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633 :セレーネシンポその1:2006/08/01(火) 00:16:00昨日の講演の概要です。はやぶさ部分は除外しています。・日本を宇宙科学のトップサイエンスセンターにする。その1つがセレーネ。・2007年以降、日本を筆頭にNASA、ESA、インド、中国が続々と月探査を開始。・ちなみに日本は1990年にすでに月の表面に衛星を送り込んだ。・これは米ソ(ソ米?)に続く3番目の国。制御した上で月面に衝突。 日の丸は無いが三菱マークあり。・月探査は非常にHOTになってきているが、日本は独自の計画を各国に 先駆けて立ち上げている(セレーネ1998、ルナA1990頃)。これが 各国に先駆けて探査を開始できる要因。・セレーネは有人がメインであったアポロ計画を凌ぐ、史上最大の 最も優れた月探査計画。14のセンサで、15項目の調査。・例えば、月の裏面(世界初)を含めた重力場Mapの作成と、 地下20kmまでの地層の構造計測。 ・10年後頃までにセレーネシリーズ!!で月を調べつくす・15年後頃に有人活動の見極め。・20年後頃に国際協力を含めて有人の長期滞在の技術を確立。 634 :セレーネシンポその2:2006/08/01(火) 00:28:43面白かったこと。・セレーネにハイビジョンカメラを載せるかどうか論争があったと 講演者がうっかり説明。質疑応答でアウトリーチをやっている人から 「(アウトリーチに重要なハイビジョンで)なぜ揉めたのか?」との 質問が出る結果に。・回答の前半は技術的なコメント「素子の細かいもの(=ハイビジョン カメラ)をもっていっても、当時のものは宇宙環境の劣化で数ヶ月しか もたない(画像が穴だれけになる)。そういう不確実なものを持って いっていいかという議論があった」(つまり、すぐ壊れるセンサを積む なら、他の科学センサを載るという意味と推定)・回答の後半は少し別の視点で「理学側は反対(まあ当然でしょう)、 当時のプロマネは中立でした」と言った後に「みなさんご存知の方は 分かると思いますが、言い出したのが的川先生だったので...」 会場(笑)。的川先生偉大なり。 635 :セレーネシンポその3:2006/08/01(火) 01:13:52月・惑星探査推進チーム事務局長の川口淳一郎先生から、JAXAの太陽系惑星探査全般にわたる説明。(早口なのに分かりやすく、ウイックもありすばらしいプレゼン。何でも出来るんですね) ・月探査はフロンティア(=人類未踏の地の意味と冒頭にコメント)であり、 日本の科学技術レベルからすれば、ふさわしいミッション(=使命)である。 (自分の感想としては、「すぐに実益にならない宇宙科学に日本がお金を かけるのか?」という問いに対する1つの回答・あるいは前提となる精神 (文化)を問いかけたように聞こえました)・月を足がかりに、将来の火星などへの探査につなげる。・月の探査により、先端技術への挑戦により技術力を向上。・ISSの状況を踏まえて(反省してと解釈)、国際状況に左右されない取り組みが必要。 (他国に頼らなくても、一定の成果を出せることが必要と解釈)・日本は1992年に月周回、93年に月面衝突を実施しており、単に月に行く段階は 過ぎている。これからは探査に挑む時期である(やっと始めた他国と同列に 扱って欲しくない、というメディアへのアピールと受け取りました)。・9月4日のESAの探査機による月面衝突を各国が観測する予定だが、日本は 10年以上前にすでに実施済みである(メディアが、また日本が負けたと 騒がないように釘を指したと推測。川口先生はやっぱり負けず嫌い)。・セレーネ2で月着陸、セレーネ3でサンプルリターンを今後10年で やるように出来ないものかと模索中。配布試料ではセレーネ2,3 となっていましたが、未決定のことなのでプレゼンはセレーネ×、××と 修正して発表していました。 637 :セレーネシンポその4:2006/08/01(火) 01:41:42・セレーネ2案(2008年立ち上げ、2013打ち上げ を検討中。未承認) ピンポイント着陸。着陸船+ローバー+科学観測、月震計設置。 (ルナAについてははやぶさ板参照。ルナAに対する質問者のレスあり) 科学:深部探査、近接観測 有人:2週間の夜への対応、・セレーネ3案(プラン1)月着陸&資源探査 科学:今後検討 実用:水・酸素の直接探査 有人:ミニローバ 意義:酸素製造の検証・セレーネ3案(プラン2)サンプルリターン 科学:科学探査の先進的キーテクノロジー 実用:なし 有人:帰還技術の基礎 意義:地球型惑星探査の基礎技術。火星へ応用。
521 :セレーネシンポその5(最後):2006/08/01(火) 02:14:48中国が2007に月周回、2010に月着陸、2012にサンプルリターン。インドが2008に月周回、2012に月着陸。両者とも2012の探査は先週の中国でのシンポで公式表明とのコメント。(日本はこれを受けてスケジュールを変えるのかが注目点?) このシンポ以降、長期的な議論が出来るようになると思います。これはJAXAになった1つのメリットと受け止め、前向きな議論が出来る土壌を私たちも作っていく必要があると思います。シンポの資料は議論を進める上での良いたたき台になると思います。Webでの公表を要望しましょう(私は環境が無い)。単年度会計での長期開発や予算規模等問題は山積していますが、時代は動き始めました。これからが楽しみです。
112 :セレーネシンポ(はやぶさ関連):2006/08/01(火) 02:33:26 ID:riwiU2nkセレーネシンポでハヤブサシリーズ!!を出すとの正式コメントあり。 ・わが国の優位性を生かし、サンプルリターンを実施。・2010代初期にハヤブサ姉妹機(ハヤブサNEXT)。 (ただし、打上げ機未定、生産中止の部品あり等課題あり)・2010代中期にハヤブサの改良版「ハヤブサMarkⅡ」・ESAから国際協力打診があり。JAXAはESAや他の機構からの 協力要請を歓迎する。 みなさんハヤブサをファーストハヤブサと呼べる時代が到来しそうです。衛星を日本、打上げをESAとかもあるかも。国際協力なら予算分担も。
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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」
講演の概要(長いけど転載) (スコア:4, 参考になる)
講演の概要、続き(転載) (スコア:2, 参考になる)
惑星探査機を見守るスレ 4 [2ch.net]
Re:講演の概要(長いけど転載) (スコア:2, 参考になる)
Robustということばで強く訴えていた。これから10年月を無人探査機で徹底的に調べつくす。その上で、NASAのCEVやCLVをつかった月探査の進捗状況、持続可能性を含めて、「国際協力」をつうじて有人活動を月面上で展開することを展望していますが、NASAのように全て自分でできる訳ではなく、「周辺に他国の月面拠点が存在し」ていることが前提です。
月科学で得られたデーターを2015年ころまでにまとめ、納税者政府に提示し、月に進出する事の是非を「政策決定してもらう。」くらいであって、既に決定ではない。
pb165時評 [umin.ac.jp]
講演の概要、はやぶさ関連(転載) (スコア:1, 参考になる)
【イトカワ】小惑星探査機はやぶさ Part21【ISAS】 [2ch.net]