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地盤の破壊が問題なんじゃなく、大量の水の投入が問題では無いか?といわれてる。
実は岩盤中の含水率と小規模な地震の発生に相関があることは知られていて、岩盤のクラックだとか隙間に水が浸透すると、一種の滑り現象のようなものが起こりやすくなって地震が発生しやすくなる、という感じのモデルがある。
で、これがシェールガスとどう関係するかというと、シェールガスってのは荒い岩盤の隙間にガスが閉じ込められたものだから、ガスを含んだ岩盤をまずぐずぐずに崩してガスが出てこれるようにして採掘する。この時に、適当な薬剤を入れた熱水などを地下深くにばんばん送り込むわけだ。もちろん水だって無制限に使えるわけじゃ無いから回収してるんだけど、それでも当然ながら岩盤中に染みこんでいく水分は多量に存在している。
で、この吸い込まれた水分のせいで滑りやすくなり地震が起きているのでは無いか?というのが現在の仮説。シェールガスに限らず、似たような手法で採掘するシェールオイルやオイルサンドなどの非従来型化石燃料でも同じような懸念がされていたり、疑わしい地震自体は発生している。他に何だったかの鉱石の採掘で同じように熱水送り込む作業してるところで地震が、って話もあったような……(ただ、このあたりの話はまだ仮説検証中だから、確定事項では無い)
中越地震の原因もCO2地中固定化実験の影響である可能性が有ります。地震発生後に、実験を中止し、その後の同様な実証試験はされていない様です。
今回のシェールオイル採掘で、新潟地方で地震が起きると心配しています。
地震発生後に、実験を中止し
新潟県長岡市岩野原におけるCO2圧入実証試験 [rite.or.jp]は、別に中越地震で中止されてませんね。
地震発生によるCO2地中貯留への影響を確認するため、物理検層と弾性波トモグラフィによる地震前後の貯留層の比較、地震時の坑底圧力測定結果の評価、セメント評価検層およびボアホール・テレビュアによる坑井状況のチェック、圧入設備の点検および気密・耐圧テスト等により、坑井、貯留層および圧入設備が地震後も健全な状況であることを確認し、CO2の圧入を再開しました。
新潟県中越地震後も1050トン-CO2くらい圧入して、累計貯留量1万トン-CO2で計画を達成したので終了したとあります。
# あと、南長岡ガス田 [wikipedia.org]は同じ場所でより深い所(=原因と考えられている断層に近い所)を掘っており、水圧破砕実証試験 [jogmec.go.jp]なども行われているようなので、疑うならこっちじゃないかなぁと思います。
今回のような地震と中越地震とではマグニチュード、つまりエネルギーが全然違いますし、深さも違います。中越地震の震源は 13km とかなり浅いですが、それでも人類がまだ到達したことのない深さです。
可能性があるかないかではなく、「どのぐらいの」可能性があるのか、を考えるのは非常に大事なことだと思いますよ。
シェールオイル採掘で新潟で地震が起きる可能性があるのなら、福井や島根で地震が起きる可能性も棄てきれないな。
100%ないと言いきれる人がいたら見てみたい。いや、テレビつけたらそんな人沢山映っているのだろうけど。
とりあえず、今回の掘削は秋田県だから、そちらの方が心配です。
なるほど。やっぱり危険ですか。福井に親戚筋が沢山住んでるんですが、今のうちに警告して引越ししてもらってほうが良さそうですかね・・
#2245600さんじゃないけど補足。
勘違いされてる方がいらっしゃるようですが、>岩盤のクラックだとか隙間に水が浸透すると(略)地震が発生しやすくなる、というのは、水が浸透したから地震が起きるのではなく、水が浸透したせいで岩盤がすべりやすくなったということです。
ガチガチに密着してる岩盤が押されるなり引っぱり合うなりして溜め込んだエネルギーが一挙に解放されるのが地震で、そのエネルギー量は人間ごときの破壊活動でどうこうなるレベルじゃないです。つまり、いつかは起きる地震が水の浸透のせいで前倒しされた(かも)という話で
ようは「極深度で深層崩壊が発生し、その影響で地表面付近において地震が発生した」ということ?
これと同様の事例がその昔米国ガイザースであったと記憶していますが、逆に言うとそれぐらいしかなかったわけで、めったにない出来事の予測は難しいということでしょう。(私が知らないだけで他にもあるのかもしれませんが)http://en.wikipedia.org/wiki/The_Geysers [wikipedia.org]
もっとも、関東平野など高度成長期に地盤沈下があれだけ問題になったのにもかかわらず、最近また都内でも地下水の利用が活発になっている、なんて話を聞くことを考えると、リスクなんかちっとも考えたりしないのかもしれないですね。
地下水使わなくなったせいで地下水位が上がってえらいことになってるとかいう話があったし、http://www.47news.jp/CN/200410/CN2004100501000057.html [47news.jp]そんな関係とか?
基本的な考えは、人間の活動がマグニチュード3などという大きな地震を呼び起こすことはないだろう、という程度の認識で行っているものだと思います。
もし、この程度(ガスなどを)掘り出したら、この程度の規模の地震を惹起するかもしれない、という確度の高い将来予測が出来る程度に地質構造が明らかになっているならば、100%近い確率で有望な油井やガス井を発見できることと思います。
探査やシミュレーション技術が発達途上の技術分野であることもさることながら、1万ドル分のガスを掘り出すために10万ドルの探査費用をかけていたのでは破産してしまいます。結局はその辺りのバランスの問題。
余程の蓋然性が明らかになっていない限り、地震発生の確率をあらかじめ考えているということは恐らく無いと思います。
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie
納得のいく説明はいいんだけど (スコア:0)
Re:納得のいく説明はいいんだけど (スコア:2, 興味深い)
地盤の破壊が問題なんじゃなく、大量の水の投入が問題では無いか?といわれてる。
実は岩盤中の含水率と小規模な地震の発生に相関があることは知られていて、岩盤のクラックだとか隙間に水が浸透すると、一種の滑り現象のようなものが起こりやすくなって地震が発生しやすくなる、という感じのモデルがある。
で、これがシェールガスとどう関係するかというと、シェールガスってのは荒い岩盤の隙間にガスが閉じ込められたものだから、ガスを含んだ岩盤をまずぐずぐずに崩してガスが出てこれるようにして採掘する。
この時に、適当な薬剤を入れた熱水などを地下深くにばんばん送り込むわけだ。
もちろん水だって無制限に使えるわけじゃ無いから回収してるんだけど、それでも当然ながら岩盤中に染みこんでいく水分は多量に存在している。
で、この吸い込まれた水分のせいで滑りやすくなり地震が起きているのでは無いか?というのが現在の仮説。
シェールガスに限らず、似たような手法で採掘するシェールオイルやオイルサンドなどの非従来型化石燃料でも同じような懸念がされていたり、疑わしい地震自体は発生している。他に何だったかの鉱石の採掘で同じように熱水送り込む作業してるところで地震が、って話もあったような……
(ただ、このあたりの話はまだ仮説検証中だから、確定事項では無い)
Re: (スコア:0)
中越地震の原因もCO2地中固定化実験の影響である
可能性が有ります。
地震発生後に、実験を中止し、その後の同様な実証試験は
されていない様です。
今回のシェールオイル採掘で、新潟地方で地震が起きると
心配しています。
Re:納得のいく説明はいいんだけど (スコア:1)
新潟県長岡市岩野原におけるCO2圧入実証試験 [rite.or.jp]は、別に中越地震で中止されてませんね。
新潟県中越地震後も1050トン-CO2くらい圧入して、累計貯留量1万トン-CO2で計画を達成したので終了したとあります。
# あと、南長岡ガス田 [wikipedia.org]は同じ場所でより深い所(=原因と考えられている断層に近い所)を掘っており、水圧破砕実証試験 [jogmec.go.jp]なども行われているようなので、疑うならこっちじゃないかなぁと思います。
Re: (スコア:0)
今回のような地震と中越地震とではマグニチュード、つまりエネルギーが全然違いますし、深さも違います。
中越地震の震源は 13km とかなり浅いですが、それでも人類がまだ到達したことのない深さです。
可能性があるかないかではなく、「どのぐらいの」可能性があるのか、を考えるのは非常に大事なことだと思いますよ。
Re: (スコア:0)
シェールオイル採掘で新潟で地震が起きる可能性があるのなら、福井や島根で地震が起きる可能性も棄てきれないな。
100%ないと言いきれる人がいたら見てみたい。
いや、テレビつけたらそんな人沢山映っているのだろうけど。
Re: (スコア:0)
とりあえず、今回の掘削は秋田県だから、そちらの方が心配です。
Re: (スコア:0)
なるほど。やっぱり危険ですか。
福井に親戚筋が沢山住んでるんですが、今のうちに警告して引越ししてもらってほうが良さそうですかね・・
Re: (スコア:0)
#2245600さんじゃないけど補足。
勘違いされてる方がいらっしゃるようですが、
>岩盤のクラックだとか隙間に水が浸透すると(略)地震が発生しやすくなる、というのは、
水が浸透したから地震が起きるのではなく、水が浸透したせいで岩盤がすべりやすくなったということです。
ガチガチに密着してる岩盤が押されるなり引っぱり合うなりして溜め込んだエネルギーが一挙に解放されるのが地震で、そのエネルギー量は人間ごときの破壊活動でどうこうなるレベルじゃないです。
つまり、いつかは起きる地震が水の浸透のせいで前倒しされた(かも)という話で
Re: (スコア:0)
ようは「極深度で深層崩壊が発生し、その影響で地表面付近において地震が発生した」ということ?
Re: (スコア:0)
これと同様の事例がその昔米国ガイザースであったと記憶していますが、逆に言うとそれぐらいしかなかったわけで、めったにない出来事の予測は難しいということでしょう。(私が知らないだけで他にもあるのかもしれませんが)
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Geysers [wikipedia.org]
もっとも、関東平野など高度成長期に地盤沈下があれだけ問題になったのにもかかわらず、最近また都内でも地下水の利用が活発になっている、なんて話を聞くことを考えると、リスクなんかちっとも考えたりしないのかもしれないですね。
Re: (スコア:0)
地下水使わなくなったせいで地下水位が上がってえらいことになってるとかいう話があったし、
http://www.47news.jp/CN/200410/CN2004100501000057.html [47news.jp]
そんな関係とか?
Re: (スコア:0)
基本的な考えは、人間の活動がマグニチュード3などという大きな地震を呼び起こすことはないだろう、という程度の認識で行っているものだと思います。
もし、この程度(ガスなどを)掘り出したら、この程度の規模の地震を惹起するかもしれない、という確度の高い将来予測が出来る程度に地質構造が明らかになっているならば、100%近い確率で有望な油井やガス井を発見できることと思います。
探査やシミュレーション技術が発達途上の技術分野であることもさることながら、1万ドル分のガスを掘り出すために10万ドルの探査費用をかけていたのでは破産してしまいます。結局はその辺りのバランスの問題。
余程の蓋然性が明らかになっていない限り、地震発生の確率をあらかじめ考えているということは恐らく無いと思います。