性が低い> という機能を「付加」して作られたものが、果たして「中立」であるのか、> といえば、どう考えても私はそのように見ることはできません。
確かにWIDE PROJECTのコメントで、「中立的な技術を開発した結果として逮捕された」というのは、違和感を覚えます。逮捕されたのは、送信可能化権の侵害という罪を助長したので、逮捕されたのですから。
つまり、それこそ、匿名性が実装され
個人を特定可能な機能を「故意に」実装するかしないか、というなら君のコメントは正しいと思うよ。でも「故意に」匿名性を強化しているモノに対して言うことではないよね。
Winnyが「P2Pアプリケーションとして」純粋に優れている点ってキャッシュ化とか検索まわりとかだと思うんだけど、そういう部分だけを実装するなら現状のWinnyみたいに「匿名性を強化する」のは蛇足でしかなかったんだから。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond
「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:5, 興味深い)
この事件に関する議論で、よく「刃物」の喩えが出ているのですが、それは如何なものか、という気がします。
Winnyが開発開始・公開された経緯はこの記事 [cnet.com]に詳しいですが、
ことから、
という状況になり、それに対して金子被告が
といったリアクションとして公開した、という経緯があるようです。(引用部分は全て上記記事より)
さて、それこそストーリーでも触れられているWIDE PROJECTのコメント [wide.ad.jp]に書かれているような、
という事件なのでしょうか。(引用部分は上記WIDE PROJECTのコメントより)
確かに「P2P」という全体の技術で括れば「中立」ですが、そのP2Pをベースに
という機能を「付加」して作られたものが、果たして「中立」であるのか、といえば、どう考えても私はそのように見ることはできません。単純に合法なファイルの交換をするだけなら「匿名化技術」は不要であるのに、それをあえて付与した点について、「不正なファイル交換をすることが前提だった」以外の理由が見あたらないからです。(引用部分は前述のニュース記事より)
そういった前提から考えると、少なくとも現在の日本では、前述の刃物の例を無理に適用するなら、「刃物を使って違法行為をしたい」と騒ぐ人たちに対して、「これを使えばいい」と新しい技術を用いて作った刃物を渡した、という点まで含めなければ対応が取れないように思えます。そして、「相手が殺人を犯すかもしれない」という認識があったとしたら、たとえ刃物を作る技術というのが中立であっても、刃物を渡した行為そのものは処罰されて然るべきですし、その処罰が「技術を脅かす」ことにはなりません。
さて、「認識があったとしたら」という前提を掲げてみたわけですが、確かに前述の記事にある書き込みでは「不正コピーができる」と明確に示唆しているわけではありません。が、逆に、「2ch」にアクセスして適切な掲示板を探し、書き込みができる程度にはWebに精通し、またWinnyというソフトを作れる程の技術者であった金子氏が、「WinMXで逮捕者が出た→どのソフトなら逮捕されないのか?」を議論している不正なファイル交換を行っているユーザーが多いことが想定される掲示板に、「匿名性の高いソフト」を作って紹介した時に「不正なファイル交換に使用される」ことを想定できなかったとしたら、それは「想定できない方が悪い」と言わざるを得ないと思います。
「そもそも」論になってしまいますが、別にIT技術に限らず、技術というものは漠然と存在するのではなく、その技術によって「何か」をなし得るために用いられるものではないかと思います。(もちろん何かの偶然で本来の目的とは別の「技術」が生み出されることはありますが。)
となると、たとえ技術自体は中立であっても、その運用方法や実装方法については思想が関わってくるわけで、今回のWinnyに関して、その運用方法や実装方法がどうであったか、という議論を飛ばして「P2Pという技術は中立だ」といった議論がなされていることに、どうにも違和感を感じます。
少し別の例を挙げれば、「ダイナマイトを生成する技術」は、それ自体は中立です。ですが、それで時限爆弾を作ってテロをすれば非難されるでしょうし、トンネル工事などに役立てれば「社会に貢献している」と見なされるでしょう。前者のケースを誰かが起こした時に、テロ行為を非難する人に対して「ダイナマイトの技術は中立なんだから逮捕すべきでない、工事で役立てている人が萎縮するじゃないか」と叫ぶようなことは、誰もしないと思うのですが……。何故、ことWinnyになるとそういった「実装した目的」についての思考が働かず、単純に「P2P」という技術の中立性だけを論点に挙げて議論がなされるのかが理解しがたい気がします。前述のようにソフトを作り、公開した段階で「不正ファイル交換に使用される」ことを想定するのは容易であり、また、それを助長する機能を故意に実装したのは金子氏自身なのですから。
ボーズ社の社長、Amar Gopal Boseは「技術はヒトが使うために開発する。人間の心理を熟知することが必要だと思う」と言いましたが、はてさて、「人間がどう使うか」について思いを全く馳せないまま技術を世にはなってしまうのは現代の風潮なのでしょうか。だとしたらそれは非常に危険なことのように思えます。
Re:「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:2)
> 工事で役立てている人が萎縮するじゃないか」と叫ぶような・・・
Winny:「使う人」が悪いと「作る人」も悪いか?という問題
ダイナマイトの例:「使う人」が悪いと別の「使う人」も悪いか?という問題
ちゃんと対応させるなら、「ノーベルのような人が萎縮するじゃないか」とすべき。
工事の人はWinnyに当てはめれば合法利用している人。製作者ではない。
Re: (スコア:0)
金子をノーベルに例えるのは無理があるだろう.
金子がWinnyを作った時点でP2Pの技術は既にあったんだし,金子はそれを犯罪目的に使いやすいようにしただけ.
Re: (スコア:0)
ノーベルはそれを爆弾として使いやすいようにしただけです。
Re:「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:1, 興味深い)
>今回のWinnyに関して、その運用方法や実装方法がどうであったか、という議論を飛ばして「P2Pという技術は中立だ」といった議論がなされていることに、どうにも違和感を感じます。
警察側は「その運用方法や実装方法に問題がある」ということで「幇助だ」と法廷で主張していて
金子先生側は、「P2Pという技術は中立であり、運用方法や実装方法には問題はない」と主張したわけですよね。
高裁は「どの程度の割合の利用状況によってほう助犯の成立に至るかや、主観的意図がネット上において明らかにされることが必要かどうかの基準も判然としない」という判決でした。
金子先生に「不正ファイル交換に使用して欲しいという悪意」があったかどうか?という事を、警察は争点にしていますが
高裁の判決では、現在の法律では「不正ファイル交換に使用してほしい」という意思が先生にあり、警察の主張が事実であったとしても
その事実自体を「有罪(精神的幇助)」とは判断できないよ、「問題がある」といってる部分は「そもそも問題として扱えないよ」ということでしょう。
(判決からすると「技術に罪はない」という先生の主張が無罪の理由というわけではない、というのが残念です)
法のルールに照らし合わせて判断するのが司法国家である以上、判断基準がないことを裁くのは偏向であり独裁です。
その観点に立つと、高裁の無罪の理由は至極当たり前なことをおっしゃっていると思います。
「議論し終わって、法律(基準)ができてから出直してきてくれや」ってことですね。
Re: (スコア:0)
>「P2Pという技術が中立である」ことは地裁判決でも明確に述べられていますし、争点にはなっていません。
なんというか、何に対して「嘘をつきますかね」と言われているのか憶測となりますが
「主張」と「争点」の語意を混同されている&大元のコメントが開発経緯から高裁判決までの経緯すべて含めて話をされていること。
そして、それを元にして私がコメントしていることを認識されずにコメントされていると予想して、返事をさせていただきます。
おっしゃるようにP2Pという技術が中立であることは争点にはなっていませんし、地裁の裁判官も高裁の裁判官も中立であると判断されています。
そしてご覧の通り、私自身も金子先生は「主張してた」と書いていて、一言も「争点である」と書いておりません。
Re:「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:1)
自分でしっかり引用してる範囲にあるじゃないですか。「2ちゃんねらー向き」だと。
影響を強く受けたユーザーの中には、別のサイトでただストリーム配信を見てだべるだけであっても「名前を出してコメントする奴は叩く」位、なんらかの利用者を特定できる情報を出すことに拒否感を感じる人は少なくありません。
自分が出すことを拒否するだけではなく、他人にすらそれを強要する程の人も普通にいるのです。
コメントに IP アドレスのハッシュを付けるだけであっても嫌がる人もいますけどね。
そういう「2ちゃんねらー」にも使ってもらおうとしたら、(警察等の要請まで使って調べればわかる程度の) 匿名化は必須の機能ですよ。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
議論ごっこのお誘いだから、面白おかしいなのでは?
Re: (スコア:0)
この判決は、幇助に値するかしないかの1点でしょうに。
製作動機がどうであれ、配布に際しでREADMEに注意を書いている時点で
問えないって話でしょ。ソフトとして違法じゃないって判断出てるんだし。
幇助にしたきゃ別件で捕まった奴に「個別に」「著作権違反」を
促した証拠出せばいいだけの話で、それが無かったから当然の結果。
そういう云い口がOKなら原子力関係者も犯罪者か?元々人殺し用だぞ
Re: (スコア:0)
ただしREADMEに書いていたからといって、それが有効か?というのは別問題だ。
ほら、よくあるだろ。シュリンクラップ契約の有効性うんぬんとか、その他色々と。
書いてたって駄目なものは駄目って場合もあるんだし。
爆弾に「これは爆弾です。危険ですから近寄らないで下さい」と書いてあってもね。
それが道の真ん中に置かれた日にゃあ大問題だ。軍の弾薬庫にあるなら問題無いが。
つまり状況によって変わるものってあるということだね。
Re:「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:2, すばらしい洞察)
>ただしREADMEに書いていたからといって、それが有効か?というのは別問題だ。
そこの判断をするのは裁判所。
「READMEに書いたから幇助じゃない」ってよりは「幇助なんてそんなポンポン認めらんねーYO」
の方が近いんじゃねえかなあ。
Re: (スコア:0)
幇助が認められなかったのは、初期の頃の47の発言が金子のものと認定されなかったから。
初期のコメントも金子の発言と認定されていたら、どうなっていたんだろうなぁ……
Re: (スコア:0)
意志の表明は契約でないのでシュリンクラップうんぬんなどは関係ありません
火薬類の取扱いは法律で規制されています
Re: (スコア:0)
「匿名」=「犯罪性」かどうかは、
freenetの理念を読んでから再度来てみてくれ。
言論の自由(というか発言の安全)が保障されない国の人にとっては
重要な問題だから。
Re:「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:1)
これは本当に考えさせられます。
日本は世界でもっとも言論が自由な国の一つですから、あまり意識しなくて良いのですが、
世界的には、きっと(潜在的に)freenetを必要としている人口の方が多いんですよね。
しかし、freenetで発信されるメッセージは、その国においては「違法」である可能性も高いと思います。
私達の価値観では、人道上当然と思われる発言でも、該当国では何らかの法(治安維持法のような)を犯している可能性が高い。
だからこそ、freenetが必要なのですが、freenetも違法行為を目的として作られていると言われても仕方のない技術なのかな、と思わされます。
Re: (スコア:0)
なんか長文書いてるなと思ったら裁判の論点と関係ないただひたすら自分の感情を書いただけの蛇足な駄文だった
Re: (スコア:0)
Winnyが他のソフトと違うのはユーザーが自分の意志でもってダウンロードする以外のファイルも中継することを強制すること
ユーザーが適法なファイルのみを適法にダウンロードしているつもりでも違法行為に荷担することになる
それだけWinnyは悪質なソフトなんだよ
だから金子勇さんを許すことは出来ないんだ
Re: (スコア:0)
>Winnyが他のソフトと違うのはユーザーが自分の意志でもってダウンロードする以外のファイルも中継することを強制すること
>ユーザーが適法なファイルのみを適法にダウンロードしているつもりでも違法行為に荷担することになる
>それだけWinnyは悪質なソフトなんだよ
>だから金子勇さんを許すことは出来ないんだ
だからと行って何だか良くわからない幇助とかで無理に有罪にするのはおかしい。
まず、取り締まるための法律を作るべき。
遡及はできないけどね。
Re: (スコア:0)
揚げ足をとるようですが、
> そういった前提から考えると、少なくとも現在の日本では、前述の刃物の例を無理に適用するなら、「刃物を使って違法行為をしたい」と騒ぐ人たちに対して、「これを使えばいい」と新しい技術を用いて作った刃物を渡した、という点まで含めなければ対応が取れないように思えます。そして、「相手が殺人を犯すかもしれない」という認識があったとしたら、たとえ刃物を作る技術というのが中立であっても、刃物を渡した行為そのものは処罰されて然るべきですし、その処罰が「技術を脅かす」ことにはなりません。
そういうたとえ話をするまでもなく
Re:「技術」が目指すべき方向を置いていく議論 (スコア:1)
金子氏を有罪にした地裁判事も「P2Pという技術は中立だ」と主張しているわけですが。
Re: (スコア:0)
> 単純に合法なファイルの交換をするだけなら「匿名化技術」は不要であるのに
この前提が間違ってると思いますが、如何ですか?
日本では思想信条の自由が保障されていますが、他人に知られると色眼鏡で見られるような物もあります。
宗教や政治思想についての合法的なファイル(随想でも何でもいいです)を交換した際に
匿名性が確保出来るというのは、思想信条の自由を補助してくれますよ
その後の、何を目的としたかというくだりに反論するものではありません。
Re: (スコア:0)
間違ってはいません。不要です。ただし匿名性の備えを否定しません。
>他人に知られると色眼鏡で見られるような物もあります
ここので他人とはどういった種の人ですか?
もし民間人を指しているならば、民間人に色眼鏡で見られたとしても、
思想信条の自由は侵されていません。
>宗教や政治思想についての合法的なファイル(随想でも何でもいいです)を交換した際に
>匿名性が確保出来るというのは、思想信条の自由を補助してくれますよ
合法的なファイルの交換によって、思想信条の自由が侵されることは原則としてありません。
国家が主体となって干渉できる規定がありません。
もしされているならば、それは不当なので裁判所に救済を求めるべきです。
Re: (スコア:0)
>> Winnyは暗号化されたキャッシュを中継していくことで、送信者を特定できないようにするという、
>> 独自の匿名化技術を備えていた。つまりは警察に摘発される可能性が低い
> という機能を「付加」して作られたものが、果たして「中立」であるのか、
> といえば、どう考えても私はそのように見ることはできません。
確かにWIDE PROJECTのコメントで、「中立的な技術を開発した結果として逮捕された」
というのは、違和感を覚えます。逮捕されたのは、送信可能化権の侵害という罪を助長したので、逮捕されたのですから。
つまり、それこそ、匿名性が実装され
Re: (スコア:0)
>それをあえて付与した点について、「不正なファイル交換をすることが前提だった」
>以外の理由が見あたらないからです。
えー
あえて個人を特定可能なIDでファイル交換する理由のほうが見当たらないよ。
っていうかその主張は、「悪いことしてないなら監視カメラを部屋に置いてもいいよね」って言ってるのと同じじゃないの?
Re: (スコア:0)
個人を特定可能な機能を「故意に」実装するかしないか、というなら君のコメントは正しいと思うよ。
でも「故意に」匿名性を強化しているモノに対して言うことではないよね。
Winnyが「P2Pアプリケーションとして」純粋に優れている点ってキャッシュ化とか検索まわりとかだと思うんだけど、そういう部分だけを実装するなら現状のWinnyみたいに「匿名性を強化する」のは蛇足でしかなかったんだから。