アカウント名:
パスワード:
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー
カオスって役に立つの? (スコア:2, 興味深い)
なぜ役に立つのかが、よくわからないです。
カオスは、「~はランダムで予測がつかない」とか「初期値がほんのすこしでも違うと
結果が大きく違ってしまう」とか、否定的な結論ばかりを導き出しているような気がして、
学問的にはともかく、応用上は意味がなさそうな気がします。
なぜ、「予測がつかない」などの結論を導く理論が、応用上、役に立つのか、
教えてください、エロい人!
Re:カオスって役に立つの? (スコア:5, 参考になる)
まず、勘違いされやすいことですが、「カオス」とされる状態は
「単なる無秩序」(ランダム)ではない(カオスは「秩序のある“無秩序”」)ことに注意してください。
例えば、気象現象が「単なる無秩序」(ランダム)であれば気象予測は不可能です。
数値予測するより下駄で占った方がまし(費用対効果の面で)です。
実際には物理法則に従うので決定論的に(=「秩序がある」)その時間発展を予測できます。
しかし、「カオス」であるために予測が難しい(=「秩序ある無秩序」)のが現実です。
#(実はローレンツ系が「カオス」かどうかは議論中、って10年前に聞いた希ガス)
天気予報などの“予測”とされる分野では、その予測がどれだけ確からしいか、という情報もとても重要です。
事後に予測データと観測データを比較して「○○%当った」と評価することもできますが、
特に天気予報では防災のため事前に確からしさを知る必要があります。
例えば、「観測データの精度がこれこれなので、X日後の予報の精度はこれくらいだろう」という評価が出来ます。
逆に「予報の精度をこれくらいにするには、観測データはこれくらい必要」と設計に反映することもできます。
この間を埋めるのが“カオス”(初期値に対する物理現象の鋭敏性)の思想です。
「予測できない」のは否定的なものではなく、予測の確からしさの評価に必要なもの、と思ってください。
天気予報とカオス (スコア:4, 参考になる)
例えば気象庁が発表する天気予報 [jma.go.jp](この例では東京)の場合,予報の確度を A,B,C の3段階で発表しています。 イメージとしては, 競{馬|艇|輪}予想紙によくある「鉄板(A), 波乱含み(B), 大荒れ(C)」のマークが天気予報にも付いているとお考えください。
予報の確度はアンサンブル予報 [jma.go.jp]によって決められますが,この手法はカオス理論による予報の評価にほかなりません。