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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie
子供は無事に育つのだろうか。 (スコア:1)
>世界初の体細胞クローン動物の羊ドリーをつくった英国のイア
>ン・ウィルムット博士が、これまでにつくられたクローン動物す
>べての遺伝子に何らかの異常があるとみられるとの調査結果を発
>表した。
こういう記事もありますし。
Re:子供は無事に育つのだろうか。 (スコア:5, 参考になる)
#つっても生命科学者向けの割と専門的な雑誌なのですが。
体細胞クローン動物とそのオリジナルになった動物では、遺伝子の核酸塩基(ACTG)の配列そのものには基本的に差がないと考えられます。
#無論、核酸レベルの突然変異もないわけではないが、それだけでは頻発異常が説明できない。
しかし核酸塩基のうち、シトシン(C)がメチル化されメチルシトシンになる、そのメチル化修飾のパターン(DNAメチル化 [aist-nara.ac.jp])に差があって、それが頻発異常につながるのではないか、と考えられています。
このDNAメチル化は本来、生物が発生、発育する過程で、もともとは同一の遺伝子を持っている細胞が、さまざまな体細胞に分化するときに働くメカニズムだと考えられてます。それぞれの体細胞が持っている遺伝子そのものは同じでも、そのうちのどれをmRNAとして発現させ、どのタンパクを作るか、ということは大事なことですが、DNAがメチル化しているとその部分からmRNAが転写されなくなる。つまり、その体細胞には必要のない遺伝子を眠らせるために働く機能だと考えられてます。
もう一つ重要なのは、このDNAメチル化は細胞分裂時のDNA複製時にも受け継がれます(ゲノム インプリンティング [nig.ac.jp])。細かい話ですが、鋳型になったDNAと同じ部分をメチル化する酵素があって、それが新しく作られたDNAにもわざわざメチル基を付けます。
このDNAメチル化は生殖細胞では一旦リセットされてほとんど起こってないが、分化した体細胞では高頻度で起こっています。体細胞をクローン材料として使う体細胞クローンでは、初期胚の段階から(本来なら起こらないような)DNAメチル化が残っており、結果的に頻発異常につながるのではないか、というのが現時点では主力な考えです。
こういうDNAの核酸配列そのものでなく、その後で起こるDNA修飾を含めた研究を「エピジェネティクス [nig.ac.jp]」と呼びます。DNAメチル化以外にヒストンの脱アセチル化などクロマチン修飾も知られてますが、これらはポストゲノム研究の大きなトピックの一つだったりします。
Re:子供は無事に育つのだろうか。 (スコア:0)
Re:子供は無事に育つのだろうか。 (スコア:1)
use Test::More 'no_plan';
Re:子供は無事に育つのだろうか。 (スコア:0)