デジタルアートやメディアアートの類が技術デモのようで心に訴えかけるものがない、という批判に対しては、現状そういうものが多いという意味では真摯に受け止めますが、中には新技術を使った新しい境地に触れて感動する人も多い訳で、そういう人を対象にした芸術だとでも思っていただければそれでいいと思っています。言ってみれば小説全体における SF 小説の位置づけと似たようなもので、美しいとか人間の本質に迫っているとかだけでなく、脳内の未開拓領域に鍬が入る感覚を好む人もいるのです。また、昨今のメディアアート・デジタルアートは、何らかの新技術を、人々の心に届く形でプレゼンテーションすることを目的としたもの多々あり、企業の依頼でそうしたものを作るケースもあります(賛否両論ありますが)。
デジタルアート? (スコア:0, すばらしい洞察)
>などいろいろなデジタル技術による作品が展示される。
箱モノを借りて展示する必要が無いコンテンツばかりですな。
わざわざ会場まで足を運ばせて、Webを見せるのは本末転倒では?
#インパクのトラウマなんだろうか。
Re:デジタルアート? (スコア:1, すばらしい洞察)
>>などいろいろなデジタル技術による作品が展示される。
>箱モノを借りて展示する必要が無いコンテンツばかりですな。
↑Web作品を除けば、箱モノ借りなきゃ無料で一般公開できるものではないものばかりだと思いますが。そして、Web作品はごく一部。
というか、これはNHKのデジスタという番組で毎週選ばれた「芸術」作品を一堂に会させて発表する場(それにライブなどをくっつけている)。その作品は、手で押したり触ったりする物理的に存在する作品も多いので、箱モノ借りなきゃ現実問題として展示できんでしょう。
#選ばれた作品で、見て楽しいと素直に思えるものが少ないのでAC。
#番組(デジスタ)見てると、作品の内いくつかは、他に明らかに楽しくて凄いものがあるのに、芸術性ではなくて「努力の度合い」「作成された時の心情」で選ばれたりしている(出演者自身がそー言ってるし)。何か本質を間違ってないかね?のど自慢で、元の曲そっくりに歌っているのに鐘1つ、全然そっくりじゃないのに鐘乱打、に通じる様な通じない様な?不合理さを感じる。
#民放で似た様な深夜番組(名前忘れた)があって、デジスタはそれに対抗して作られた番組だった筈。民放の方は、選ばれた作品は、見てて素直に楽しいし凄いものばかりだったが・・・いつの間にかなくなってしまった。番組の存在意義が世間に受け入れられなかったか。それと対照的に未だこの番組が残っているのが、良くも悪くもNHKだな、と思う。
Re:デジタルアート? (スコア:0)
テクノロジーの展示や機能紹介DEMOのようなものが多かったり好まれたりする現状には納得できません
作品をパッと見て「あの技術を見せたかったんだな」と思わせるようだとくだらないですよね
芸術ならば心に訴えかける何かが欲しいですね
# 最近は 美術・芸術の大学や専門学校も増えてますし
# 芸術なんてものは学校で教わるような分野じゃないと思うんですけど
# おかげで、なんちゃって芸術家が満ちあふれるような・・・。
Re:デジタルアート? (スコア:1)
確かに感性は人に教えてもらうものではない場合もあるでしょうが、こと芸術について言えば、感性だけでは成立しません。心の中の完成予想図を実物体として表現するための、技術なり技法なり、時には集金力や舌先三寸の交渉力まで動員しての行動が伴います。どんなに優れた感性を持っていようとも、それを現実のものとする腕力がなければ何の意味もない。芸術学校や私塾の類は、そうした表現能力を育てるための場であるというのが第一なのです。
才能ある人ならそういう教育の場は必要としないかもしれませんが、そういうのは数も限られており、数を増し層を厚くするためには、残りの人々は専門教育の場でもって量産する必要があるのです。また、規模の大きい作品となると人手も必要となりますから、人材育成は非常に重要な課題です。どんな分野でも、人材の分布はピラミッド型の構造になるでしょう? 芸術だって同じです。頂点だけ見て判断しては駄目です。
実際問題としては、現在の芸術家のデビュー経路は非常に限定されており、大学や専門学校に身を置いていることそれ自体が有利に働く、という話もあります。あと、ぶっちゃけ、講師のポストを確保することで、芸術家への安定収入をもたらすという機能もあったりする。
デジタルアートやメディアアートの類が技術デモのようで心に訴えかけるものがない、という批判に対しては、現状そういうものが多いという意味では真摯に受け止めますが、中には新技術を使った新しい境地に触れて感動する人も多い訳で、そういう人を対象にした芸術だとでも思っていただければそれでいいと思っています。言ってみれば小説全体における SF 小説の位置づけと似たようなもので、美しいとか人間の本質に迫っているとかだけでなく、脳内の未開拓領域に鍬が入る感覚を好む人もいるのです。また、昨今のメディアアート・デジタルアートは、何らかの新技術を、人々の心に届く形でプレゼンテーションすることを目的としたもの多々あり、企業の依頼でそうしたものを作るケースもあります(賛否両論ありますが)。
Re:デジタルアート? (スコア:0)
まあぶっちゃけると今の日本における芸術の世界で
のし上がる一番の武器は「金」で、次が人脈・派閥です
↑
大昔ですが、こんなのが嫌で芸術関係の学校をやめました
うちの母も水彩画と水墨画の教室を開いていますが
生徒さんが展覧会に出展するときに賞を受ける為にはいくらかお金を払うそうで
日本の芸術の世界はヤクザ社会と同じですわ
Re:デジタルアート? (スコア:1, おもしろおかしい)
「この技術を見せたい」という気持ちが伝わってくるのなら良いのでは?
冗談はともかく、本来芸術と言うものは、一見でぱっと理解できるものではなく、それが作られた状況、作者の心境、その時代の芸術界の流行、技術の発展、技巧の難易度etcを理解した上で見て、初めてそれを理解できるものです。
芸術鑑賞というものは本来、貴族のたしなみです。
中世貴族にとって生産的な労働とは下品なものであり、非生産的なものに手間と金を費やすことこそが贅沢でありステイタスであった頃、役に立たない知識と多大な金銭と膨大な手間を必要とする上品な趣味としてもてはやされたのが「芸術」と言うものなのです。
よって、パッと見て「心に訴えかける何か」が伝わってくるようでは、所詮は下賎な大衆芸術に過ぎず、本当の意味での芸術とは言えません。
Re:デジタルアート? (スコア:0)
テレ朝のD's Garage 21のことだと思います。
近頃活躍の目立つ富岡聡氏の作品もよく流していました。
Re:デジタルアート? (スコア:0)
個人の作者による作品の場合(つまり、大人数のプロジェクトではない場合)、「作成された時の心情」が作品に見て取れる事自体に価値がある場合も多いと思います。
たしかにぱっと見で楽しかったりすごかったりする作品が選ばれていないときもありますが、選ばれている作品にはそれなりに「選ばれる」素質があると思います。
デジスタはニッチをターゲットにしている気がしないでもないので、一般に受ける作品の普及という側面を考えると、たしかに方向性があっているのかどうかはわかりませんが...