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誰でも考えつく圧力の問題とかありますが,その辺も結構面白いことが書いてあります.
・実験に用いた細菌は5種類.・3万Gで20MPa(200気圧)程度で,これ以下の静圧力だとほぼ影響は受けないことが静水圧下の実験から知られている.・最大の回転数だと40万Gぐらいで,これだと126.5MPa(1265気圧).・40万Gに耐えて増えたのが1種,もうちょっと低い7.5万Gぐらいに耐えたのが1種.・40万Gに耐えた種は,本来このぐらいの静水圧だと増殖できない.単なる静水圧だと単体で浮遊状態なのに対し,今回の実験だと底の方に固まって凝集して生活していることが何か影響しているのか?(ただ詳細は不明)・残り3つは2-3万Gぐらいで増殖がサプレス.静水圧だけなら前述の通り問題にならない領域.水圧以外の何かが影響・このぐらいの加速度になると,(タンパク質はともかく)細胞内小器官のような重い物体は細胞内の下側に偏ってしまう.それが影響を与えて増殖できない?・タンパク質は(重さがあるので)細胞内の上と下とで濃度が変わってくるはず.50万Gぐらいかかると,1MDaぐらいの分子量のタンパク質で1μmぐらいの細胞の大きさだと,上部の濃度は下部の7割ぐらいに低下.細胞のサイズが10μm程度だと,上下の濃度差は劇的に拡大.もっと軽いタンパク質での濃度の不均一性も無視できなくなってくる.つまり,細胞の小さな種でないと高加速度下では(細胞内でタンパク質が偏ってしまうため)生きていけないと考えられる.
静水圧だけかと思ったら,言われてみれば確かにこれだけ高加速度だと細胞内での分布も変わるんですね.
実際, このくらい(数10万G)の遠心力をかけることによって, 細胞内器官とかDNA/RNAなんかの分離を行っているわけですからね. 遠心分離機のカタログ [beckmancoulter.co.jp]を見てみると, 最高で80万Gとかの数字が並んでます.
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
面白いですね (スコア:5, 参考になる)
誰でも考えつく圧力の問題とかありますが,その辺も結構面白いことが書いてあります.
・実験に用いた細菌は5種類.
・3万Gで20MPa(200気圧)程度で,これ以下の静圧力だとほぼ影響は受けないことが静水圧下の実験から知られている.
・最大の回転数だと40万Gぐらいで,これだと126.5MPa(1265気圧).
・40万Gに耐えて増えたのが1種,もうちょっと低い7.5万Gぐらいに耐えたのが1種.
・40万Gに耐えた種は,本来このぐらいの静水圧だと増殖できない.単なる静水圧だと単体で浮遊状態なのに対し,今回の実験だと底の方に固まって凝集して生活していることが何か影響しているのか?(ただ詳細は不明)
・残り3つは2-3万Gぐらいで増殖がサプレス.静水圧だけなら前述の通り問題にならない領域.水圧以外の何かが影響
・このぐらいの加速度になると,(タンパク質はともかく)細胞内小器官のような重い物体は細胞内の下側に偏ってしまう.それが影響を与えて増殖できない?
・タンパク質は(重さがあるので)細胞内の上と下とで濃度が変わってくるはず.50万Gぐらいかかると,1MDaぐらいの分子量のタンパク質で1μmぐらいの細胞の大きさだと,上部の濃度は下部の7割ぐらいに低下.細胞のサイズが10μm程度だと,上下の濃度差は劇的に拡大.もっと軽いタンパク質での濃度の不均一性も無視できなくなってくる.つまり,細胞の小さな種でないと高加速度下では(細胞内でタンパク質が偏ってしまうため)生きていけないと考えられる.
静水圧だけかと思ったら,言われてみれば確かにこれだけ高加速度だと細胞内での分布も変わるんですね.
Re:面白いですね (スコア:2, 興味深い)
実際, このくらい(数10万G)の遠心力をかけることによって, 細胞内器官とかDNA/RNAなんかの分離を行っているわけですからね. 遠心分離機のカタログ [beckmancoulter.co.jp]を見てみると, 最高で80万Gとかの数字が並んでます.