アカウント名:
パスワード:
フロンガスがオゾンを破壊する現象は、簡単に証明できるけど、二酸化炭素が地球全体の平均気温を上げる現象の証明は、そうはいかない。
一方で「(今の気温-氷河期の気温) >> (今の気温-産業革命前の気温)」は疑う人がいないので自然変動説は直感的には説得力があるわけで。
結局のところ懐疑論批判といっても「以上の事柄を総合的に勘案すると地球温暖化は事実であることは疑いようが無い」みたいな、むしろ頭の悪そうな言い方しかできんわけで、温暖化が事実であっても懐疑論を封殺するのは不可能なんじゃないかな。
それよりも、懐疑論と付き合いながら対策を講じる道に進むほうが正しいのでは?
>グラフを素直に読めばCO2増加は温暖化の結果に過ぎない
まず,件の本文中にも書かれていますが,長期的増加傾向を取り除いた微動部分を抜き出せば,そこにおける二酸化炭素量の増減は気温の変化の結果であることは確かですし,その効果は当然温度変化の後に濃度変化が追従します.(むしろそういう効果がない方がおかしい)通常問題にされている二酸化炭素量の変化は,もうちょっとタイムスケールの長い部分での話です.#長期的な増加傾向に,短期的な温度追随型の変動が乗っている.#前者の長期的傾向は,単純に温度変化と濃度変化を調べただけでは,変化がゆっくりなのでどちらが先かはそれだけからは言えない.
これに関しては,通常の気温上昇による二酸化炭素の放出は海洋からの放出(溶存二酸化炭素の放出)ですが,現在の二酸化炭素の増加の場合は海洋中の二酸化炭素濃度も微増している(せいぜい横ばい)ことから,現代の急速な大気中二酸化炭素量の変化が気温の上昇の結果であることは否定されます.もちろん,短期的には気温の変動に連動して海洋からの放出量の増減が存在しますが,長期的(といっても数十年レベルです.数十万年,数億年レベル等の本当の意味での「長期的」なものとは別)には海洋中の二酸化炭素が外に抜けてきている事実はありません.#「CO2増加は温暖化の結果に過ぎない」というのは,日本における懐疑論者の中では何故かそれなりに流行っていますが,#他の国の大手(ってのも変な言い方か.権威?)懐疑論者の中では過去の話となっているのはこのためです.
無論,非人為的かつ継続的かつ年代を追うごとに急速に二酸化炭素を放出する何かの自然要因が存在すれば非人為的という可能性もありますが,今のところそういったメカニズムは見つかっていないはずですので.また,海洋以外で,温度変化に追随して十分な量の二酸化炭素を放出するという機構は今のところ知られていません.また,人類の使った化石燃料から出たと推定される二酸化炭素量で,他の部分(陸上,海中,大気中)での増減をほぼ説明できる(ただし確か10%ぐらいは行方がいまいちよくわからない)ため,非人為的な起源があるとすると,人間が使った化石燃料分に相当する未知の二酸化炭素起源とともに,人間が使った分ぐらいをほぼ吸収する未知の吸収源も同時に考えてやらねばならなくなります.
また,気温上昇が原因である,という説の問題は,短期間で気温が上昇することそのものの原因を説明できていない点にあります.これは,「温暖化 -> 二酸化炭素増加」説のそもそもの出自が,太陽活動の(11年周期の)極小期から極大期へ向かう時期の「温暖化の原因は太陽活動の増加だ」という説とセットであったことに由来します.「太陽活動が活発になってきていて温度が上がり,その結果二酸化炭素が増えている」という一つの説だったわけです.#この時点では考慮に値する仮説だと思います.そもそも気温の上昇幅も現在より緩やかなものでしたし,#定量的議論も誤差が大きかったこともあり太陽活動で説明できる可能性はありましたから.
ところがその後極大期を過ぎ,太陽活動の極小期へと向かい(その説によれば)気温が再度低下しなくてはならないにもかかわらず,気温の方はお構いなしに上がり続けることとなり,この説は根拠を失うこととなります.#でも何故かその下火になった後に日本で紹介され,一週遅れのブームになってみたり.
より長期的な周期の結果である可能性はこれだけからは否定できませんが(実際には太陽光量変化の直接測定とモデル計算から,現在観測されている量の変化のせいぜい数パーセント程度の変動しか出てこないだろう,というのはいえるのですが),想定されている太陽活動の各種周期による変化では光量の変化は観測されている気温の変化に比べもっと緩やかな変化となりますので,なかなか考えにくかろう,というところです.
> 日本における懐疑論者の中では何故かそれなりに流行っていますが,> #他の国の大手(ってのも変な言い方か.権威?)懐疑論者の中では過去の話> #でも何故かその下火になった後に日本で紹介され,一週遅れのブームになってみたり.日本における疑似科学のブームって、(血液型性格診断とか姓名判断とかのガラパゴスなものを除けば)ほとんど海外から一周遅れてるよね。アダムスキー型宇宙船とかホメオパシーとか。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者
批判よりも共存はいかが? (スコア:0)
フロンガスがオゾンを破壊する現象は、簡単に証明できるけど、
二酸化炭素が地球全体の平均気温を上げる現象の証明は、そうはいかない。
一方で「(今の気温-氷河期の気温) >> (今の気温-産業革命前の気温)」は
疑う人がいないので自然変動説は直感的には説得力があるわけで。
結局のところ懐疑論批判といっても「以上の事柄を総合的に勘案すると
地球温暖化は事実であることは疑いようが無い」みたいな、むしろ頭の悪そうな
言い方しかできんわけで、温暖化が事実であっても懐疑論を封殺するのは
不可能なんじゃないかな。
それよりも、懐疑論と付き合いながら対策を講じる道に進むほうが正しいのでは?
CO2は原因か結果なのか (スコア:3, 参考になる)
Re:CO2は原因か結果なのか (スコア:4, 参考になる)
>グラフを素直に読めばCO2増加は温暖化の結果に過ぎない
まず,件の本文中にも書かれていますが,長期的増加傾向を取り除いた微動部分を抜き出せば,そこにおける二酸化炭素量の増減は気温の変化の結果であることは確かですし,その効果は当然温度変化の後に濃度変化が追従します.(むしろそういう効果がない方がおかしい)
通常問題にされている二酸化炭素量の変化は,もうちょっとタイムスケールの長い部分での話です.
#長期的な増加傾向に,短期的な温度追随型の変動が乗っている.
#前者の長期的傾向は,単純に温度変化と濃度変化を調べただけでは,変化がゆっくりなのでどちらが先かはそれだけからは言えない.
これに関しては,通常の気温上昇による二酸化炭素の放出は海洋からの放出(溶存二酸化炭素の放出)ですが,現在の二酸化炭素の増加の場合は海洋中の二酸化炭素濃度も微増している(せいぜい横ばい)ことから,現代の急速な大気中二酸化炭素量の変化が気温の上昇の結果であることは否定されます.もちろん,短期的には気温の変動に連動して海洋からの放出量の増減が存在しますが,長期的(といっても数十年レベルです.数十万年,数億年レベル等の本当の意味での「長期的」なものとは別)には海洋中の二酸化炭素が外に抜けてきている事実はありません.
#「CO2増加は温暖化の結果に過ぎない」というのは,日本における懐疑論者の中では何故かそれなりに流行っていますが,
#他の国の大手(ってのも変な言い方か.権威?)懐疑論者の中では過去の話となっているのはこのためです.
無論,非人為的かつ継続的かつ年代を追うごとに急速に二酸化炭素を放出する何かの自然要因が存在すれば非人為的という可能性もありますが,今のところそういったメカニズムは見つかっていないはずですので.また,海洋以外で,温度変化に追随して十分な量の二酸化炭素を放出するという機構は今のところ知られていません.
また,人類の使った化石燃料から出たと推定される二酸化炭素量で,他の部分(陸上,海中,大気中)での増減をほぼ説明できる(ただし確か10%ぐらいは行方がいまいちよくわからない)ため,非人為的な起源があるとすると,人間が使った化石燃料分に相当する未知の二酸化炭素起源とともに,人間が使った分ぐらいをほぼ吸収する未知の吸収源も同時に考えてやらねばならなくなります.
また,気温上昇が原因である,という説の問題は,短期間で気温が上昇することそのものの原因を説明できていない点にあります.
これは,「温暖化 -> 二酸化炭素増加」説のそもそもの出自が,太陽活動の(11年周期の)極小期から極大期へ向かう時期の「温暖化の原因は太陽活動の増加だ」という説とセットであったことに由来します.
「太陽活動が活発になってきていて温度が上がり,その結果二酸化炭素が増えている」という一つの説だったわけです.
#この時点では考慮に値する仮説だと思います.そもそも気温の上昇幅も現在より緩やかなものでしたし,
#定量的議論も誤差が大きかったこともあり太陽活動で説明できる可能性はありましたから.
ところがその後極大期を過ぎ,太陽活動の極小期へと向かい(その説によれば)気温が再度低下しなくてはならないにもかかわらず,気温の方はお構いなしに上がり続けることとなり,この説は根拠を失うこととなります.
#でも何故かその下火になった後に日本で紹介され,一週遅れのブームになってみたり.
より長期的な周期の結果である可能性はこれだけからは否定できませんが(実際には太陽光量変化の直接測定とモデル計算から,現在観測されている量の変化のせいぜい数パーセント程度の変動しか出てこないだろう,というのはいえるのですが),想定されている太陽活動の各種周期による変化では光量の変化は観測されている気温の変化に比べもっと緩やかな変化となりますので,なかなか考えにくかろう,というところです.
Re: (スコア:0)
> 日本における懐疑論者の中では何故かそれなりに流行っていますが,
> #他の国の大手(ってのも変な言い方か.権威?)懐疑論者の中では過去の話
> #でも何故かその下火になった後に日本で紹介され,一週遅れのブームになってみたり.
日本における疑似科学のブームって、(血液型性格診断とか姓名判断とかのガラパゴスなものを除けば)ほとんど海外から一周遅れてるよね。アダムスキー型宇宙船とかホメオパシーとか。