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一時期中の人でしたがキャリアによっては方角によって電波の強度を変えています。(電波には詳しくないので強度という言葉が適切かどうかはわりませんが)3方を山に囲まれていた場合(東西南が山)は北側の電波は弱くても遠方まで届くので東西南よりは弱く設定しておりました。(マニュアルに沿って設定していたので大丈夫だとは思いますけど)なので基地局だけで数メートル単位での精度を出す場合は基地局だけの情報では不十分な事があります。
携帯電話とかの簡易位置サービスは、電波の強さから基地局と端末間のおおまかな距離を算出してたりしますが、GPSでは、電波の強さは位置算出の情報としては利用してませんので、元コメントの提案してる
> それぞれの基地局がGPS信号の様な物を出せば衛星が要らなくなる
という手法なら、電波強度は問題にならないでしょう。でも、DGPSのようにGPSの補正信号を出すのではなく、GPSと同等の電波を出すのは、端末側で細工は要らないのがメリットですが、逆に、電話会社側からは顧客とは関係ないところにサービスを提供するのは嫌がるでしょうね。1.5GHz帯の3.9G携帯な基地局ならアンテナ共用できるかな?
あと、GPSの説明では、よく「三角測量」とか「それぞれの衛星の位置から、算出した距離の円(球)を描き、その交点が現在位置」なんて説明がされますが、実際には、端末側の時計が正確ではないため、いきなり衛星までの距離は算出できません。端末の「位置座標 x,y,z」と「正確な時刻t」の4変数が不明ですので、最低4つの衛星が必要になります。4変数の4元連立2次方程式を解くことになるのですが、あるいは、・2つの衛星からの受信データを比べると、届いた電波のに記入された送信時刻の差がわかる・時刻の差から、それぞれの衛星までの距離の差がわかる・二つの衛星から、距離の差が一定になる点をプロットすると、双曲面になる→受信した各衛星のデータから描けるすべての双曲面の交点が現在位置・交点を1点に確定させるためには、双曲面が3つ必要(双曲面2つの交わりは「交線」になり、1点に確定しない)→衛星は4つ必要という説明が、比較的イメージしやすいでしょうか。
とにかく、衛星3つしか受信できない場合は、地球表面に束縛することで変数を1個減らした算出したりしますが、その場合、仮定高度と異なる標高では算出位置がずれてしまいます。衛星4つ以上の受信が基本。
で、携帯電話基地局をGPS衛星代わりに使用する場合の問題点は、
・マクロセル方式では、端末が複数の基地局からの電波を受信できることが期待できない。・マルチパス(ビルなどでの反射)の影響で、正確な距離が出せるかどうかわからない
と言った点じゃないでしょうか。
常時受信できるGPS衛星が1個増えるだけという点では、準天頂衛星と効果は同じですが、コストパフォーマンスはどちらが良いんだろう?
#準天頂衛星を上げ、docomoとauとsoftbankの3社が全部実施してくれれば、#常時4個捕捉できるので、GPS衛星は不要になりますね…#WILLCOMなら、1社で十分ですが…
携帯電話基地局は精密時計を持っていないので、現状のままでは役に立たないと思います。特に一部の基地局は同期にGPS波を使ってるぐらいですし。
# 全ての基地局に原子時計を載せるなんてどの事業者も絶対にしたがらないよな。
以下余談。
take2さんはお分かりだと思いますが、厳密には4基の衛星では1点には決まらないことがあります。(4元4連立)2次方程式は多根ですし、3つの(半二葉)双曲面は往々にして複数の点で交わります。大抵は時間が遡らないことやアンテナが片方向からしか電波を受信しないことなどで消されるのですが、まれに可能解が複数でることもあり、厳密な観測には観測対象を5基以上に増やしたりある程度の時間連続して観測することが推奨されます。
# という話を昔中途半端にコメントしたあげく質問を放置してた記憶が。
「基地局の電波の強さ」は3Gのシステムでは端末位置の測位には使われていないのではないかと思います。
どの程度の精度が出せるかの資料は手元に無いのですが、W-CDMAによる3Gのシステムであれば、複数の基地局と端末の間で電波到達の遅延時間をベースに測量を行うOTDOA(Observed Time Difference Of Arrival)という方式が標準化されています。
W-CDMAの場合、スムーズなハンドオーバのためにセルが割とオーバラップして配置されていること、原理的にマルチパスを分離・検出可能なため、必ずしも端末にGPSが内蔵されていなくともある程度の精度が実現できているようです(でも、セル半径の広い田舎では厳しいのかも)
たとえば、ドコモで言えば、P70xiシリーズはGPSを搭載していませんが、iエリアを使った地図サイトなどを使ってみると、そこそこドンピシャな場所が表示されたりします。
技術的興味のある方は、3GPP標準TS25.305 [3gpp.org]をご覧ください。
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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人
携帯の基地局を利用できないの? (スコア:0)
携帯の受信基地局でおおまかな地点表示できますがそれを発展させて
それぞれの基地局がGPS信号の様な物を出せば衛星が要らなくなる
ことはないのでしょうか。
Re: (スコア:3, 参考になる)
一時期中の人でしたがキャリアによっては方角によって電波の強度を変えています。
(電波には詳しくないので強度という言葉が適切かどうかはわりませんが)
3方を山に囲まれていた場合(東西南が山)は北側の電波は弱くても遠方まで届くので東西南よりは弱く設定しておりました。
(マニュアルに沿って設定していたので大丈夫だとは思いますけど)
なので基地局だけで数メートル単位での精度を出す場合は基地局だけの情報では不十分な事があります。
Re:携帯の基地局を利用できないの? (スコア:3, 参考になる)
携帯電話とかの簡易位置サービスは、電波の強さから基地局と端末間のおおまかな距離を算出してたりしますが、
GPSでは、電波の強さは位置算出の情報としては利用してませんので、元コメントの提案してる
> それぞれの基地局がGPS信号の様な物を出せば衛星が要らなくなる
という手法なら、電波強度は問題にならないでしょう。
でも、DGPSのようにGPSの補正信号を出すのではなく、GPSと同等の電波を出すのは、端末側で細工は要らないのが
メリットですが、逆に、電話会社側からは顧客とは関係ないところにサービスを提供するのは嫌がるでしょうね。
1.5GHz帯の3.9G携帯な基地局ならアンテナ共用できるかな?
あと、GPSの説明では、よく「三角測量」とか「それぞれの衛星の位置から、算出した距離の円(球)を描き、その交点が現在位置」
なんて説明がされますが、
実際には、端末側の時計が正確ではないため、いきなり衛星までの距離は算出できません。
端末の「位置座標 x,y,z」と「正確な時刻t」の4変数が不明ですので、最低4つの衛星が必要になります。
4変数の4元連立2次方程式を解くことになるのですが、
あるいは、
・2つの衛星からの受信データを比べると、届いた電波のに記入された送信時刻の差がわかる
・時刻の差から、それぞれの衛星までの距離の差がわかる
・二つの衛星から、距離の差が一定になる点をプロットすると、双曲面になる
→受信した各衛星のデータから描けるすべての双曲面の交点が現在位置
・交点を1点に確定させるためには、双曲面が3つ必要(双曲面2つの交わりは「交線」になり、1点に確定しない)
→衛星は4つ必要
という説明が、比較的イメージしやすいでしょうか。
とにかく、衛星3つしか受信できない場合は、地球表面に束縛することで変数を1個減らした算出したりしますが、
その場合、仮定高度と異なる標高では算出位置がずれてしまいます。
衛星4つ以上の受信が基本。
で、携帯電話基地局をGPS衛星代わりに使用する場合の問題点は、
・マクロセル方式では、端末が複数の基地局からの電波を受信できることが期待できない。
・マルチパス(ビルなどでの反射)の影響で、正確な距離が出せるかどうかわからない
と言った点じゃないでしょうか。
常時受信できるGPS衛星が1個増えるだけという点では、準天頂衛星と効果は同じですが、
コストパフォーマンスはどちらが良いんだろう?
#準天頂衛星を上げ、docomoとauとsoftbankの3社が全部実施してくれれば、
#常時4個捕捉できるので、GPS衛星は不要になりますね…
#WILLCOMなら、1社で十分ですが…
Re:携帯の基地局を利用できないの? (スコア:4, 参考になる)
携帯電話基地局は精密時計を持っていないので、現状のままでは役に立たないと思います。
特に一部の基地局は同期にGPS波を使ってるぐらいですし。
# 全ての基地局に原子時計を載せるなんてどの事業者も絶対にしたがらないよな。
以下余談。
take2さんはお分かりだと思いますが、厳密には4基の衛星では1点には決まらないことがあります。
(4元4連立)2次方程式は多根ですし、3つの(半二葉)双曲面は往々にして複数の点で交わります。
大抵は時間が遡らないことやアンテナが片方向からしか電波を受信しないことなどで消されるのですが、まれに可能解が複数でることもあり、厳密な観測には観測対象を5基以上に増やしたりある程度の時間連続して観測することが推奨されます。
# という話を昔中途半端にコメントしたあげく質問を放置してた記憶が。
Re:携帯の基地局を利用できないの? (スコア:2, 参考になる)
「基地局の電波の強さ」は3Gのシステムでは端末位置の測位には使われて
いないのではないかと思います。
どの程度の精度が出せるかの資料は手元に無いのですが、W-CDMAによる3Gの
システムであれば、複数の基地局と端末の間で電波到達の遅延時間をベースに
測量を行うOTDOA(Observed Time Difference Of Arrival)という方式が
標準化されています。
W-CDMAの場合、スムーズなハンドオーバのためにセルが割とオーバラップして
配置されていること、原理的にマルチパスを分離・検出可能なため、
必ずしも端末にGPSが内蔵されていなくともある程度の精度が実現できている
ようです(でも、セル半径の広い田舎では厳しいのかも)
たとえば、ドコモで言えば、P70xiシリーズはGPSを搭載していませんが、
iエリアを使った地図サイトなどを使ってみると、そこそこドンピシャな場所が
表示されたりします。
技術的興味のある方は、3GPP標準TS25.305 [3gpp.org]をご覧ください。