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今回の研究 も発酵で得られる水素を使っての発電ということなのではないでしょうか。
微生物を使った発電というのは、培地や温度の管理が必要なので携帯用の電源とし ては考えられていないと思いますが、もっともっと効率が増したら大規模なプラントを 建設して発電所にすることは不可能でないかもしれません。
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
この方式も (スコア:3, すばらしい洞察)
も発酵で得られる水素を使っての発電ということなのではないでしょうか。
これまでは発酵時の副産物が金属電極に沈積してしまうので長時間の発電ができな
かったものが、コーティングすることでメンテナンス性が増したという内容に読めました。
まだ論文の方は要旨も掲載されていないようなので自信ありませんが、10倍の効率
化というのは稼働時間の増加を意味していて、エネルギー利用効率の方は同じなのかと。
ということでまだまだ実用化されるほどの効率は達成していないなあ、という気がして
います
kaho
Re:この方式も (スコア:3, 参考になる)
そもそも、発酵にせよ、呼吸にせよ、生物がエネルギーを得る過程は酸化還元反応なわけで、その終末電子受容体が例えば呼吸の場合は酸素原子になりますが、それをうまいこと電子を直接取り出そうというのが、バイオ燃料電池の一般的なアイデアのようです。
Nature Science Update記事の最後や、あるいはタレコミからリンクしているHotwired記事にもありますが、この点でいちばん期待されてるのは酵母を使うことでしょう。それもビールや酒の製造に利用されているものを。究極的には「ビールを作りながら同時に発電」というのを目指しているんだと思います。
#大量培養用のインフラもいちばん整っていると思いますし。
ただ、今回のグループが酵母ではなくて大腸菌を使っているグループだというのも、おそらく一つのポイントなのだと思います。というのは、大腸菌は通性嫌気性と言って好気的環境下では呼吸(酸素を使った好気的呼吸)を行いますが、嫌気的環境下では発酵(混合有機酸発酵)を行い、それでエネルギーを産生して増殖できます。
#嫌気的環境下ではさらに嫌気的呼吸(酸素分子を必要としないが終末電子受容体が酸素原子となる−NO3-などを用いる−エネルギー補足系)も行えますが。
一方、酵母の方は好気的呼吸でのみエネルギー産生するものですから、多分、そこらへんの事情で大腸菌の方が一歩先んじたのではないかと。大腸菌を使う場合は、酵母のように「ビールを作りながら発電」とはいかないでしょうが、遺伝子組換技術には最も実績のある微生物ですから、他の有用物質を生産させながらとか、あるいは発電に特化した変異株を作ったりして、いろいろと応用ができるというのがメリットになるのではないかと思います。
Re:この方式も (スコア:1)
呼吸の酸化還元反応を取り出すのは酵母では難しそうと自己フィルタしてしまっていましたが、
実際取り出せているのでしたか。この技術に対してあまりにも不明でした。
> Nature Science Update記事の最後や、あるいはタレコミからリンクして
> いるHotwired記事にもありますが、この点でいちばん期待されてるのは酵母
> を使うことでしょう。それもビールや酒の製造に利用されているものを。
> 究極的には「ビールを作りながら同時に発電」というのを目指しているんだ
> と思います。
> #大量培養用のインフラもいちばん整っていると思いますし。
これ、面白いですね。
自分で発電した電力で生産管理する自律的ビール樽になったりするのでしょうか。
もともとワインの研究から生化学が発展したのだからまたそこに戻っていくのも
一興ですね。
大腸菌を使うにしても、メタノールを組み替え大腸菌で製造する方法の研究もなされ
ているようで、燃料電池の燃料としてのメタノールの需要とも関連して面白そうですね。
kaho