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このところの中華人民共和国(大陸中国)の最大の懸念材料は、権威・権力・権原の正当(正統)性です。鄧小平までは"人民解放革命"の当事者であるので、毛沢東が毛沢東であること、鄧小平が鄧小平であること、それ自体が権威・権力の権原となっていました。鄧小平が死んだ後、大陸中国の政治体制は完全な官僚制になっています。システマチックに10年毎に国家主席が交代する体制です。問題は、その官僚的な指導層に対しての大陸中国の人民の信任が危うくなってきている点です。習近平は民主的な選挙というプロセスを経て今の地位に就いてはいません。
権威・権力の正統性を得る方法はいろいろとあります。①困難な事業(邪悪な既存勢力を革命で打倒するなど)を成し遂げた功労者である。(鄧小平までの大陸中国)②私に従っていれば、効果的に国家運営は行われ、皆は幸せになれる。(開発独裁の典型的なパターン)③数々の奇跡を起こす、人智を超越した偉大な首領様である、という演出をすること(現代でそれがどの程度有効かは疑問)④民主的手続きによる法に従うこと(国会や内閣が違憲状態となれば、その正当性を失う)
今の大陸中国は、その政権が民主的なプロセスを経ていない以上、なんとしてでも②を実現させ、加えてアヘン戦争以来失い続けてきた「中国」の名誉と権益を取り戻すことにより、①をも獲得しようとしている。それが出来なければ政権の正当性を失う、と考えている。と理解できます。
現在共産党独裁体制のまま、大陸中国の国家運営を続けるのはものすごく困難だと思います。ですから一定の同情に値する話だとは思いますが、昨今の大陸中国には焦りを感じます。個人的には、もう一方の中国(中華民国≒中国台湾)にバランサーとしての役割を期待したいところなのですが、着実に大陸中国に経済的・政治的に取り込まれつつあるようであり、残念なところです。
大陸中国、決して弱い犬ではない。甘く見ると怪我するよ。ただ、大きな問題を抱えていて、日に日にその腫瘍のようなものが大きくなっているのは事実。日本も他人事ではいられない。
どうも日本では民主主義とか立憲主義に対する理解が後退してるような気がする。自民党の改憲案が問題視されてるのもこの辺だろ?あまりにも基本的なところなんだけど。共産圏の場合ややこしいのは、そもそも”ソ連・コミンテルン・共産圏”が成立した過程が絡んでくる。元々マルクスの弟子たちの多くは政治情勢の変化から立憲主義の元で民主的に活動すべきだと主張していた。その重鎮だったのがドイツのカールカウツキー。で、そのカウツキーをボロカスにけなして憲法守って子供やおばあさんがひどい目にあったらどうするんだ。と主張したのがレーニン。んな紙っきれどうでもいいだろ革命を起こすのが最優先、何でも許される、法なんて適当に解釈すりゃいいだろという主張。で、権力掌握して民主的に人民集めて会議を開いた。ところが集まった人民はレーニンに不信感示して思い通りには動かなかった。これに困ったレーニンは秘密警察使って反抗的な労働者の代議員を次々暗殺。これで決定的に労働者、兵士、農民の反感を買う。各地で反乱が起きるが、レーニンはこれを力で抑える。攻撃を躊躇する兵士には背後に控えるコサック兵の銃弾が容赦なく飛んできた。このまままっすぐスターリンの大粛清に雪崩れ込むわけだ。カウツキーを非難していた頃のレーニンはこの結果を予見できたとは思えないが、責任があるのは間違いない。立憲主義を都合よく捻じ曲げたり、解釈で変に捻じ曲げようとするのは、後々の悪影響を考えるとほんとにやめて欲しいんだが。
こういった共産・社会主義活動の理念と実態はちゃんと歴史の授業で教えてほしいよね合わせて民主主義もアホで醜悪な政治をいくらでもやってるって教えないとダメだし
我々を取り巻く政治や社会形態に正解や理想形はないから、国民がしっかり現状把握と選択をおこなっていかないとダメなんだって理解にもつながると思うんだけど
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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人
弱い犬ほどよく吠える (スコア:3)
切羽詰まった問題が国内にあるんでしょうね。
バブル崩壊が近いのか。
たくさんの中国が生まれる兆しなのか。
Re:弱い犬ほどよく吠える (スコア:5, 興味深い)
このところの中華人民共和国(大陸中国)の最大の懸念材料は、権威・権力・権原の正当(正統)性です。
鄧小平までは"人民解放革命"の当事者であるので、毛沢東が毛沢東であること、鄧小平が鄧小平であること、それ自体が権威・権力の権原となっていました。鄧小平が死んだ後、大陸中国の政治体制は完全な官僚制になっています。システマチックに10年毎に国家主席が交代する体制です。
問題は、その官僚的な指導層に対しての大陸中国の人民の信任が危うくなってきている点です。習近平は民主的な選挙というプロセスを経て今の地位に就いてはいません。
権威・権力の正統性を得る方法はいろいろとあります。
①困難な事業(邪悪な既存勢力を革命で打倒するなど)を成し遂げた功労者である。(鄧小平までの大陸中国)
②私に従っていれば、効果的に国家運営は行われ、皆は幸せになれる。(開発独裁の典型的なパターン)
③数々の奇跡を起こす、人智を超越した偉大な首領様である、という演出をすること(現代でそれがどの程度有効かは疑問)
④民主的手続きによる法に従うこと(国会や内閣が違憲状態となれば、その正当性を失う)
今の大陸中国は、その政権が民主的なプロセスを経ていない以上、なんとしてでも②を実現させ、加えてアヘン戦争以来失い続けてきた「中国」の名誉と権益を取り戻すことにより、①をも獲得しようとしている。それが出来なければ政権の正当性を失う、と考えている。と理解できます。
現在共産党独裁体制のまま、大陸中国の国家運営を続けるのはものすごく困難だと思います。ですから一定の同情に値する話だとは思いますが、昨今の大陸中国には焦りを感じます。
個人的には、もう一方の中国(中華民国≒中国台湾)にバランサーとしての役割を期待したいところなのですが、着実に大陸中国に経済的・政治的に取り込まれつつあるようであり、残念なところです。
大陸中国、決して弱い犬ではない。甘く見ると怪我するよ。ただ、大きな問題を抱えていて、日に日にその腫瘍のようなものが大きくなっているのは事実。日本も他人事ではいられない。
Re:弱い犬ほどよく吠える (スコア:1, 興味深い)
どうも日本では民主主義とか立憲主義に対する理解が後退してるような気がする。
自民党の改憲案が問題視されてるのもこの辺だろ?
あまりにも基本的なところなんだけど。
共産圏の場合ややこしいのは、そもそも”ソ連・コミンテルン・共産圏”が成立した過程が絡んでくる。
元々マルクスの弟子たちの多くは政治情勢の変化から立憲主義の元で民主的に活動すべきだと主張していた。
その重鎮だったのがドイツのカールカウツキー。
で、そのカウツキーをボロカスにけなして憲法守って子供やおばあさんがひどい目にあったらどうするんだ。と主張したのがレーニン。
んな紙っきれどうでもいいだろ革命を起こすのが最優先、何でも許される、法なんて適当に解釈すりゃいいだろという主張。
で、権力掌握して民主的に人民集めて会議を開いた。
ところが集まった人民はレーニンに不信感示して思い通りには動かなかった。
これに困ったレーニンは秘密警察使って反抗的な労働者の代議員を次々暗殺。
これで決定的に労働者、兵士、農民の反感を買う。
各地で反乱が起きるが、レーニンはこれを力で抑える。
攻撃を躊躇する兵士には背後に控えるコサック兵の銃弾が容赦なく飛んできた。
このまままっすぐスターリンの大粛清に雪崩れ込むわけだ。
カウツキーを非難していた頃のレーニンはこの結果を予見できたとは思えないが、責任があるのは間違いない。
立憲主義を都合よく捻じ曲げたり、解釈で変に捻じ曲げようとするのは、後々の悪影響を考えるとほんとにやめて欲しいんだが。
Re: (スコア:0)
こういった共産・社会主義活動の理念と実態はちゃんと歴史の授業で教えてほしいよね
合わせて民主主義もアホで醜悪な政治をいくらでもやってるって教えないとダメだし
我々を取り巻く政治や社会形態に正解や理想形はないから、国民がしっかり
現状把握と選択をおこなっていかないとダメなんだって理解にもつながると思うんだけど