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近代の先進国の中産階級以上の層では、男が稼いで女は家にいるのが普通だってことは変わらんでしょう。
「男が稼いで女は家にいるのが普通」というのは、近代先進国の特徴ではないですね。単に「高度経済成長期の日本において普通」というだけです。このあたり、社会科学的に証明されているんですが、未だに「伝統的」だと勘違いしている人が多い。
まず、欧米では産業革命期からしばらくは女性の労働は普通でした。あまりに女性を酷使したので何度も規制されたほどです。そして、ご存じのとおり、現代の欧米では女性はたくさん働いています。次に日本ですが、戦前は大家族なので女性も働くというのが意外と普通です。例えば女工という言葉を知りませんか。現代日本でも年収が高い世帯を除いて共働きが主流になっており、既に女も働くのが普通の世の中です。
高度経済成長期の日本においてのみ、先進国の中でも特殊な雇用形態が発生し、男は社畜になり女はそれを支えるという性別役割分業がほぼ完璧な形で出来上がりました。
というわけで、「近代の先進国の中産階級以上の層では男が稼いで女は家にいるのが普通」というのは、ほぼ間違いです。高度経済成長期は人口も増え経済もうまくいっていましたから、「高度経済成長期よもう一度」という立場で性別役割分業の復活を唱えるのならばわかります。まあ、グローバル経済化した現代において、万人の支持は得られそうもありませんが。# Web上で適当なソースを探そうと思いましたが、Wikipediaの性別役割分業 [wikipedia.org]が意外にまとまっているので参考にあげておきます。
以前、「男が稼いで女は家にいるのが普通」というコメントのやりとりを見てから、「ほんまかいな」とちょっと考えていたのですが、やはり明治政府がターニングポイントなんですね。世帯を(貨幣視点で)経済単位と考える「家計」という概念が生まれたのはおそらくそれ以降なので。主な収入源が世帯内の男性である事が多数派になったというのは、それ以降「サラリーマン」の誕生以降ではあるはずなのですが。#「家計簿」という存在が一般的なのは世界でも珍しい方だというのが引っかかった。日本という国家の経済的特色の一端なのだろうか?
明治政府がターニングポイントというのはある意味正解だと思いますが、それ以外に江戸後期と高度経済成長期というターニングポイントもあります。
日本で家の概念が生まれたのは、江戸後期の中流武士だという説が最近出てきています。彼らは下級武士と違って生産もせず、上流武士と違って領地もない。高度経済成長期のサラリーマン的な家庭の考え方だったと分析されています。明治維新で中流武士が支配階層になったことで、それがある種の理想とされた。しかし、戦前の庶民は彼らとは別の大家族的な世帯を形成していて、理想が広がることはなかった。戦後になって豊かになるにつれて、日本全体が中流武士的な家族を目指したと言われています。
江戸時代の武家は「家」に対して扶持が払われていたので世帯内の男性が収入源という認識とは違うかな〜と考えていたのですが、「家長」(男性)に対して払われていたと認識されていたとするならば、理想(ロールモデル?)の元なんでしょうね。もうひとつは高度経済成長期よりはもう少し前、戦前、太平洋戦争直前ぐらいではないのかと思います。学術的な分析でも何でもないのですが、当時の体験談で「みんなが会社に勤め始めて、どんどん世論が戦争に傾いていった」という当時の人間の感想を聞いた事があったので。#裏を取る程調べてはいないのですが。
>>まず、欧米では産業革命期からしばらくは女性の労働は普通でした。
そりゃ男手は軍隊にとられて死んでいくんだもの。
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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー
だから何? (スコア:-1)
近代の先進国の中産階級以上の層では、
男が稼いで女は家にいるのが普通だってことは変わらんでしょう。
Re:だから何? (スコア:2, 興味深い)
「男が稼いで女は家にいるのが普通」というのは、近代先進国の特徴ではないですね。単に「高度経済成長期の日本において普通」というだけです。
このあたり、社会科学的に証明されているんですが、未だに「伝統的」だと勘違いしている人が多い。
まず、欧米では産業革命期からしばらくは女性の労働は普通でした。あまりに女性を酷使したので何度も規制されたほどです。
そして、ご存じのとおり、現代の欧米では女性はたくさん働いています。
次に日本ですが、戦前は大家族なので女性も働くというのが意外と普通です。例えば女工という言葉を知りませんか。
現代日本でも年収が高い世帯を除いて共働きが主流になっており、既に女も働くのが普通の世の中です。
高度経済成長期の日本においてのみ、先進国の中でも特殊な雇用形態が発生し、男は社畜になり女はそれを支えるという性別役割分業がほぼ完璧な形で出来上がりました。
というわけで、「近代の先進国の中産階級以上の層では男が稼いで女は家にいるのが普通」というのは、ほぼ間違いです。
高度経済成長期は人口も増え経済もうまくいっていましたから、「高度経済成長期よもう一度」という立場で性別役割分業の復活を唱えるのならばわかります。
まあ、グローバル経済化した現代において、万人の支持は得られそうもありませんが。
# Web上で適当なソースを探そうと思いましたが、Wikipediaの性別役割分業 [wikipedia.org]が意外にまとまっているので参考にあげておきます。
Re:だから何? (スコア:1)
以前、「男が稼いで女は家にいるのが普通」というコメントのやりとりを見てから、
「ほんまかいな」とちょっと考えていたのですが、やはり明治政府がターニングポイントなんですね。
世帯を(貨幣視点で)経済単位と考える「家計」という概念が生まれたのはおそらくそれ以降なので。
主な収入源が世帯内の男性である事が多数派になったというのは、それ以降「サラリーマン」の誕生以降ではあるはずなのですが。
#「家計簿」という存在が一般的なのは世界でも珍しい方だというのが引っかかった。日本という国家の経済的特色の一端なのだろうか?
#存在自体がホラー
Re: (スコア:0)
明治政府がターニングポイントというのはある意味正解だと思いますが、それ以外に江戸後期と高度経済成長期というターニングポイントもあります。
日本で家の概念が生まれたのは、江戸後期の中流武士だという説が最近出てきています。
彼らは下級武士と違って生産もせず、上流武士と違って領地もない。
高度経済成長期のサラリーマン的な家庭の考え方だったと分析されています。
明治維新で中流武士が支配階層になったことで、それがある種の理想とされた。
しかし、戦前の庶民は彼らとは別の大家族的な世帯を形成していて、理想が広がることはなかった。
戦後になって豊かになるにつれて、日本全体が中流武士的な家族を目指したと言われています。
Re:だから何? (スコア:1)
江戸時代の武家は「家」に対して扶持が払われていたので世帯内の男性が収入源という認識とは違うかな〜と
考えていたのですが、「家長」(男性)に対して払われていたと認識されていたとするならば、理想(ロールモデル?)の元なんでしょうね。
もうひとつは高度経済成長期よりはもう少し前、戦前、太平洋戦争直前ぐらいではないのかと思います。
学術的な分析でも何でもないのですが、当時の体験談で「みんなが会社に勤め始めて、どんどん世論が戦争に傾いていった」という当時の人間の感想を聞いた事があったので。
#裏を取る程調べてはいないのですが。
#存在自体がホラー
Re: (スコア:0)
>>まず、欧米では産業革命期からしばらくは女性の労働は普通でした。
そりゃ男手は軍隊にとられて死んでいくんだもの。