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>ロケット打ち上げ等々による環境負荷よりも、>研究によって将来的に削減できる環境負荷が、>大きいことは示されているのでしょうか。
日本の2006年度の年間温室効果ガス排出量は13.4億トンでした。これを(基準年である1990年度の排出量12.6億トンより-6%)11.8億トンにまでなんとか減らそう、ってのが京都議定書の合意事項ね。
でもって、H-2Aロケットの一段目と二段目は液体水素/液体酸素を燃やすエンジンですので出るのは水だけです。なんてエコロジカル!一段目の横についてる固体ロケットブースターはポリブタジエン系(C4H6)の混合素材ですんでこれは二酸化炭素を出しますね。
推進薬66トンのブースターが二基で132トン。内訳は酸化剤が過塩素酸アンモニウム(68%)燃料剤が末端水酸基ポリブタジエン(14%)助燃材がアルミニウム粉末(18%)
「燃えるもの」はポリブタジエンが18トンぶんってことですね。ポリブタジエンの重量のうち炭素がどれくらいか計算がめんどくさいので全部炭素ってことにしましょう。(水素は軽いから重量のほとんどは炭素だしいいよね)18トンの炭素が全量CO2になっても65トンのCO2にしかなりません。
…まあ誤差以下ですな。一年間365日、毎日100発のH-2Aを打ち上げても24万トンのCO2増加でしかないです。これは日本の一日のCO2排出量にも及びません。ま、気にする必要はなさそうです。
(ロケットの製造過程における温室効果ガス排出については計算に入ってないけど)
>ロケットの製造過程における温室効果ガス排出については計算に入ってないけど
いや,それ抜いちゃダメでしょ.とりあえず軽く調べてみたら,HIIAだと液酸が60kL,液水が300kLぐらい?らしい.数年前のNEDOだか産総研だかのレポートだと,水素の液化で水素の燃焼熱の1/3ぐらい?(取り出せるエネルギーだったかも)を使うらしいんで,そこから考えると液水作るのに必要なエネルギーが1*10^12Jぐらい.CO2換算で300t.液酸も1molあたり同程度の液化エネルギーが必要だと荒っぽく近似して,こっちの液化もだいたい同程度.計600t.ロケット本体は重量が300-400tらしいから,これを全部鉄鋼でできてるとして,組み立て・加工には一切CO2出さないと無茶苦茶に緩く考えるとこの重量の粗鋼を作る際のCO2排出量って事で600-800t.#現在,高炉での鉄鉱石での製鉄は粗鋼1tに付きおよそ2tのCO2が出るらしい.#実際にはそこからさらに加工したりでもっとエネルギー使うけど.
とすると相当少なく見積もって燃料と本体で計1200-1400tぐらい?日本人一人あたりで各種製造/エネルギー含め年間10tぐらいらしいんで,100-200人が年間に排出してる分に相当するぐらいですか.思ったより少ないですね.
っても計算とか見積もりとかはかなりいい加減なんでどこかで桁がずれてたりするかもしれませんが.
ですから貴殿から (^^)
この人? [google.co.jp]
それだけなのでAC
えーと, 液水/液酸ロケットエンジンは大気中で「燃焼」は行っていません. 主な燃焼行程はノズル前の燃焼室内で行われ, 一部はノズル内でも反応が進むかもしれませんが, ここまでの行程では窒素が入り込む余地がありません.
可能性があるとすれば, ノズルから先の噴射ガス(水蒸気)と大気の接触面ぐらいなのですが, この段階までに燃焼ガスはその燃焼温度を膨張・加速に費やしてかなり低温(といっても数100~1000℃以上はありますけど)になっています. さらに大気の温度は0℃前後なので, 無酸素状態の燃焼ガスに酸化が進行するほど大気を混合させれば, さらに温度が下がって窒素の酸化反応は容易には進まないと考えられます.
つまり, 内燃機関の場合には窒素を含む混合気を圧縮・過熱しているところに問題の大本があるってことです.
茶々だけど化学ロケットも内燃機関の端くれなのでそこんとこよろしく窒素酸化物の生成される余地がほぼ無いのはそのとおり
>H-2Aロケットの一段目と二段目は液体水素/液体酸素を燃やすエンジンですので出るのは水だけです。なんてエコロジカル!ちょっと待って下さい。水蒸気には温室効果がありますよ。(まぁ、海水からの発生が殆どなんで人工物は誤差の範囲ですけど。
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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー
環境収支を考えましょう (スコア:0, すばらしい洞察)
研究によって将来的に削減できる環境負荷が、
大きいことは示されているのでしょうか。
インチキな青写真でも構いません。
そういうのは必要だと思います。
計算してみた (スコア:4, 興味深い)
>ロケット打ち上げ等々による環境負荷よりも、
>研究によって将来的に削減できる環境負荷が、
>大きいことは示されているのでしょうか。
日本の2006年度の年間温室効果ガス排出量は13.4億トンでした。
これを(基準年である1990年度の排出量12.6億トンより-6%)11.8億トンにまでなんとか減らそう、ってのが京都議定書の合意事項ね。
でもって、H-2Aロケットの一段目と二段目は液体水素/液体酸素を燃やすエンジンですので出るのは水だけです。なんてエコロジカル!
一段目の横についてる固体ロケットブースターはポリブタジエン系(C4H6)の混合素材ですんで
これは二酸化炭素を出しますね。
推進薬66トンのブースターが二基で132トン。
内訳は
酸化剤が過塩素酸アンモニウム(68%)
燃料剤が末端水酸基ポリブタジエン(14%)
助燃材がアルミニウム粉末(18%)
「燃えるもの」はポリブタジエンが18トンぶんってことですね。
ポリブタジエンの重量のうち炭素がどれくらいか計算がめんどくさいので全部炭素ってことにしましょう。(水素は軽いから重量のほとんどは炭素だしいいよね)
18トンの炭素が全量CO2になっても65トンのCO2にしかなりません。
…まあ誤差以下ですな。
一年間365日、毎日100発のH-2Aを打ち上げても24万トンのCO2増加でしかないです。
これは日本の一日のCO2排出量にも及びません。
ま、気にする必要はなさそうです。
(ロケットの製造過程における温室効果ガス排出については計算に入ってないけど)
Re:計算してみた (スコア:4, 興味深い)
>ロケットの製造過程における温室効果ガス排出については計算に入ってないけど
いや,それ抜いちゃダメでしょ.
とりあえず軽く調べてみたら,HIIAだと液酸が60kL,液水が300kLぐらい?らしい.
数年前のNEDOだか産総研だかのレポートだと,水素の液化で水素の燃焼熱の1/3ぐらい?
(取り出せるエネルギーだったかも)を使うらしいんで,そこから考えると液水作るのに
必要なエネルギーが1*10^12Jぐらい.CO2換算で300t.
液酸も1molあたり同程度の液化エネルギーが必要だと荒っぽく近似して,こっちの液化も
だいたい同程度.計600t.
ロケット本体は重量が300-400tらしいから,これを全部鉄鋼でできてるとして,
組み立て・加工には一切CO2出さないと無茶苦茶に緩く考えるとこの重量の粗鋼を作る際の
CO2排出量って事で600-800t.
#現在,高炉での鉄鉱石での製鉄は粗鋼1tに付きおよそ2tのCO2が出るらしい.
#実際にはそこからさらに加工したりでもっとエネルギー使うけど.
とすると相当少なく見積もって燃料と本体で計1200-1400tぐらい?
日本人一人あたりで各種製造/エネルギー含め年間10tぐらいらしいんで,100-200人が
年間に排出してる分に相当するぐらいですか.思ったより少ないですね.
っても計算とか見積もりとかはかなりいい加減なんでどこかで桁がずれてたりするかも
しれませんが.
Re:計算してみた (スコア:3, すばらしい洞察)
あれ? 何の努力もせずとも数十年後の日本の人口は、数千万人くらい減るでしょうから、何も対策いらないよ。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0, フレームのもと)
ですから貴殿から (^^)
Re: (スコア:0)
この人? [google.co.jp]
それだけなのでAC
Re: (スコア:0)
あれ・・・謎の鎌倉の老人、その日本沈没のパロディだったかも・・・
Re: (スコア:0)
大気中で燃焼をおこなえば窒素酸化物が生成されますが、ノーカウントでいいんでしょうか?
(そうなら小排気量のバイクは排ガス規制を緩めて欲しいんだが)
Re:計算してみた (スコア:3, 参考になる)
えーと, 液水/液酸ロケットエンジンは大気中で「燃焼」は行っていません. 主な燃焼行程はノズル前の燃焼室内で行われ, 一部はノズル内でも反応が進むかもしれませんが, ここまでの行程では窒素が入り込む余地がありません.
可能性があるとすれば, ノズルから先の噴射ガス(水蒸気)と大気の接触面ぐらいなのですが, この段階までに燃焼ガスはその燃焼温度を膨張・加速に費やしてかなり低温(といっても数100~1000℃以上はありますけど)になっています. さらに大気の温度は0℃前後なので, 無酸素状態の燃焼ガスに酸化が進行するほど大気を混合させれば, さらに温度が下がって窒素の酸化反応は容易には進まないと考えられます.
つまり, 内燃機関の場合には窒素を含む混合気を圧縮・過熱しているところに問題の大本があるってことです.
Re: (スコア:0)
茶々だけど化学ロケットも内燃機関の端くれなのでそこんとこよろしく
窒素酸化物の生成される余地がほぼ無いのはそのとおり
Re: (スコア:0)
>H-2Aロケットの一段目と二段目は液体水素/液体酸素を燃やすエンジンですので出るのは水だけです。なんてエコロジカル!
ちょっと待って下さい。水蒸気には温室効果がありますよ。(まぁ、海水からの発生が殆どなんで人工物は誤差の範囲ですけど。