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とりあえず9月に出たブルーバックスの「インフルエンザパンデミック-新型ウイルスの謎に迫る」を借りるか買うかして読め。知識は身を守る。無知は無謀だ。もちろん「こんな事は既に知っている」というなら心強いが。
スペインインフルエンザ時代より前に生まれていないなら、新型には免疫が無いので感染する。そしてオレ達用のワクチンなんざ無い。集団接種をやめた日本に国民分のワクチンの生産能力は無く、輸入ワクチンは臨床もまだ終わってないだろ。すると抗インフルエンザ薬しか無い。タミフル耐性が人から人へと感染した疑いがあるのは日本ではまだ一例だけ。大丈夫、今シーズンはタミフル耐性を獲得していないインフルエンザでも皆が免疫を持っていないから十分に繁殖できる。とはいえ季節性のAソ連は既にほとんどがタミフル耐性なので、遺伝子再集合によりタミフル耐性新型インフルエンザが登場し、流行する可能性もある。幸いタミフルがダメでもリレンザは効く。今のところは、だが。
抗インフルエンザ薬は感染初期でないと効果が発揮できないので、早めに「ただのかぜじゃない、インフルエンザかも。医者に行こう」と判断できるか、だな。体温計はペンぐらいの大きさだから鞄にでも入れて持ち歩け。
発熱、悪寒、筋肉痛、関節痛は、インフルエンザに感染し、防衛反応としてサイトカインが分泌されているという事。ただし成人は熱が出ない事もある。「熱は無いから」と言いながらマスクして出社し咳してる人もいるが、アレはどうなんだろうな。
ウイルス性肺炎は一気に重症化して死ぬ危険性が高いから、平静時の一分あたりの呼吸数をメモしておく事。浅くて早い呼吸は肺炎の兆し。
子供が居る人はここ [mhlw.go.jp]の「インフルエンザ脳症ガイドライン」の改訂版が出ているから見とけ。インフルエンザ脳症も死ぬ危険が高い。
今話題になっている新型インフルエンザですが、持病などがない若い患者が「ウイルス性肺炎」から多臓器不全に陥って死亡するというパターンになっていることはご存知でしょうか?
今月の日経サイエンスの記事 [nikkei-science.net]によると(記事購入ページになってますが、アフィリエイトとかやってないのでご容赦を)、
新型インフルエンザウイルスは、過去10年ほどに亘って北米の豚間で流行していたものが起源
なのだそうです。で、豚はヒトよりも平熱が高いので、このインフルエンザウイルスも外気に近く温度が低めの鼻や喉の粘膜では増えにくく、体温が高い身体深部の肺でより増えやすいのです。なので、いわゆる「リスクが高い患者」でなくても肺炎が起きやすいんですな。
体力がないお年寄りや子供が季節性インフルエンザから肺炎になって死亡する場合は、ウイルス性肺炎ではなくて細菌性肺炎に罹ることがほとんどです。この場合は抗生物質で治療できます。ですが、ウイルス性肺炎の治療法は現在のところありません。集中治療室で人工呼吸器をつけて死なないようにして、後は患者の免疫力で治るのを待つだけです。
私もここ10年ほどインフルエンザに罹っていないのですが、小学二年生の冬にインフルエンザに罹って死ぬような目に遭ったので、公衆衛生観念の乏しい人には正直腹が立ちます。ほんと勘弁してほしいです。医師の診断を受ける場合は、待合室で他の人に感染しないように(他の人から感染させられないように)マスクを着用してくださいね。
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知識で対抗 (スコア:4, 参考になる)
とりあえず9月に出たブルーバックスの「インフルエンザパンデミック-新型ウイルスの謎に迫る」を借りるか買うかして読め。知識は身を守る。無知は無謀だ。もちろん「こんな事は既に知っている」というなら心強いが。
スペインインフルエンザ時代より前に生まれていないなら、新型には免疫が無いので感染する。そしてオレ達用のワクチンなんざ無い。集団接種をやめた日本に国民分のワクチンの生産能力は無く、輸入ワクチンは臨床もまだ終わってないだろ。すると抗インフルエンザ薬しか無い。タミフル耐性が人から人へと感染した疑いがあるのは日本ではまだ一例だけ。大丈夫、今シーズンはタミフル耐性を獲得していないインフルエンザでも皆が免疫を持っていないから十分に繁殖できる。とはいえ季節性のAソ連は既にほとんどがタミフル耐性なので、遺伝子再集合によりタミフル耐性新型インフルエンザが登場し、流行する可能性もある。幸いタミフルがダメでもリレンザは効く。今のところは、だが。
抗インフルエンザ薬は感染初期でないと効果が発揮できないので、早めに「ただのかぜじゃない、インフルエンザかも。医者に行こう」と判断できるか、だな。体温計はペンぐらいの大きさだから鞄にでも入れて持ち歩け。
発熱、悪寒、筋肉痛、関節痛は、インフルエンザに感染し、防衛反応としてサイトカインが分泌されているという事。ただし成人は熱が出ない事もある。「熱は無いから」と言いながらマスクして出社し咳してる人もいるが、アレはどうなんだろうな。
ウイルス性肺炎は一気に重症化して死ぬ危険性が高いから、平静時の一分あたりの呼吸数をメモしておく事。浅くて早い呼吸は肺炎の兆し。
子供が居る人はここ [mhlw.go.jp]の「インフルエンザ脳症ガイドライン」の改訂版が出ているから見とけ。インフルエンザ脳症も死ぬ危険が高い。
Re:知識で対抗 (スコア:1)
今話題になっている新型インフルエンザですが、持病などがない若い患者が「ウイルス性肺炎」から多臓器不全に陥って死亡するというパターンになっていることはご存知でしょうか?
今月の日経サイエンスの記事 [nikkei-science.net]によると(記事購入ページになってますが、アフィリエイトとかやってないのでご容赦を)、
新型インフルエンザウイルスは、過去10年ほどに亘って北米の豚間で流行していたものが起源
なのだそうです。
で、豚はヒトよりも平熱が高いので、このインフルエンザウイルスも外気に近く温度が低めの鼻や喉の粘膜では増えにくく、体温が高い身体深部の肺でより増えやすいのです。
なので、いわゆる「リスクが高い患者」でなくても肺炎が起きやすいんですな。
体力がないお年寄りや子供が季節性インフルエンザから肺炎になって死亡する場合は、ウイルス性肺炎ではなくて細菌性肺炎に罹ることがほとんどです。この場合は抗生物質で治療できます。
ですが、ウイルス性肺炎の治療法は現在のところありません。集中治療室で人工呼吸器をつけて死なないようにして、後は患者の免疫力で治るのを待つだけです。
私もここ10年ほどインフルエンザに罹っていないのですが、小学二年生の冬にインフルエンザに罹って死ぬような目に遭ったので、公衆衛生観念の乏しい人には正直腹が立ちます。ほんと勘弁してほしいです。
医師の診断を受ける場合は、待合室で他の人に感染しないように(他の人から感染させられないように)マスクを着用してくださいね。