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21世紀も残すところあと90年となり、技術もずいぶんと進歩してきた人類ではありますが、熱の利用効率についてはまだまだ発展途上と言わざるを得ません。
まず、暖房や給湯に直接必要なのはせいぜい数十度~100度くらいなのに、1000度の熱源を用意するためにわざわざエネルギーを使うってのがなんだかモッタイナイ。
効率が良いとされるエアコン(ヒートポンプ)暖房にしても、こんな話があります。↓
家電Watchの新型エアコンの記事 [impress.co.jp]
一般的にエアコンは、暖房運転をすると、室内機からは温風が吹き出るが、室外機は外気温より冷たくなってしまう。...(中略)... しかし、室外機の熱交換器
>夏の頃の熱でこの水暖められないものかなー
地中利用型の冷暖房なんてのがその例じゃないかと.熱容量の大きな地面を熱浴に使うことで,結果的に夏の熱で冬に温め,冬の冷気で夏に冷却することになりますんで.
確かに、洞窟などは通年で気温があまり変わりませんね。これを地面でなく人工的にやろうとすると、熱をためこむ蓄熱体を用意することになりますが、そのサイクルはせいぜい1日(昼夜)向けのものしかありません。
(蓄熱体としては、例えばこんな材料があるようです)
【FPDI・GD】相変化材料で蓄熱・温度の平準化,米社が出展 [nikkeibp.co.jp] (要ログイン)
米Phase Change Energy Solutions社は,植物由来の相変化材料(PCM)を利用した蓄熱または温度の平準化材料を出展した。23℃などの温度で固体から液体,またはその逆に相変化する材料で,省エネルギー住宅/ビルの壁や床に使えるという。部屋の温度を相変化の温度前後に保ちやすくする効果がある。...製品の相変化温度は基本的に23℃だが,他に25℃や27℃で相転移する材料も利用可能である。相変化前後の潜熱量は185J/g前後で,水(氷)の4.2J/g(0℃),コンクリートの比熱約0.8J/g/K(相変化なし)に対し,非常に高い。
1日でなく通年(夏~冬)で平準化しようとすると、蓄熱体(と断熱設備)の規模がすごいことになりそうだ…。
逆に、冬の寒さ(=雪)で平準化しているこんな実践してる方がいました。
森浦農場 雪室貯蔵庫について [agri-ds-moriura.net]
10月でも蓄熱体としての昨冬の雪が残っており、1月から8月までのグラフで温度変化なし(年間を通して3度前後?)。
そういえばこんなストーリーも:雪氷冷房を使ったデータセンター構想 [srad.jp]#世界でも屈指の豪雪地帯をもつ日本の地の利かもしれません。
化学蓄熱なら、反応媒体(典型的には水)と接触しないようにしておけば断熱は不要ですし、蓄熱密度も一般的に相変化物質より高いです。 例:NEDO:250~300℃の未利用熱エネルギーを有効利用する高密度化学蓄熱材を開発 [nedo.go.jp] 蓄熱に要する温度が高いのが難ですが。また蓄熱密度が数倍になったところで、季節を超える蓄熱は規模的に難しそうです。
市販のソーラークッカーでも400℃程度まで行けるようですし、「夏の晴天時に太陽熱で水酸化マグネシウムを焼いて酸化マグネシウムにしておき、密閉容器で保存して、冬寒いときに霧吹きで水でもかけて温まる」という平準化システムは一応ご家庭で出来なくもない気がします。
日本ではまだ採用事例が少ないようですが、地中熱利用ヒートポンプってのが既に実用化されています。構造はシステムの概要(PDF) [meti.go.jp]を見てください。
エコキュートが使えない寒冷地向けとしてもっと普及しても良さそうなんですがねぇ。
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犯人は巨人ファンでA型で眼鏡をかけている -- あるハッカー
人類の技術はまだまだモッタイナイレベルなのです (スコア:2)
21世紀も残すところあと90年となり、技術もずいぶんと進歩してきた人類ではありますが、熱の利用効率についてはまだまだ発展途上と言わざるを得ません。
まず、暖房や給湯に直接必要なのはせいぜい数十度~100度くらいなのに、1000度の熱源を用意するためにわざわざエネルギーを使うってのがなんだかモッタイナイ。
効率が良いとされるエアコン(ヒートポンプ)暖房にしても、こんな話があります。↓
家電Watchの新型エアコンの記事 [impress.co.jp]
Re: (スコア:2, 興味深い)
>夏の頃の熱でこの水暖められないものかなー
地中利用型の冷暖房なんてのがその例じゃないかと.
熱容量の大きな地面を熱浴に使うことで,結果的に夏の熱で冬に温め,冬の冷気で夏に冷却することになりますんで.
暑いときに熱を取り込み、寒い時に熱を放出して気温を平準化 (スコア:3, 参考になる)
確かに、洞窟などは通年で気温があまり変わりませんね。これを地面でなく人工的にやろうとすると、熱をためこむ蓄熱体を用意することになりますが、そのサイクルはせいぜい1日(昼夜)向けのものしかありません。
(蓄熱体としては、例えばこんな材料があるようです)
【FPDI・GD】相変化材料で蓄熱・温度の平準化,米社が出展 [nikkeibp.co.jp] (要ログイン)
1日でなく通年(夏~冬)で平準化しようとすると、蓄熱体(と断熱設備)の規模がすごいことになりそうだ…。
Re:暑いときに熱を取り込み、寒い時に熱を放出して気温を平準化 (スコア:2, 参考になる)
逆に、冬の寒さ(=雪)で平準化しているこんな実践してる方がいました。
森浦農場 雪室貯蔵庫について [agri-ds-moriura.net]
10月でも蓄熱体としての昨冬の雪が残っており、1月から8月までのグラフで温度変化なし(年間を通して3度前後?)。
そういえばこんなストーリーも:雪氷冷房を使ったデータセンター構想 [srad.jp]
#世界でも屈指の豪雪地帯をもつ日本の地の利かもしれません。
Re:暑いときに熱を取り込み、寒い時に熱を放出して気温を平準化 (スコア:2, 参考になる)
化学蓄熱なら、反応媒体(典型的には水)と接触しないようにしておけば断熱は不要ですし、蓄熱密度も一般的に相変化物質より高いです。
例:NEDO:250~300℃の未利用熱エネルギーを有効利用する高密度化学蓄熱材を開発 [nedo.go.jp]
蓄熱に要する温度が高いのが難ですが。また蓄熱密度が数倍になったところで、季節を超える蓄熱は規模的に難しそうです。
市販のソーラークッカーでも400℃程度まで行けるようですし、「夏の晴天時に太陽熱で水酸化マグネシウムを焼いて酸化マグネシウムにしておき、密閉容器で保存して、冬寒いときに霧吹きで水でもかけて温まる」という平準化システムは一応ご家庭で出来なくもない気がします。
地中熱ヒートポンプ (スコア:1, 興味深い)
日本ではまだ採用事例が少ないようですが、地中熱利用ヒートポンプってのが既に実用化されています。構造はシステムの概要(PDF) [meti.go.jp]を見てください。
エコキュートが使えない寒冷地向けとしてもっと普及しても良さそうなんですがねぇ。