2種類の株式発行:「こうしたやり方はIT企業としては異例だが、メディア業界では一般的であると同時に、大きな重要性を持つ。New York Times、Washington Post、さらに「The Wall Street Journal」の発行者である Dow Jonesの3社は皆、同じような二階級の株式所有構造を取っている。しばしばメディア関係者らは、この二階級の株式所有構造のおかげで、メディア企業は、四半期決算に変動があっても、中心的かつ長期的な仕事である真摯な報道に集中してこられた、と指摘している。」
おなじくCNETの記事に (スコア:1, 参考になる)
#と、ポインタだけ示すのでAC。
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:4, すばらしい洞察)
株主は利害関係者の一人でしかないのですが、それでも
株式公開することの意義って、「わが社」を「あなたの会社」
にすることだと思うのです。それがいやなら、別の手段で
資金調達すればいい。サントリーなんかは、株式公開しない
ことで、赤字続きの事業を「将来のために」続けることができ
ていますね。
また、Googleは「短期的な利益」を否定していますが、株主に
とってはドットコム企業に対する投資は、資産額がゼロになっ
てしまうという「短期的なリスク」を抱えています。数年で
勝敗が分かれる業界であるということは、Google自身が身を
もって示しているのではないでしょうか。リスクのみを押し
付けられる株主の立場はどうなんでしょう。
短期的な利益が得られなくても、将来価値があるのかどうかは
経営が判断することではなく、株主が判断することです。赤字
が続いても、将来性があると見越された企業はちゃんと株主に
支えられています。
同じことをするにしても、株主に対するメッセージは次の
ようにするのが適当でしょう。
・従業員満足度の向上はイノベーションを高める
・企業イメージの向上はブランド価値を高める
・長期的に私たちは繁栄し続ける
・将来価値は現在の株価にも織り込まれる
・長期も短期も株主にとってはメリットとなる
googleってメディア企業じゃないのか? (スコア:3, 興味深い)
短期的な売買は差額で大きく儲けられる可能性のある投機手段だけど、上がったところで利益確定売りが出たりして株価を下げる要因にもなる。
株式による経営権は確かに多くの企業で採用されているが、短期的な利益の為に行使される可能性が否定できない。
だからこそ、googleは
といった手段を採用する事を明言しているわけだ。
もしかすると、メディア企業が公正な報道をできるように採用しているのと同じく、これは検索内容に株主の影響を与えないようにしたいという事なのかもしれない。
今までと違う事をするからといって、経営者の理念をすぐに傲慢と捕らえるべきではないと思うな。
上手く行くかはわからないけど、一つの改革の流れとして成り行きを見守ってみたい……と、私は思うんだけどね。
--- どちらなりとご自由に --- --
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:2, すばらしい洞察)
投資家は当然「議決権を行使できない」というリスクを織り込んで投資対象とするか否かを決めます。
当然上記デメリットがある以上、一般的な株式よりは多少市場が狭くなる(売りにくくなる)わけで、逆を言えば投資家にとって(売るために)「おいしい」条件であることも多いです。
議決権つきの(フツーの)株を高く売る(買う)か、議決権のない株を安く売る(買う)か。
単純化すればこういうこと。
つまりこれもあなたの言う「別の手段で資金調達」そのものなんですよ。
>リスクのみを押し付けられる株主の立場はどうなんでしょう。
というわけで「議決権がない」というリスクを織り込んで投資家はカネを出します。
もとより投資とはリスクを計算して行うものですから、「リスクのみを押し付けられる」などという事態は最初からありえないわけですね。
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:3, 参考になる)
平成13年商法改正まで、議決権に制限のある種類株式を広義に議決権制限株式と呼び、これには無議決権株式しかありませんでした。無議決権株式は、総会におけるすべての決議事項に制限が加えられていますが、優先配当株式しか発行できず、優先配当が行えない場合には議決権が発生していました
平13年法は、議決権制限株式に総会における議決事項の一部に対して制限が行える狭義の議決権制限株式と、優先配当が行えなかった場合にも議決権が発生しない完全無議決権株式の発行が可能となり、優先配当株式だけでなく普通株についても議決権を制限することが可能になりました(従って完全無議決権株式については総会の召集通知を送付する必要もなく、また発行済株式総数にカウントされても議決権総数にカウントされない)
ただ、わが国の商法における議決権制限株式は、ある議決事項に最小単元株辺りに1つの議決権を与えるか、与えないかという制限方法しか行えず、最小単元辺り0.8票といった議決権の制限は行えません。また議決権制限株式の発行総数は、発行済株式総数の50%を超えることはできません
実際には、議決権制限株式は優先配当株式として発行される場合が多いので、一般的には優先株と呼ばれる場合が多いと思います。例えば、多額の債権を抱えた企業の再建に、銀行が債務と株式の交換を行う、債務の株式化(デッド・エクイティ・スワップ)などでは、普通株への転換条件付で議決権制限の付いた優先配当株を発行する場合が多いです。預金保険機構による銀行への公的資金注入 [dic.go.jp]などもそうです
おっしゃるとおり、普通株と異なる権利を定めた種類株式の発行は、企業の資本調達(エクイティ・ファイナンス)の多様化を図る上で重要であると思います。例えば、ベンチャー企業の資本調達などでも、ベンチャーキャピタルに対して種類株式を発行し、(借り入れと比較して)低いコストで資本調達を行いながら、経営権は握るといった柔軟な資本調達が可能となりますし、過大な有利子負債を抱えた企業の再建などでも利用されつつあります
確かに、議決権制限株式だけを上場するというのはあまり一般的ではないと思いますが、複数の種類株式を発行することが即ちコーポレートガバナンスを制限する、というのはちょっと飛躍した意見ではないかと思います。例えば、議決権制限株式ではありあませんが、日本銀行(BOJ)や信金中央金庫(SCB)は逆に市場の評価を目的として優先出資証券を発行し、株式市場に上場しています。それに、そもそも梅田氏が例に出されているロングターム・キャピタル・マネージメント(LTCM)の場合にはパートナーシップで株式会社ではありませんし、エンロンの問題は特定目的会社(SPC)を利用した簿外債務と、会計法人との馴れ合いが問題であって議決権制限株式がコーポレートガバナンスに与えた例とは言いがたいのではないかと
現在の株式や金融のシステムが (スコア:1)
企業を支える株とか資金の流れをより円滑にするための金融とか
そいういう建前が成り立たない、ただのギャンブル、もしくは
あまりにゲーム的な状況になっちゃってるのがことをややこしく
してるんじゃないかと思います。
まぁでも個人的にはgoogleの言い分はどうひいき目に見ても傲慢だと感じますね。
力があるときはわがままの限りを尽くして危うくなると
なりふり構わなくなるという今のアメリカを象徴しているような・・・
↑ごめんなさい、憶測と偏見と無知に基づいたフレームの元です。笑い
経営が行き詰まったり、もしくは首脳陣が無一文や借金まみれになってからも
同じような言葉を言い続けるのであればそれは立派なことかもしれません。
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:1)
株式を公開しない閉鎖企業は確かに存在します。圧倒的多数の株式会社は中小の閉鎖企業です。しかし、一方で公開の資本市場から資本を調達しない閉鎖企業は、多くの場合金融機関からの借り入れや社債といった他人資本に頼っており、単に資本調達手段が公開市場からのものか(多数の株主による直接金融)か、少数の銀行によるものか(メーンバンクからの借り入れによる間接金融)かの問題になるだけです
リスクの観点から言えば、昨今の銀行の不良債権問題のように資本リスクが銀行に集中するという問題点を抱えるようになります。直接金融であれば、株式市場全体に資本リスクを分散し、格付けや価格といった面で市場の監視が可能になりますが、間接金融は少数の銀行による閉鎖的かつ馴れ合いな監視に陥る危険があります
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:0)
それが株式ってものです
あなたのコメントにこそ、株は金を儲けるだけのもの という傲慢さが見え隠れしているような気がしますよ
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:1, すばらしい洞察)
>それが株式ってものです
もちろんその通りです。
しかし、だからといってgoogleが傲慢ではないという話にはならないでしょう?
どうしても、「ほら、うちは優良企業だから、どんなに無茶言っても買う奴は買うんだろ? ふふ~ん」というような姿勢が見えて傲慢に感じるのは仕方ないでしょう。
>株は金を儲けるだけのもの という傲慢さが見え隠れしているような気がしますよ
普通、株式売買って金儲けのためにやるもんじゃないの?
まさか、会社に対する寄付だとか思ってないよね。
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:1, すばらしい洞察)
>普通、株式売買って金儲けのためにやるもんじゃないの?
本来株式ってのは「投資」で、配当を期待して出資するもんなんだけど、現在の株式市場は投機的取引が多いスな。そのため株価が急激に上昇する(信用取引なら場合によっては下がるのも)のを期待するあまり、企業に求めるものを違えていることが多いような気がするねえ。
Re:おなじくCNETの記事に (スコア:0)
はぁ?株の適正価格を考える時にそのリスクを考えてから購入しているのではないの?
ここまではっきり言っているのに気が付かないような株主はそもそも株に手を出すべきでは無いっ