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もともと、精神的/心理的な問題が身体的な症状として現われることはよく知られた事実ですが、それとどう違うんでしょう?
その原因が特定!?できたって話では。
もう少し丁寧に言いますと,精神的な痛みと肉体的な痛みの両方に関与する普遍的な遺伝子多型を発見した,というところでしょうか.OPRM1の遺伝子多型がアカゲザルの精神的ストレスと関係する [nih.gov]という報告は既にあり,今回の研究はヒトでも似たような傾向がみられるというところが新しい発見です.また,fMRIを使った客観的な計測と自己申告した主観的な性格分析の両方が関係していたということも意味があると思います.
この多型は遺伝子異常が原因でもなく,また特定の家系に限られるものでもない,人類に広く分布しているもので,恐らく日本人でもOPRM1の遺伝子のDNA配列で118番目の位置がAのヒトとGのヒト,両方もつヒトがいると思います.怪しい遺伝子占いとして言えば,GGの人は心の痛みに弱い/敏感で,AAの人は強い/鈍感であるということになるでしょうか.
OPRM1が身体的苦痛に対して影響を及ぼすように,心理的にも関係するということは,ヒトの性格の器質的なバリエーション(精神的にタフか敏感か)の幾分かは遺伝子によって決定されていることを示すということになりますし,これが人類に広く分布しているということはバリエーションがある状態が安定である(どちらかが生存に有利とは限らない)と解釈することができるかもしれません.
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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson
心身症と違うの? (スコア:3, 興味深い)
もともと、精神的/心理的な問題が身体的な症状として現われることはよく知られた事実ですが、
それとどう違うんでしょう?
Re: (スコア:1)
その原因が特定!?できたって話では。
Re:心身症と違うの? (スコア:3, 参考になる)
もう少し丁寧に言いますと,精神的な痛みと肉体的な痛みの両方に関与する普遍的な遺伝子多型を発見した,
というところでしょうか.
OPRM1の遺伝子多型がアカゲザルの精神的ストレスと関係する [nih.gov]という報告は既にあり,
今回の研究はヒトでも似たような傾向がみられるというところが新しい発見です.
また,fMRIを使った客観的な計測と自己申告した主観的な性格分析の両方が関係していたということも
意味があると思います.
この多型は遺伝子異常が原因でもなく,また特定の家系に限られるものでもない,人類に広く分布している
もので,恐らく日本人でもOPRM1の遺伝子のDNA配列で118番目の位置がAのヒトとGのヒト,両方もつヒト
がいると思います.
怪しい遺伝子占いとして言えば,GGの人は心の痛みに弱い/敏感で,AAの人は強い/鈍感であるという
ことになるでしょうか.
OPRM1が身体的苦痛に対して影響を及ぼすように,心理的にも関係するということは,ヒトの性格の器質的な
バリエーション(精神的にタフか敏感か)の幾分かは遺伝子によって決定されていることを示すという
ことになりますし,これが人類に広く分布しているということはバリエーションがある状態が安定である
(どちらかが生存に有利とは限らない)と解釈することができるかもしれません.
kaho