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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー
実験結果の信頼度は高いの? (スコア:2, 興味深い)
韓国では,黄教授の成果に国家を挙げてのめりこんで,やっぱり捏造だったため嘲笑されましたが,逆に,日本だと,どんなに信頼度が高く経済効果も望める成果を挙げても国家が乗り出さず,とんびに油揚げさらわれる結果になって嘲笑されるんじゃないかという予感が。
Re:実験結果の信頼度は高いの? (スコア:5, 参考になる)
まず,今回の手法は以前捏造問題のあったES細胞の論文とは全く原理・手法が異なります.
件の研究(とされていたもの)はヒトの体細胞から染色体を取り出して,あらかじめ染色体を
取り除いた未受精卵に注入するという方法でした.これはドリーなどでも使われてた,
方法論的には古典的なものです.
先日アカゲザルでこの方法を用いることができるようになったという研究が出て,おそらく
ヒトでも使えるだろうという見込みがたったところです.(逆に言えば例の研究は本当であれば
世界の幹細胞研究を4−5年先を行くほどのものだったので画期的だと思われたわけです)
この従来型の方法の問題はヒトの未受精卵が必要だということで,ドナーの体にも負担が
かかるし数もそう集められないしという原理的な問題があります.
京大のグループの研究のすばらしい点は,通常細胞に4種の遺伝子を含むウイルスを感染
させることで未受精卵を使わなくても万能に近い細胞を作り出せるという点にあります.
一方でタレ込み文にもあるようにまだ課題があり,c-Mycが含まれているために特定の器官で
ガン化を引き起こすことがマウスでわかっており,治療に使うまでにはいくつかハードルを
越えなければならないということでした.
マウスでは「よい状態の細胞を選別する」「最初に使う細胞の種類を変える」という2方向から
改善を図っており,かなり近づいてはいるそうですが,まだ改良が必要だということです.
kaho
Re:実験結果の信頼度は高いの? (スコア:4, 参考になる)
> 改善を図っており,かなり近づいてはいるそうですが,まだ改良が必要だということです.
原著の一部を読みましたが、むしろそこから離れているところも驚くべきことなんですね。
レトロウイルスベクターの感染効率向上のために少し細工をしていますが、結局「目で見てESっぽいコロニーを拾ってみたらiPSが出来ていた」ということなので。
去年のCellに出たFbx15での選別からNanog(言うまでもなく山中先生が発見した遺伝子ですが、結局「山中ファクター」には含まれていないんですよね)での選別にかえたら生殖系列に乗った、というのが今年のnatureだったので、「同じ遺伝子を入れているのに、選別方法で性質が変わるとしたら、その差は何なのだ?」とか、「ヒトじゃトランスジェニックで選別するわけにはいかないが、どうするつもりだ?」というのが課題だった訳です。
ヒトでやってるのはいわば公然の秘密だったので、テレビで山中先生を見た瞬間に「あ、できたのね」としか思いませんでしたが、内容はやはり驚くべきものだと思います。
Re:実験結果の信頼度は高いの? (スコア:0)
Re:実験結果の信頼度は高いの? (スコア:4, 興味深い)
これ [ucsf.edu]とかこれ [nikkeibp.co.jp]とかを読んでいると、とんびに油揚げどころか、豆腐屋ごとさらわれそうな苛立ちをおぼえます。
現時点ではあくまでも客員として毎月往復しているだけだし彼のチームも京都にいますが国内の支援体制が整わなければチームごと頭脳流出という可能性もなくはない。
Re:なんとか豆腐屋は守れそう (スコア:1, 興味深い)
金額については、後で考えるとして。
「卵を全部一つのかごに入れてはいけません」という事を進言する人がいる事を祈ります。
Re:実験結果の信頼度は高いの? (スコア:0)