ソフトウェアって概念そのものが一般に普及したのは最近の話だし,そこに(継続的な)開発に見合ったコストを払いたがる人なんてもとから少なかったんじゃないでしょうか。メインフレームとか Unix時代は導入できる企業そのものが銀行とか,ある程度金があった所だし。消費者市場で見ると,ファミコンのゲームっていうのがあるけど,マリオの定価は 4500円だそうです。これはある程度数が出るって想定された価格だろうけど,数千円で買えるものに数(百万/千万/億)出したくないっていう感覚があるんじゃないかな。だけど,それを言い出したら大規模な市場が確立してる企業がたった数万円で Windows や Office などを売り出してるから,ちゃんとしたものに見合ったお金を払いたがる人が激減したとも言える。結局悪いのはオープンソースでも Microsoft でもなくて,コストを計算できない人とコストに見合わない価格で仕事を取ってくる人たちなんだけど。コストベースで価格を設定すること自体がモノ時代の話で時代遅れだけど。 このシステムは百人力(99人を首にできる)ってことを論理的に示すことができれば価値ベースで首にできる人の給料50人分ぐらいの価格を設定することができる。当然バイト50人よりも銀行家50人の方がいい。実際は百人力じゃなくて二人力とかでも十分だと思うけど。無くても困らないシステムだと多分金にならない。
打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:0)
いいことじゃないか。
それに、基本的なものがタダで流通することによって、企業はそれに付加価値をのっけることに
注力することができる、つまり本当にリソースを投入する価値があるものに企業は集中できる。
そういう環境で潰れる様な企業は潰れるべき企業なんじゃないの?
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:4, すばらしい洞察)
一方,回らないドメインの周辺にあるドメインは,活況になる.(どこかで読んだ話の受け売りだけれど,出典は覚えてないや)
例)
IBMはIBM PCの仕様をオープンにしたおかけで,サードパーティ市場が立ち上がった.けれど,IBM自身は儲かったとはとても言いがたい.
オープンソースが流通したおかげで,ソフトウェアそのもので儲けるのは難しくなった.けれど,保守などに舵を切ったIBMやRedHatとか,サービスに集中したGoogleは儲かっているらしい.
> そういう環境で潰れる様な企業は潰れるべき企業なんじゃないの?
付加価値ばかり追いかけると,回らなくなったコアのドメインもろとも潰れちゃったりもするのだよね.
IBMもRedHatもGoogleも,儲かった分け前を,コアドメインが潰れない程度に還元していたりもする.
鼻が利かない企業は潰れて然るべきというのは,一面の真実ではあるかもしれないけれどさ.そんなに単純な話で済む世界なら,楽でいいね.
from もなか
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:1, おもしろおかしい)
親コメのオタクの集まり云々に引きずられて、「そのメイドの市場は回らなくなる」と空目した
Re: (スコア:0)
IBMは名前のとおりもともとHW売りきりで儲ける性格の会社じゃないでしょ。
いわば自分でも製品作る大塚商会みたいなもんで。
舵を切ったと思うのはIBMを純然たる電子機器製造設計メーカーと勘違いしてる人だけ。
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:2, 興味深い)
> IBMを純然たる電子機器製造設計メーカーと勘違いしてる人だけ。
広い世の中には,そういう勘違いをしている人もいるのかもね.
ガースナーさんも,IBM自身がソリューションプロバイダであることに気づいていなかった,てなことを言っていた気もするしなぁ.
from もなか
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
コモディティ化の話.
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:1, 興味深い)
それがクールだとかコストが安いだの、幻想を無知な人に植え付けることで、
ちゃんとしたものに見合ったお金を払いたがる人が激減しました。
その結果、プログラマに代表されるITの礎たちが虐げられる状況に。
結局被害を受けてるのはへぼくはないIT系企業なんですよね。
へぼい会社は開発力(コストも人材も含めて)がないのにOSSを使うことで
仕事をとっちゃいますね。
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:5, すばらしい洞察)
原因と結果が全然結びついてないです。
OSS(orフリーソフト)が普及する前からプログラマ等の下っ端は虐げられてます。
デスマーチなんかはむしろオープンソースがないところで起きているのでは
ないでしょうか。
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:1, すばらしい洞察)
根本的にダメなプログラマは,おそらくどんな世界であっても虐げられるでしょう.
逆に,本当に優秀なプログラマは,どんな世界でも幸せにやっていけるでしょう.
大半の人が属するであろう中間層においては「レベルの低いサル仕事をこなしてそこそこ幸せに」という人生の可能性があったはずですが,そういうレベルのプログラムがOSSとして無償で提供されてしまうと,強制的にダメなプログラマの仲間入りをさせられてしまうという可能性はありますね.
Re: (スコア:0)
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:3, 興味深い)
ソフトウェアって概念そのものが一般に普及したのは最近の話だし,そこに(継続的な)開発に見合ったコストを払いたがる人なんてもとから少なかったんじゃないでしょうか。メインフレームとか Unix時代は導入できる企業そのものが銀行とか,ある程度金があった所だし。消費者市場で見ると,ファミコンのゲームっていうのがあるけど,マリオの定価は 4500円だそうです。これはある程度数が出るって想定された価格だろうけど,数千円で買えるものに数(百万/千万/億)出したくないっていう感覚があるんじゃないかな。だけど,それを言い出したら大規模な市場が確立してる企業がたった数万円で Windows や Office などを売り出してるから,ちゃんとしたものに見合ったお金を払いたがる人が激減したとも言える。結局悪いのはオープンソースでも Microsoft でもなくて,コストを計算できない人とコストに見合わない価格で仕事を取ってくる人たちなんだけど。コストベースで価格を設定すること自体がモノ時代の話で時代遅れだけど。
このシステムは百人力(99人を首にできる)ってことを論理的に示すことができれば価値ベースで首にできる人の給料50人分ぐらいの価格を設定することができる。当然バイト50人よりも銀行家50人の方がいい。実際は百人力じゃなくて二人力とかでも十分だと思うけど。無くても困らないシステムだと多分金にならない。
オープンソース云々に関してはスラドの有志が訳した民主主義のための構造基盤 [srad.jp]とか参考になるかも。
Re:打撃を受けるのはへぼい企業だけ (スコア:1, すばらしい洞察)
「ちょっと高いけど高品質のシステム作ったよ!」って言ってそっぽ向かれた場合、
安くてしょぼいシステムがこの世に存在するのが悪いんじゃなくて
その会社がマーケティングに失敗したのが悪いんじゃないか?
Re: (スコア:0)
会社がへぼいかどうかはともかく、要求に見合ったものを安く迅速に提供できる会社が生き残るのでは。
Re: (スコア:0)
基本部分がタダになったからっといって、基本部分を理解するのにかかるコストまでタダになる訳じゃなし。
その分、おまけの方にコストのせてもいいですかね?
だめですよねそうですよねすみません
でも、勉強する環境が整っている「へぼくない」会社って、間接的に値段に上乗せさせてますよね?