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弾性は, 一定の力を加えた時に起こる変形の割合です. 構造的な物性値としてはこれ以外に靭性というのがあって, 破壊に至るまでの力と変形量の積分になります. これは何を示しているかと言えば, 破壊に必要なエネルギになります.
従来型のセラミックでは弾性が高いので大きな力を加えても変形することはありません. しかし靭性は低いので, ちょっとした運動エネルギを持ったもの(例えば振り下ろした金槌のあたまの部分など)が当たっただけで, ほとんど変形することなく破壊されます. この様にほとんど変形を伴うことなく発生する破壊を, 靭性の反対で「脆性」破壊と言います. こういった脆性破壊を起こすものとしてはセラミックが代表的ですが, 金属などでも低温下(例えば炭素鋼では零下数10℃程度)で脆性を示すものがあり, 極地用船舶, 航空機, 液化ガス貯蔵設備などで注意が必要だったりします.
一般に弾性が高い(硬い)ものは靭性が低い傾向にあります. そのため使用する場合には, 例えば日本刀や包丁の様に二重構造にしたり, ベースとなる金属の上にコーティングして使ったり, あるいは微粉末を金属と一緒に焼結したりといった形で複合材として使われることが多いです. 比較的, 目につきやすいのはやはり工具 [sei.co.jp]の類でしょうか. ホームセンタなんかでも金色の窒化ホウ素コーティングしたドリルなんかが売ってますね.
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家
弾性? (スコア:0)
Re:弾性? (スコア:5, 参考になる)
弾性は, 一定の力を加えた時に起こる変形の割合です. 構造的な物性値としてはこれ以外に靭性というのがあって, 破壊に至るまでの力と変形量の積分になります. これは何を示しているかと言えば, 破壊に必要なエネルギになります.
従来型のセラミックでは弾性が高いので大きな力を加えても変形することはありません. しかし靭性は低いので, ちょっとした運動エネルギを持ったもの(例えば振り下ろした金槌のあたまの部分など)が当たっただけで, ほとんど変形することなく破壊されます. この様にほとんど変形を伴うことなく発生する破壊を, 靭性の反対で「脆性」破壊と言います. こういった脆性破壊を起こすものとしてはセラミックが代表的ですが, 金属などでも低温下(例えば炭素鋼では零下数10℃程度)で脆性を示すものがあり, 極地用船舶, 航空機, 液化ガス貯蔵設備などで注意が必要だったりします.
一般に弾性が高い(硬い)ものは靭性が低い傾向にあります. そのため使用する場合には, 例えば日本刀や包丁の様に二重構造にしたり, ベースとなる金属の上にコーティングして使ったり, あるいは微粉末を金属と一緒に焼結したりといった形で複合材として使われることが多いです. 比較的, 目につきやすいのはやはり工具 [sei.co.jp]の類でしょうか. ホームセンタなんかでも金色の窒化ホウ素コーティングしたドリルなんかが売ってますね.
Re:弾性? (スコア:4, 参考になる)
一般にダイヤモンド工具は何でも削れると思われていますが、実は鉄を削ることには向いていません。切削中の高圧下に置いて、ダイヤモンドの炭素が鉄に溶け出してしまい、ダイヤモンド工具が減っていきます。
通常ダイヤモンド工具は、非鉄金属の超精密加工に使用します。これらに対しては、炭素が溶け出しませんので、工具の形を維持でき、寸法通りの形状を作成することができます。研削無しで鏡面仕上げすることが可能です。
鉄系の加工には、cBN(立方晶窒化硼素)が、現状最強で、焼き入れ鋼の加工も可能です。
Re:弾性? (スコア:2, 参考になる)
変形には弾性変形と塑性変形があり、簡単に言うと、弾性変形は
変形した後に元に戻る変形を、塑性変形は元に戻らない変形を指す。
弾性変形において引っ張り(圧縮)により発生するものを
縦弾性係数と呼び、記事中のヤング率とは縦弾性係数のこと。
じゃぁ横は?というと、せん断応力に対する弾性係数を横弾性係数という。
いわゆるフックの法則(バネをのばすと比例して力が~)ってのは
弾性変形の範囲内で発生し、弾性係数が大きいと微少な変位でも、
過大な力を要する。ゴムなどは縦弾性係数、リング状バネなどは
横弾性係数を用いる。
#あと、縦横どっちがGでどっちがKかは忘れた。
#10年以上前の知識だな…材料工学なんて忘れてるなぁ…
やなぎ
字面じゃなく論旨を読もう。モデレートはそれからだ
Re:弾性? (スコア:2, 参考になる)
壊れるかどうかは破断荷重に関わる話で、ヤング率とは独立です。