で,「概要」の方では喫煙について触れていませんが,このプロジェクトでは喫煙とガンなどの死亡要因との関連の解析も多く行われていますし,論文の方の Abstract には“When analyzed according to smoking category, a low BMI affected cancer occurrence more strongly among current smokers than
in never-smokers.”という一文も見えるので,喫煙要因も考慮していると推察できます.そもそも,仮にも疫学の研究で,BMI以外の要因を考慮しないなどという初歩的なミスを犯していて査読を通るとはちょっと考えにくいように思いますが.
そうか (スコア:1)
#自分も気をつけよー。
Re:で (スコア:1, 参考になる)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040811-00000169-kyodo-soci
日本人男性は、やせているほどがんになりやすく、標準かやや太めに比べ、がん発生率は14-29%高いことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学調査で分かった。米国のがん専門誌に11日までに発表した。
研究班は、40-60代の男女約9万人を1990年から約10年にわたって追跡し、がんの発生率や死亡率と体格指数(BMI)との関係を調べた。
BMIは、体重(キロ)を身長
Re:で (スコア:2, すばらしい洞察)
ガンなどで長期にわたって健康を害している人は当然痩せていますし、たばこを吸う事で食事量が減っていた人にもやせ形が多いはずです。医者にたばこをやめろと言われてやめたとたん、食事量が増えて太ったという人も多いですからね。
喫煙者の推移 [crs.or.jp]でも女性の喫煙者数も、40~60代ではまだ低いと考えられます。しかし近年では増加傾向にあるので、次
--- どちらなりとご自由に --- --
Re:で (スコア:2, 参考になる)
新聞記事だけを根拠に
ここまで言い切ってしまうのはいかがなものでしょうか.
記事に紹介されている「大規模疫学調査」というのは「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究 [ncc.go.jp]」ですね.ここの「現在までの成果 [ncc.go.jp]」の「17. 肥満度(BMI)とがん全体の発生率」の概要 [ncc.go.jp]で問題の研究の概要を読めます.Yahoo の記事に紹介されている「米国のがん専門誌」に発表された論文というのは,おそらく これ [nih.gov]でしょう.
で,「概要」の方では喫煙について触れていませんが,このプロジェクトでは喫煙とガンなどの死亡要因との関連の解析も多く行われていますし,論文の方の Abstract には“When analyzed according to smoking category, a low BMI affected cancer occurrence more strongly among current smokers than in never-smokers.”という一文も見えるので,喫煙要因も考慮していると推察できます.そもそも,仮にも疫学の研究で,BMI以外の要因を考慮しないなどという初歩的なミスを犯していて査読を通るとはちょっと考えにくいように思いますが.
もちろん,統計処理が不適切であって喫煙要因の影響をきちんと処理できていない,ということはありえるので(それを判断するには論文を読むしかないですが),結局 Minap さんの「これは社会調査のマジックと見るべきかも」という推察が正しかったという可能性はあります.しかし,それを新聞記事だけで判断するのはやはり勇み足でしょう.