アカウント名:
パスワード:
> バッテリー駆動による昇降機で、150m上空までベルトを昇るスピードと効率を競う
ただの「エレベーター技術競技会」な件。
今後150年というスパンでみるなら、技術はともかくとして経済的な面で微妙かなあ、とは思います。軌道エレベータの建設・運用費用をペイできるほどに衛星打ち上げ需要が増えるのか、という点で。強いて言えば、太陽光発電衛星は大規模に打ち上げるニーズがあるけど、砂漠に太陽電池を並べるよりメリットが大きいかどうかとなるとよく分からない。
衛星需要そのものは今後も確実に存在するだろうし、軌道エレベータが(化学ロケットと比べて)衛星打ち上げの手段としてスマートであることも間違いないでしょう。が、実現に向けて技術的な面をクリアし、さらに経済的な面もクリアするためにどうすればいいのか、と言われると、もうまったくどこから手をつければいいのかわからない。:-(
# どこからともなく、天才的な工学者と、技術力あふれる建設会社、資産豊富な投資家、ニーズを掘り起こす革命家が現れないかなあ。
経済的というか需給バランスの問題なんですが, 軌道エレベータって, 静止軌道まで上がる質量と静止軌道から降りる質量がほぼ等しくないと輸送システムとして成り立たない, ということが無視されていることが多いんですよね. ですから例えば宇宙開発の初期において, 静止軌道まで資材を運ぶのに軌道エレベータを使うといった用途では, 位置エネルギーと速度を得るために作用・反作用型の従来のロケットエンジンを併用しないと軌道エレベータを維持できない(まあそれでも降りてくるゴンドラの分は効率が向上しますが)なんてことが無視されてるんですよね.
本来は静止軌道以遠の外宇宙に出る人と戻る人, 地球に導入される物(核融合用のHe3とか小惑星の鉱物資源)と出る物(例えば生鮮農林水産物など)が質量的に均衡する状況になってこそ有効なシステムなんですけどね. 「楽園の泉」にせよ「星ぼしに架ける橋」にせよ, 箱物としての軌道エレベータしか描いていなくて, システムとしての運用とかメンテナンスは考えられていないんですよね.
軌道エレベータって, 静止軌道まで上がる質量と静止軌道から降りる質量がほぼ等しくないと輸送システムとして成り立たない
どういうことですか?位置エネルギーなんてたかが知れてるような気がしますが。そんな基本的なことをクラークやシェフィールドが見落とすとは思えない。角運動量?とにかく説明か出典を希望。
位置エネルギーではなくて角運動量の方。エレベータはどの高度でも同じ角速度で運動してますから、外周ほど線速度が大きくなります。地表で380m/sec.ほど、静止軌道では3km/sec.ほど。
エレベータを使って上下する物体も同様の線速度に同期していかないと、そのうちエレベータの壁に押しつぶされることになります。登りの時はこの運動エネルギーをどうやって得るか、下りの時はどうやって捨てるかが問題になります。
ちなみにわたし自身は上昇する質量と下降する質量の間でどうやって運動量を交換するのかわかりません。
エレベータを使って上下する物体も同様の線速度に同期していかないと、そのうちエレベータの壁に押しつぶされることになります。 登りの時はこの運動エネルギーをどうやって得るか、下りの時はどうやって捨てるかが問題になります。 ちなみにわたし自身は上昇する質量と下降する質量の間でどうやって運動量を交換するのかわかりません。
エレベータを使って上下する物体も同様の線速度に同期していかないと、そのうちエレベータの壁に押しつぶされることになります。 登りの時はこの運動エネルギーをどうやって得るか、下りの時はどうやって捨てるかが問題になります。
エレベーターはテザーに終始接触しているわけですから、静止軌道に到達する頃には静止軌道速度になっています。エレベータは上昇するに従ってテザーから少しずつ運動量を受け取って軌道速度を増していくわけですが、何が問題なのかわかりません。
運動量をエレベータから受け取ると、エレベータの軌道速度が下がってしまいますよ?つまり地球の自転周期に付いてこられなくなる。これではエレベータの役には立たない。運動エネルギーをエレベータに頼ると、エレベータの寿命はあっというまに尽きてしまいます。
>運動量をエレベータから受け取ると、エレベータの軌道速度が下がってしまいますよ?
エレベーター本体(テザー)は、軌道に乗っているわけではありません。地球に固定されています。静止軌道高度以下の高さでは軌道速度より遅いわけです。ですからエレベーターの軌道速度と言う概念は意味を持ちません。
持ち上げる物体に角運動量を与えると、エレベーター本体は少し傾きます。しかしこれは遠心力ですぐに元にもどるのです。
>運動エネルギーをエレベータに頼ると、エレベータの寿命はあっというまに尽きてしまいます。
エレベーター本体の回転は地球の回転にひ
>エレベーター本体の回転は地球の回転にひきずられて元に戻ります。ここがおかしい。海抜0mの角速度を静止軌道の構造物にまで伝播させるなんて、そんな剛性を持たせることは不可能です。それに、仮にUNSIGNEDLONG64_MAX歩譲って可能だとしたら、エレベータには張力でなく縮力がかかってなければおかしい。
でも、>最大の問題はエレベーターにかかる巨大な張力なんですよね?
エレベータは上から吊るんですよ? 支点は静止軌道よりはるか上に設置されるカウンターウェイト。これを地球の角速度に同期させると巨大な遠心力が生ま
>エレベータはアンカーレッジがなければ飛んで行ってしまう代物です。
そのとおり。テザーが鉛直の状態でもカウンターウェイトはその高度での軌道速度より速く動いています。ですからほっておけば地球から離れていくわけです。しかしテザーがあるからテザーが伸びきるところまでしか離れることは出来ません。つまりテザーが鉛直になるまで移動するわけです。その時点でカウンターウェイトの角速度は地球の角速度と同じになります。
この過程でテザーを経由して角運動量を地球とやりとりします。持ち上げた質量が角運動量を持っていってしまえば地球を含めた系全体としてはそのぶん角運動量が変化しますが、全体の質量が大きいので気づくほどではありません。
んにゃ。質量中心が静止軌道より外にあるなら角速度は地球の自転より遅くなるのでそれはあり得ない。それに、地上部のアンカーには誤差的な力しかかからないよ。テザーで一番張力を要するのは静止軌道上の部分。
さらに、ペイロードを持ち上げるとテザーは「後ろ」に押される、つまり減速するわけだけど、軌道上で減速された物体は、次に高度を下げる。次が大事なんだけど、高度が下がると今度は「前」に移動する。前に移動すると今度は高度が上がるわけです。これらを俯瞰してみると軌道が楕円になりますが、これは要するにホーマントランスファー軌道そのものです。
つまり、鉛直で止まったり [srad.jp]はしませんよ?
んじゃ、「前」に移動するタイミングでペイロードを上げたらどうなるかってーと、それはホーマントランスファーから円移動に移行する操作そのものなので、最初より低い円軌道に入ります。高度が低いので当然地球とは同期しなくなりますね。
大事な事なのでもう一度書くけど「質量中心が静止軌道より外にあるなら角速度は地球の自転より遅くなる」からね。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell
150m (スコア:2)
> バッテリー駆動による昇降機で、150m上空までベルトを昇るスピードと効率を競う
ただの「エレベーター技術競技会」な件。
Re: (スコア:0)
ルールが今と同じな訳ないじゃない。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:2)
今後150年というスパンでみるなら、技術はともかくとして経済的な面で微妙かなあ、とは思います。軌道エレベータの建設・運用費用をペイできるほどに衛星打ち上げ需要が増えるのか、という点で。
強いて言えば、太陽光発電衛星は大規模に打ち上げるニーズがあるけど、砂漠に太陽電池を並べるよりメリットが大きいかどうかとなるとよく分からない。
衛星需要そのものは今後も確実に存在するだろうし、軌道エレベータが(化学ロケットと比べて)衛星打ち上げの手段としてスマートであることも間違いないでしょう。が、実現に向けて技術的な面をクリアし、さらに経済的な面もクリアするためにどうすればいいのか、と言われると、もうまったくどこから手をつければいいのかわからない。:-(
# どこからともなく、天才的な工学者と、技術力あふれる建設会社、資産豊富な投資家、ニーズを掘り起こす革命家が現れないかなあ。
Re: (スコア:1)
経済的というか需給バランスの問題なんですが, 軌道エレベータって, 静止軌道まで上がる質量と静止軌道から降りる質量がほぼ等しくないと輸送システムとして成り立たない, ということが無視されていることが多いんですよね. ですから例えば宇宙開発の初期において, 静止軌道まで資材を運ぶのに軌道エレベータを使うといった用途では, 位置エネルギーと速度を得るために作用・反作用型の従来のロケットエンジンを併用しないと軌道エレベータを維持できない(まあそれでも降りてくるゴンドラの分は効率が向上しますが)なんてことが無視されてるんですよね.
本来は静止軌道以遠の外宇宙に出る人と戻る人, 地球に導入される物(核融合用のHe3とか小惑星の鉱物資源)と出る物(例えば生鮮農林水産物など)が質量的に均衡する状況になってこそ有効なシステムなんですけどね. 「楽園の泉」にせよ「星ぼしに架ける橋」にせよ, 箱物としての軌道エレベータしか描いていなくて, システムとしての運用とかメンテナンスは考えられていないんですよね.
Re: (スコア:0)
どういうことですか?位置エネルギーなんてたかが知れてるような気がしますが。そんな基本的なことをクラークやシェフィールドが見落とすとは思えない。角運動量?とにかく説明か出典を希望。
Re: (スコア:2, 興味深い)
位置エネルギーではなくて角運動量の方。
エレベータはどの高度でも同じ角速度で運動してますから、外周ほど線速度が大きくなります。
地表で380m/sec.ほど、静止軌道では3km/sec.ほど。
エレベータを使って上下する物体も同様の線速度に同期していかないと、そのうちエレベータの壁に押しつぶされることになります。
登りの時はこの運動エネルギーをどうやって得るか、下りの時はどうやって捨てるかが問題になります。
ちなみにわたし自身は上昇する質量と下降する質量の間でどうやって運動量を交換するのかわかりません。
Re: (スコア:0)
エレベーターはテザーに終始接触しているわけですから、静止軌道に到達する頃には静止軌道速度になっています。エレベータは上昇するに従ってテザーから少しずつ運動量を受け取って軌道速度を増していくわけですが、何が問題なのかわかりません。
Re: (スコア:1)
運動量をエレベータから受け取ると、エレベータの軌道速度が下がってしまいますよ?
つまり地球の自転周期に付いてこられなくなる。これではエレベータの役には立たない。
運動エネルギーをエレベータに頼ると、エレベータの寿命はあっというまに尽きてしまいます。
Re: (スコア:1, 参考になる)
>運動量をエレベータから受け取ると、エレベータの軌道速度が下がってしまいますよ?
エレベーター本体(テザー)は、軌道に乗っているわけではありません。地球に固定されています。静止軌道高度以下の高さでは軌道速度より遅いわけです。ですからエレベーターの軌道速度と言う概念は意味を持ちません。
持ち上げる物体に角運動量を与えると、エレベーター本体は少し傾きます。しかしこれは遠心力ですぐに元にもどるのです。
>運動エネルギーをエレベータに頼ると、エレベータの寿命はあっというまに尽きてしまいます。
エレベーター本体の回転は地球の回転にひ
Re: (スコア:1)
>エレベーター本体の回転は地球の回転にひきずられて元に戻ります。
ここがおかしい。
海抜0mの角速度を静止軌道の構造物にまで伝播させるなんて、そんな剛性を持たせることは不可能です。
それに、仮にUNSIGNEDLONG64_MAX歩譲って可能だとしたら、エレベータには張力でなく縮力がかかってなければおかしい。
でも、
>最大の問題はエレベーターにかかる巨大な張力
なんですよね?
エレベータは上から吊るんですよ? 支点は静止軌道よりはるか上に設置されるカウンターウェイト。
これを地球の角速度に同期させると巨大な遠心力が生ま
Re: (スコア:0)
>エレベータはアンカーレッジがなければ飛んで行ってしまう代物です。
そのとおり。テザーが鉛直の状態でもカウンターウェイトはその高度での軌道速度より速く動いています。ですからほっておけば地球から離れていくわけです。しかしテザーがあるからテザーが伸びきるところまでしか離れることは出来ません。つまりテザーが鉛直になるまで移動するわけです。その時点でカウンターウェイトの角速度は地球の角速度と同じになります。
この過程でテザーを経由して角運動量を地球とやりとりします。持ち上げた質量が角運動量を持っていってしまえば地球を含めた系全体としてはそのぶん角運動量が変化しますが、全体の質量が大きいので気づくほどではありません。
Re:150m (スコア:1)
んにゃ。質量中心が静止軌道より外にあるなら角速度は地球の自転より遅くなるのでそれはあり得ない。
それに、地上部のアンカーには誤差的な力しかかからないよ。テザーで一番張力を要するのは静止軌道上の部分。
さらに、ペイロードを持ち上げるとテザーは「後ろ」に押される、つまり減速するわけだけど、軌道上で減速された物体は、次に高度を下げる。次が大事なんだけど、高度が下がると今度は「前」に移動する。前に移動すると今度は高度が上がるわけです。これらを俯瞰してみると軌道が楕円になりますが、これは要するにホーマントランスファー軌道そのものです。
つまり、鉛直で止まったり [srad.jp]はしませんよ?
んじゃ、「前」に移動するタイミングでペイロードを上げたらどうなるかってーと、それはホーマントランスファーから円移動に移行する操作そのものなので、最初より低い円軌道に入ります。高度が低いので当然地球とは同期しなくなりますね。
大事な事なのでもう一度書くけど「質量中心が静止軌道より外にあるなら角速度は地球の自転より遅くなる」からね。