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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
ざっと総括して紹介しておくと (スコア:5, 参考になる)
1.急性作用として
摂取後、数分から数時間(せいぜいでもその日のうち)に出てくる代表的な作用は、
これらの作用はあくまで一過性のものであり、摂取後の時間経過により正常に戻る。通常、健常時においては、よっぽど普段飲む量から逸脱した大量を一時に摂取しない限りは、健康上の被害を考える必要はまずないが、 そのときの体調や特定の疾患(抗不安薬を飲んでるとか、胃炎だとか)によっては摂取に注意が必要。
2.慢性作用として
コーヒーを長期間摂取しつづけるとヒトはどうなるか、ということについて、
2-1.習慣性
コーヒーには軽度の精神依存性(カフェインによる)があり、飲用者は習慣的に常用する傾向がある。ただし必ずしも摂取量の増加は伴わない。これは他の麻薬などと異なり中枢で耐性を生じにくいためと考えられている。 また長期飲用者が急にやめると頭痛を訴える場合がある(~3日程度)。これらのことは通常は、特に問題ない程度の習慣性だと考えられている。
2-2.疾患リスクとの関係
コーヒーを常用している人としない人で特定疾患の発症リスクを検討した報告は数多い。しかし、その多くは未だ論争中でありコンセンサスが得られているものは数少ない。
新聞やオンラインニュースでは、しばしばこの手の論文を元にした記事が載ることがあるが、結局は疫学調査でありそれ単発だけでモノを言えるというわけではない。
主なものについては…
パーキンソン病・大腸がん
アルツハイマー病・2型糖尿病・肝細胞がん・胆石
高脂血症・膵臓がん・心不全・十二指腸潰瘍
関節リウマチ・高血圧・死産リスク・骨粗鬆症・膀胱がん
(今のところ特になし)
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飲み過ぎの指標になってる「1日4杯以上」ってのは、このうちの「発症リスク上昇の報告あるが論争中」になってる実験から出てきてる数字です。 個々の報告についてちゃんとした文献があります(つーかPubMedから抽出したから)。うち一部はここ [imaginet.ne.jp]で紹介してますけど、さすがこの量なので一気に全部参照しろってのは勘弁してください (^^; (興味のあるものを指摘してくれりゃリンク先引っぱりだしてきますけど)
この他にも、コーヒー自体でなく個々の成分についての作用を見たものとか、動物実験やin vitroの実験なども含めれば、それこそ山のような数の論文が出てますが、これらの実験ではやはりどうしても実際に「*コーヒー*を飲んだら*ヒト*はどうなるか」に対する直接解にはならないので、まだコンセンサスを得る結果とは言いがたいものが多いです。
Re:ざっと総括して紹介しておくと (スコア:0)
> 利尿作用
による間接的な作用なのかな?
Re:ざっと総括して紹介しておくと (スコア:1)
何割かの人は、コーヒーを飲んだあとに便意を訴え、大腸のぜん動運動が亢進するということが1990年に報告 [nih.gov]されてます。このときの調査では、調査対象(17-27歳の男58,女34)の約3割(女性では約6割)に見られたということなので、必ずしもすべての人で見られるというわけではないです。またデカフェでも同様の作用が見られたのでカフェイン以外の何らかの成分によると考えられてますが、その本体は判ってません。
またその後、別の研究 [nih.gov]から、コーヒーは大腸より前の(口~小腸の)輸送速度に影響を与えなかったと報告されています。
いわゆる下剤の話になると、こういう、大腸のみに作用して小腸までの運動に作用しない(=消化吸収を妨げない)ものは「緩下剤」と呼ばれ、便秘改善を目的にするならば、小腸にも作用する「峻下剤」よりも理想的だと考えられてます。これも他の急性作用と同様で、便秘気味かつこの作用が出る人にとってはむしろいい作用とも言えますし、ケースバイケースな事例だと言えるでしょうね。