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硫黄じゃなくてイオンの間違いでは?という書き込みがあるので調べてみました。
日経新聞の記事に、産総研の作田敦研究員とあるので検索したら、例えばこのページ [aist.go.jp]にはlithium-sulfur secondary batteryに関する論文が多数あります。日経は間違うかも知れませんが、さすがに産総研のページがイオンと硫黄を間違えることはないでしょうし、しかも英語でsulfurとありますので間違いではないでしょう。(ほんとうは今回のプレスリリースに関する記述が産総研のウェブサイトにあるのではと思いましたが見当たりませんでした)。
ただし上記ページは2013年で更新が止まってるようです。硫黄の正誤には関係ないですが、注目されるタイミングでこれではもったいないなと思います。
タレコミの日経新聞の記事によると、昨日まで早稲田大学で開催されてた日本セラミックス協会 2016年年会 [ceramic.or.jp]で発表されたようですね。開催プログラムから研究者名で検索すると「リチウム二次電池/硫化物系電極材料」カテゴリに「充放電に伴うLi₂TiS₃の岩塩/非晶質構造間の可逆相転移」ってタイトルで発表してました。そうですね、硫黄であってるはずです。
硫黄系のリチウムイオン電池の開発はいろんなところで行なわれてますが、実際の充放電中の硫黄の挙動を明らかにしたのが初めてってことでしょう。リチウムイオン電池の動作中の挙動に関しては京都大学の実験グループが解明してるので、それの発展系と考えればいいかと。リチウムイオン電池材料の非平衡な相変化挙動を世界で初めて観察|NEWS & TOPICS|革新型蓄電池先端科学基礎研究事業【RISING事業】 [kyoto-u.ac.jp]SPring8の高輝度放射光を用いた時間分解X線回折法と時間分解X線吸収分光法ですか。今回の産総研の発表も同様の手法じゃないですかね?プログラムにはこの京大グループの人の名前も入ってるし。
どうやって動作中のリチウムイオン電池の挙動を調べてるのか?はRigakuというメーカーが専用のアタッチメントを出してるようです。今回の研究でも使われたかは分からないけど。最新の電池材料分析 [rigaku.co.jp]電池セルアタッチメント | Rigaku - X-ray analytical instrumentation [rigaku.com]
まぁプレスリリースは学会発表後かな?今後、論文が出てくればいろいろわかるでしょうね。
>「充放電に伴うLi₂TiS₃の岩塩/非晶質構造間の可逆相転移」
Li+が抜けすぎて別の結晶構造に転移するとかだったら納得しやすいのですが、結晶/非晶質の可逆相転移なんて起きちゃうんですか。(半可通な私からしたら)すごく不思議に思えます。
#知的好奇心をくすぐる記事がたまに出てくるからスラドはやめられない
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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike
硫黄で合ってる (スコア:1)
硫黄じゃなくてイオンの間違いでは?という書き込みがあるので調べてみました。
日経新聞の記事に、産総研の作田敦研究員とあるので検索したら、例えばこのページ [aist.go.jp]にはlithium-sulfur secondary batteryに関する論文が多数あります。日経は間違うかも知れませんが、さすがに産総研のページがイオンと硫黄を間違えることはないでしょうし、しかも英語でsulfurとありますので間違いではないでしょう。
(ほんとうは今回のプレスリリースに関する記述が産総研のウェブサイトにあるのではと思いましたが見当たりませんでした)。
ただし上記ページは2013年で更新が止まってるようです。硫黄の正誤には関係ないですが、注目されるタイミングでこれではもったいないなと思います。
Re:硫黄で合ってる (スコア:5, 参考になる)
タレコミの日経新聞の記事によると、昨日まで早稲田大学で開催されてた日本セラミックス協会 2016年年会 [ceramic.or.jp]で発表されたようですね。
開催プログラムから研究者名で検索すると
「リチウム二次電池/硫化物系電極材料」カテゴリに
「充放電に伴うLi₂TiS₃の岩塩/非晶質構造間の可逆相転移」ってタイトルで発表してました。そうですね、硫黄であってるはずです。
硫黄系のリチウムイオン電池の開発はいろんなところで行なわれてますが、実際の充放電中の硫黄の挙動を明らかにしたのが初めてってことでしょう。
リチウムイオン電池の動作中の挙動に関しては京都大学の実験グループが解明してるので、それの発展系と考えればいいかと。
リチウムイオン電池材料の非平衡な相変化挙動を世界で初めて観察|NEWS & TOPICS|革新型蓄電池先端科学基礎研究事業【RISING事業】 [kyoto-u.ac.jp]
SPring8の高輝度放射光を用いた時間分解X線回折法と時間分解X線吸収分光法ですか。今回の産総研の発表も同様の手法じゃないですかね?プログラムにはこの京大グループの人の名前も入ってるし。
どうやって動作中のリチウムイオン電池の挙動を調べてるのか?はRigakuというメーカーが専用のアタッチメントを出してるようです。今回の研究でも使われたかは分からないけど。
最新の電池材料分析 [rigaku.co.jp]
電池セルアタッチメント | Rigaku - X-ray analytical instrumentation [rigaku.com]
まぁプレスリリースは学会発表後かな?今後、論文が出てくればいろいろわかるでしょうね。
Re: (スコア:0)
>「充放電に伴うLi₂TiS₃の岩塩/非晶質構造間の可逆相転移」
Li+が抜けすぎて別の結晶構造に転移するとかだったら納得しやすいのですが、結晶/非晶質の可逆相転移なんて起きちゃうんですか。
(半可通な私からしたら)すごく不思議に思えます。
#知的好奇心をくすぐる記事がたまに出てくるからスラドはやめられない