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「新型iPadの液晶パネルはサムスン製だった」
Appleとサムスン(とソフトバンク)が日本叩きに走るには絶好のタイミングだろうね。
「新型iPadのRAMはエルピーダ製だった」けど…
同じ分解報告では、フラッシュメモリは東芝でしたね。
ただ、iPadはDRAMもフラッシュメモリも汎用品を使っているようなので、リスク分散の観点からも調達先は複数にしている可能性が高い。実際、エルピーダは3月か4月にも運転資金が切れるという報道もあるので生産継続が可能かどうかの正念場でしょう。
液晶パネルも複数社から入れてる可能性はあるけれど、今回のiPadのは少し特殊なようなので、Samsungだけという可能性が高いかな。代替がいくらでも効くDRAMやフラッシュメモリとはちょっと事情が違いますね。
新型iPadの液晶パネルは当面サムスン独占のようですよ。http://www.sankeibiz.jp/business/news/120315/bsj1203150759005-n1.htm [sankeibiz.jp]
上記の記事、品質面で今回のトピックであるシャープが却下されたってニュースなので、恐らくあのACさんは「新型iPadの液晶パネルはサムスン製だった」って話をここで出しているのです。
品質面でシャープがサムスンに劣ると判断されてしまったのは、厳しい現実。一昔前の日本では「シャープのケータイは画面がキレイ」「世界の亀山ブランド」等と持てはやされていた記憶があるのだけれど……。
表示品質とか、消費電力等の性能面での問題なら設計段階でふるいにかけられます。今回の液晶パネルの場合、シャープのIGZOで性能面での負けはない。サムスンのパネルは消費電力下げられなかったから、バッテリを増やさざるを得なかった。初期の予想ではシャープ独占もありうるぐらい、性能面での開きがありました。それでもサムスンが採用されたのは、供給量を確保できたのがサムスンだけだったからでしょう。
品質面の問題となってますが、こういう調達の場面での品質というと、供給体制の占める割合も大きいです。性能以外では価格と供給量が問題になります。価格は無理して安く売ることもできますが、供給量は無理してもどうにもなりません。採用してもらうためには、設計変更する意味があるだけの量を供給できるか、コンペを切った場合に単独供給できる体制を作れるかが問われます。シャープの場合、大型TV用の工場からの転用、新規技術のIGZOという点で生産のハードルが高かったのかな。
詳しい説明ありがとう。こっちのAC [srad.jp]も。
シャープと言えば、地産地消の海外展開と言い出して海外に工場を出して行った結果、国内の工場の稼働率が上がらない [diamond.jp]なんて話を聞いていたのですが、最新鋭の技術を持っている日本の工場の生産転換が上手くいってないんですかね。これが次期社長が「本気を出す」ことでリソースをつぎ込めて生産体制が整えば良いのですが。新しいiPadの大きなセールスポイントがRetina Displayだと思うので、そこで食い込めると大きなアピールにはなるでしょうね。
性能は確かにいくつかの面でまだシャープは上をいってると思います。サムスンが昔と比べて明らかに力をつけているのは供給能力ですね。円高で国内生産主体に切り替えているシャープを倒すチャンスですから値段でもおそらく頑張ったでしょう。
>サムスンのパネルは消費電力下げられなかったから、バッテリを増やさざるを得なかった。
なぜ重くなっているのかと思ったけど、そういう理由もあるのか。
#気づいて買う気が失せた。
もうちょっとだけ補足。シャープにとって今回のiPad用のパネルは、大型パネル用工場を中小型向けに振り替えるって目的だけでなく、IGZOを離陸させる目的があります。IGZOについてはこの辺。http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110421_441273.html [impress.co.jp]
携帯機器用の小型液晶はトランジスタにポリシリコン(多結晶シリコン)を使っていて、大型TV用の液晶はトランジスタにアモルファスシリコンを使っています。ポリシリコンは、高性能、高精細化が可能だけど、大型化ができなくコスト高。アモルファスは、低性能、高精細化できないけど、大型化できて安い。
これを打ち破るのがIGZOです。基本はアモルファスと同じなので、大型化可能。コストも安い。性能はポリシリコン並。
これまでアモルファスだった、大型TVやタブレットに対しては、高精細化、低消費電力化が可能。これまでポリシリコンだった携帯機器向けでは、低価格化が可能。その上製造技術を統一できれば、工場の統合もできるという、夢のような技術です。
今回のiPad用でIGZOを離陸させて、その後いろいろな用途に展開を狙っているだろうと思います。ただ、新技術だけに簡単ではなかったようですね。
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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy
過去最低の赤字 (スコア:5, すばらしい洞察)
ソースでは「過去最大の赤字」だった。ですよね……。
っていうか、このタレコミはこんな本気うんぬんって言葉尻だけを捉えて、いったい何をいいたいの?
Re: (スコア:0)
「新型iPadの液晶パネルはサムスン製だった」
Appleとサムスン(とソフトバンク)が日本叩きに走るには絶好のタイミングだろうね。
Re: (スコア:0)
「新型iPadのRAMはエルピーダ製だった」けど…
Re: (スコア:3)
同じ分解報告では、フラッシュメモリは東芝でしたね。
ただ、iPadはDRAMもフラッシュメモリも汎用品を使っているようなので、
リスク分散の観点からも調達先は複数にしている可能性が高い。
実際、エルピーダは3月か4月にも運転資金が切れるという報道もあるので
生産継続が可能かどうかの正念場でしょう。
液晶パネルも複数社から入れてる可能性はあるけれど、今回のiPadのは
少し特殊なようなので、Samsungだけという可能性が高いかな。
代替がいくらでも効くDRAMやフラッシュメモリとはちょっと事情が違いますね。
Re: (スコア:4, 参考になる)
新型iPadの液晶パネルは当面サムスン独占のようですよ。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120315/bsj1203150759005-n1.htm [sankeibiz.jp]
上記の記事、品質面で今回のトピックであるシャープが却下されたってニュースなので、
恐らくあのACさんは「新型iPadの液晶パネルはサムスン製だった」って話をここで出しているのです。
品質面でシャープがサムスンに劣ると判断されてしまったのは、厳しい現実。
一昔前の日本では「シャープのケータイは画面がキレイ」「世界の亀山ブランド」等と持てはやされていた記憶があるのだけれど……。
Re:過去最低の赤字 (スコア:5, 興味深い)
表示品質とか、消費電力等の性能面での問題なら設計段階でふるいにかけられます。
今回の液晶パネルの場合、シャープのIGZOで性能面での負けはない。
サムスンのパネルは消費電力下げられなかったから、バッテリを増やさざるを得なかった。
初期の予想ではシャープ独占もありうるぐらい、性能面での開きがありました。
それでもサムスンが採用されたのは、供給量を確保できたのがサムスンだけだったからでしょう。
品質面の問題となってますが、こういう調達の場面での品質というと、供給体制の占める割合も大きいです。
性能以外では価格と供給量が問題になります。
価格は無理して安く売ることもできますが、供給量は無理してもどうにもなりません。
採用してもらうためには、設計変更する意味があるだけの量を供給できるか、コンペを切った場合に単独供給できる体制を作れるかが問われます。
シャープの場合、大型TV用の工場からの転用、新規技術のIGZOという点で生産のハードルが高かったのかな。
Re:過去最低の赤字 (スコア:1)
詳しい説明ありがとう。こっちのAC [srad.jp]も。
シャープと言えば、地産地消の海外展開と言い出して海外に工場を出して行った結果、国内の工場の稼働率が上がらない [diamond.jp]なんて話を聞いていたのですが、最新鋭の技術を持っている日本の工場の生産転換が上手くいってないんですかね。
これが次期社長が「本気を出す」ことでリソースをつぎ込めて生産体制が整えば良いのですが。
新しいiPadの大きなセールスポイントがRetina Displayだと思うので、そこで食い込めると大きなアピールにはなるでしょうね。
Re: (スコア:0)
性能は確かにいくつかの面でまだシャープは上をいってると思います。
サムスンが昔と比べて明らかに力をつけているのは供給能力ですね。
円高で国内生産主体に切り替えているシャープを倒すチャンスですから
値段でもおそらく頑張ったでしょう。
Re: (スコア:0)
>サムスンのパネルは消費電力下げられなかったから、バッテリを増やさざるを得なかった。
なぜ重くなっているのかと思ったけど、そういう理由もあるのか。
#気づいて買う気が失せた。
Re:過去最低の赤字 (スコア:4, 参考になる)
もうちょっとだけ補足。
シャープにとって今回のiPad用のパネルは、大型パネル用工場を中小型向けに振り替えるって目的だけでなく、
IGZOを離陸させる目的があります。
IGZOについてはこの辺。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110421_441273.html [impress.co.jp]
携帯機器用の小型液晶はトランジスタにポリシリコン(多結晶シリコン)を使っていて、
大型TV用の液晶はトランジスタにアモルファスシリコンを使っています。
ポリシリコンは、高性能、高精細化が可能だけど、大型化ができなくコスト高。
アモルファスは、低性能、高精細化できないけど、大型化できて安い。
これを打ち破るのがIGZOです。
基本はアモルファスと同じなので、大型化可能。コストも安い。
性能はポリシリコン並。
これまでアモルファスだった、大型TVやタブレットに対しては、高精細化、低消費電力化が可能。
これまでポリシリコンだった携帯機器向けでは、低価格化が可能。
その上製造技術を統一できれば、工場の統合もできるという、夢のような技術です。
今回のiPad用でIGZOを離陸させて、その後いろいろな用途に展開を狙っているだろうと思います。
ただ、新技術だけに簡単ではなかったようですね。