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Foveonの原理は、縦にセンサーを並べ「波長の短い光は奥まで届かないが、波長の長い光は奥まで届く」という構造で、・一番上のセンサ: RGB全部届く。R+G+Bを感知・まん中のセンサ: Bはもう届かない。R+Gを感知。上のセンサが受光した分、元の光よりR/Gも減ってる。・一番下のセンサ: Gももう届かない。Rを感知。上のセンサで受光した分、元の光よりRは減ってる。という形。「(R+G)-R」でGを算出、「(R+G+B)-R-G」でBを算出、という計算でR/G/Bを求めてる。でまあ、こういう構造なので、解像度は上げられるけど、感度は落ちる。そこがFoveonの弱点。
ちょっと話は変わるけど、いわゆる「3板式カメラ」は、プリズムで光を波長別に分ける(b分光する)ことで、R/G/B それぞれのセンサで感知する方式。波長によって反射するか透過するかが変わるけど、吸収する(消えてなくなる)ものはなく、入ってきた光は無駄なく全て感光素子に入る。それに対して、普通の撮像素子は感光素子の前にそれぞれの色に応じたフィルタを配置し、欲しくない色を吸収させて捨ててる。捨てる分だけ感度が落ちる。Foveonも「光が奥まで届かないようにしてる」=「欲しくない色を捨ててる」という点では同じ。
で、今回のソニーのは、文章や図を見る限り「一番上はBだけ」「真ん中はGだけ」「一番下はBだけ」を感知するといいってるわけで、もしそうなら、Foveonとはまったく原理が異なるんですよね。
リンク先記事の見出し(無料で読めるとこの説明)だけではさっぱり原理がよくわからないんだけど、本当に「一番上の層は青波長だけ感知し、残りの光は透過する」「真ん中の層は緑波長だけ感知し、残りの光は透過する」といった、入ってきた光を無駄にしない構造(ちゃんとした分光)なのだとしたら、「3板式と同じ解像度・感度を1枚で実現できる」わけで、捨ててない分 Foveon よりも感度的に有利なものになりそう。
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/02/jn170209-1/jn170209-1.html [panasonic.com]https://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/02/jn160203-2/jn160203-2.html [panasonic.com]
これはパナソニックの例ですが、有機薄膜の素子を使って積層型(可視光+赤外)を作ってます。Foveonと違うのは、センサーの受光部がSiダイオードより圧倒的に感度が高く薄くできることです。パナソニックと同様に0.5umと波長程度の厚さがあれば良いなら、ソニーのも3層積層しても感度が落ちにくいでしょうね。
電荷蓄積部や読み出し回路は、ソニー得意の積層型で解決すれば大丈夫でしょう。素子の寿命や歩留まり、ばらつき等気になる点は多々あるのですが、今のソニーの勢いなら何とかしてしまうのかもしれない。
何にしても、モアレフリーは有り難い。
モアレ(偽解像)は無くならないよ。擬色は無くなるけど。っていうか、Foveonとか解像カリカリすぎてモアレ出まくるじゃんね。対策としては光学ローパスフィルタ入れる。解像は犠牲になる。
NHKと富士フイルムが先駆けて開発していた分野です。そのもの緑波長だけに反応する光電変換膜、赤波長だけに反応する光電変換膜、青波長だけに反応する光電変換膜を縦に積層させて、それぞれの層から出たデータを個別のストレージに格納することで色分離をする物ですね。
FOVEONとの違いは、FOVEONは1層のシリコン層の深度で色分離をしていたため、綺麗な色分離には論理計算が必要だったことと、同じシリコン層でデータを取るためノイズと色データの分離が難しく、高感度では斑状に色ノイズが出てほぼ使い物にならないケースも多かったことに対し、有機光電変換膜は色の分離が非常に良いためノイズと色データの分離がし易いこと、基底ノイズが多めなためそれの打ち消しが大変なことがあるそうです。(主に昔のフジの特許情報から。)
また積層させること自体が非常に難度の高い作業だそうなので、よく画素サイズ2μm、700万画素を実現できたなというのが正直なところですね。フジからの情報提供などもあったのでしょうか?
早くこれでミラーレス用のセンサーを作って欲しいところです。
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あつくて寝られない時はhackしろ! 386BSD(98)はそうやってつくられましたよ? -- あるハッカー
原理がよくわからない (スコア:3, 興味深い)
Foveonの原理は、
縦にセンサーを並べ「波長の短い光は奥まで届かないが、波長の長い光は奥まで届く」という構造で、
・一番上のセンサ: RGB全部届く。R+G+Bを感知
・まん中のセンサ: Bはもう届かない。R+Gを感知。上のセンサが受光した分、元の光よりR/Gも減ってる。
・一番下のセンサ: Gももう届かない。Rを感知。上のセンサで受光した分、元の光よりRは減ってる。
という形。「(R+G)-R」でGを算出、「(R+G+B)-R-G」でBを算出、という計算でR/G/Bを求めてる。
でまあ、こういう構造なので、解像度は上げられるけど、感度は落ちる。そこがFoveonの弱点。
ちょっと話は変わるけど、いわゆる「3板式カメラ」は、プリズムで光を波長別に分ける(b分光する)ことで、R/G/B それぞれのセンサで感知する方式。波長によって反射するか透過するかが変わるけど、吸収する(消えてなくなる)ものはなく、入ってきた光は無駄なく全て感光素子に入る。
それに対して、普通の撮像素子は感光素子の前にそれぞれの色に応じたフィルタを配置し、欲しくない色を吸収させて捨ててる。捨てる分だけ感度が落ちる。Foveonも「光が奥まで届かないようにしてる」=「欲しくない色を捨ててる」という点では同じ。
で、今回のソニーのは、文章や図を見る限り「一番上はBだけ」「真ん中はGだけ」「一番下はBだけ」を感知するといいってるわけで、もしそうなら、Foveonとはまったく原理が異なるんですよね。
リンク先記事の見出し(無料で読めるとこの説明)だけではさっぱり原理がよくわからないんだけど、本当に「一番上の層は青波長だけ感知し、残りの光は透過する」「真ん中の層は緑波長だけ感知し、残りの光は透過する」といった、入ってきた光を無駄にしない構造(ちゃんとした分光)なのだとしたら、「3板式と同じ解像度・感度を1枚で実現できる」わけで、捨ててない分 Foveon よりも感度的に有利なものになりそう。
Re:原理がよくわからない (スコア:2, 興味深い)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/02/jn170209-1/jn170209-1.html [panasonic.com]
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/02/jn160203-2/jn160203-2.html [panasonic.com]
これはパナソニックの例ですが、有機薄膜の素子を使って積層型(可視光+赤外)を作ってます。
Foveonと違うのは、センサーの受光部がSiダイオードより圧倒的に感度が高く薄くできることです。
パナソニックと同様に0.5umと波長程度の厚さがあれば良いなら、ソニーのも3層積層しても感度が落ちにくいでしょうね。
電荷蓄積部や読み出し回路は、ソニー得意の積層型で解決すれば大丈夫でしょう。
素子の寿命や歩留まり、ばらつき等気になる点は多々あるのですが、今のソニーの勢いなら何とかしてしまうのかもしれない。
Re: (スコア:0)
何にしても、モアレフリーは有り難い。
Re: (スコア:0)
モアレ(偽解像)は無くならないよ。擬色は無くなるけど。
っていうか、Foveonとか解像カリカリすぎてモアレ出まくるじゃんね。
対策としては光学ローパスフィルタ入れる。解像は犠牲になる。
Re: (スコア:0)
NHKと富士フイルムが先駆けて開発していた分野です。
そのもの緑波長だけに反応する光電変換膜、赤波長だけに反応する光電変換膜、青波長だけに反応する光電変換膜を縦に積層させて、それぞれの層から出たデータを個別のストレージに格納することで色分離をする物ですね。
FOVEONとの違いは、FOVEONは1層のシリコン層の深度で色分離をしていたため、綺麗な色分離には論理計算が必要だったことと、同じシリコン層でデータを取るためノイズと色データの分離が難しく、高感度では斑状に色ノイズが出てほぼ使い物にならないケースも多かったことに対し、有機光電変換膜は色の分離が非常に良いためノイズと色データの分離がし易いこと、基底ノイズが多めなためそれの打ち消しが大変なことがあるそうです。(主に昔のフジの特許情報から。)
また積層させること自体が非常に難度の高い作業だそうなので、よく画素サイズ2μm、700万画素を実現できたなというのが正直なところですね。
フジからの情報提供などもあったのでしょうか?
早くこれでミラーレス用のセンサーを作って欲しいところです。