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生産性が低いぶん、日本の雇用が増えているという部分もなくはない、かも。もちろん、この状態がベストだとは思いませんが。
生産性は極限まで上げたうえで(たとえば、100人を生かすために10人分の労働で済む社会にしたうえで)、必要な労働が減った分はワーキングシェアやベーシックインカム導入するってのが人類のシアワセの総和が最大になった状態なのかなあ。
前にスラドで労働生産性の話題が出た時に、各種政府統計を調べましたが、要するに日本は個人商店のような店が多く、労働生産性を低くしているようです。だから、サービス業の労働生産性は極めて低いですが、工業などは他の先進国並みに労働生産性が高くなっています。
こういう個人商店は確かに経営者一家を潤わせているんでしょうが、雇用という面ではそれほどインパクトがないような気がします。個人商店を今以上に徹底的に潰して、イオンのような大型店舗しか生き残れないようにしても、雇用は守られそうです。
まあ、日本人は「ラーメンはあの店のあのスープがいい」など細かな差異にこだわる消費者ですから、個人商店を潰すのは容易ではないと思いますが。
行き着くのはここで、「生産性を下げるかわりに満足度を上げることによる社会の質の向上」を無視したら酷いことになる
単純に「国内の生産性の数値のみに拘る」のであれば、パンなんて1種類だけ売られてればいい。車も4人乗り乗用車を1種類とトラックをサイズに応じて数種類、あとは消防等の特殊車両だけ製造すればいい。野菜も季節にあった1種類だけを作らせればいい。衣類も男女共用の1種類だけ作ってサイズ展開さえカバーすればいい。みたいなことをすれば数字上の「生産性」は跳ね上がっていくだろうけど、それで国民が幸せになるかといえばそんなことはない。
費用対効果、さらには社会に与える影響まで加味して比較しないでこんな調査しても意味がない。単に「無駄が多いけど、それにより満足感も高い」国をこき下ろしてやろう、という意図ならわからなくもないが。
公益財団法人日本生産性本部 生産性とは [jpc-net.jp]
1)労働生産性(Labour Productivity) 労働生産性は、労働を投入量として産出量との比率を算出したもので、労働者1人あたり、あるいは労働者1人1時間あたりの生産量や付加価値で測るのが一般的です。
1)労働生産性(Labour Productivity)
労働生産性は、労働を投入量として産出量との比率を算出したもので、労働者1人あたり、あるいは労働者1人1時間あたりの生産量や付加価値で測るのが一般的です。
これはほかの生産性ではなく労働生産性に関するストーリーで、かつネタ元は日本生産性本部が公表したものなんですが。
> これはほかの生産性ではなく労働生産性に関するストーリーで、かつネタ元は日本生産性本部が公表したものなんですが。
そうなんですが、それもちと問題があって。
生産性の話をスラドで展開する場合、問題点が2つあると思います。1.話題に参加している人が生産性に対していい加減な理解しかしていない →#3129143の主張したい事だと考えます2.「生産性」自体が多義語で、かつ日本生産性本部としても単一の定義で数値を発表していない
#3129143がリンクを示した日本生産性本部のページ [jpc-net.jp]では、季刊生産性統計等の発表資料は、物的労働生産性を示したものだと書かれています。しかしこの話題の日本生産性本部の発表 [jpc-net.jp]で使用されているのは付加価値労働生産性です。同じ労働生産性とはいえ、産出量が異なるものですね。
また、間接税の増税や行政の非効率は、労働生産性や資本生産性、全要素生産性では低下要因となるでしょうが、国民経済生産性では向上要素になります。というか、行政が単なる金食い虫で何の役にも立たない度合いが大きい程、GDPは増加する事になり、GDPを労働者人口で割った国民経済生産性は向上します。変な話なのですが、まあ、そうなっているんです。
そこは最終的に「あんなにカスタマイズやサポートが付いているのに、なぜそれに追加料金が発生しないの?」という疑問に行きつくと。この答えは「ノーカスタマイズな商品やノーサポートな顧客のほうへ、割高な請求が行っている」という。
そういうのは大事かもしれないけど、請求書が自分に回ってくるなら、やっぱ自分はなくていいわ。なんだかMVNOかMNOかという論争を思い出します。
これだけチェーン店が発達している日本で消費者が個人商店の細かな差異にこだわっているというのは到底嘘にしか見えないんですが。日本で個人商店が発達しているのって、ピラミッド構造で、細分化された下請けが多いってだけで、それを好みが繊細みたいな優秀な日本人論に結びつけるのはただの自己愛でしかないよ。
アメリカの個人商店の破壊がいかに徹底しているかだと思いますがね。ウォルマートが地域の商業も雇用も支配してしまい、雇用もそこにしかないので賃金も最低のまま。こりゃディストピアで、こんなことまで「生産性」と称して有り難がるグローバル崇拝は底辺経営者脳ですな。
それって、「その地域には小売業しか産業がない」というそもそもの問題のような。小売業のコアは、右から仕入れて左に売るというバケツリレー競争だから、差別化がむずかしいし、何もしなくても自然にそこに収斂していくような。
とは言っても目を欧州に向けると日本よりもずっと個人商店を保護している訳ですけど。
その通り。米国と中韓だけをみて欧州を見ないのがグローバリスト。
ウォルマートを知っていれば、世界第2位の仏カルフール、第3位の英テスコもご存じでしょう。ナンバーワンしか知らないのがグローバリスト。
個人商店が壊滅的に減少し、日本人の労働者はほとんどが被雇用者になっている現代なのに、どこの統計資料をみたんでしょうか。
むしろ個人商店のほうが労働生産性は高いよ。労働生産性の低い個人商店は潰れちゃうから、労働生産性が高くないと生き残れない。
労働生産性って一人の労働者あたりが生み出す一時間あたりの付加価値で算出されるので、朝から夕方まで店を開けていれば三世代家族が食えた時代と比べたら、そりゃ24時間店を開けて儲からない深夜に高額の給料払ってバイト使っていれば労働生産性は劇的に下がるよ。下がっても、生み出した付加価値の総量は大きく増えるから、その分をチェーン元に上納してるの。
大規模小売店舗法が規制緩和されて廃止されて以来、日本人の商売人たちはこうやって個人商店が潰されて大企業を儲からせるためだけに命を削り続けるだけの運命となった。
中にはそんな無駄に気づいて、深夜営業をやめたチェーン店もあるけど。
「そんな無駄に気づいて」じゃなく損益分岐点の見積りの問題だとは思うが、まあ結論は大して変わらんのだからいいよね。「(ほぼ)全店舗24時間営業」がウリになるならやるし、損になるならやめるのが基本。一日3時間営業で必ず売り切って儲けも出せる店と、24時間営業だけど在庫ロスしまくり儲けも薄いという店があったら、後者の方が売り上げあったとしても生産性は前者の方が上だよね。一方、24時間営業でもちゃんと客が入って儲けが出せるんなら無駄とは言えない。ただそんなものが可能な店は減少している。
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:2)
生産性が低いぶん、日本の雇用が増えているという部分もなくはない、かも。もちろん、この状態がベストだとは思いませんが。
生産性は極限まで上げたうえで(たとえば、100人を生かすために10人分の労働で済む社会にしたうえで)、必要な労働が減った分はワーキングシェアやベーシックインカム導入するってのが人類のシアワセの総和が最大になった状態なのかなあ。
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:0)
前にスラドで労働生産性の話題が出た時に、各種政府統計を調べましたが、要するに日本は個人商店のような店が多く、労働生産性を低くしているようです。
だから、サービス業の労働生産性は極めて低いですが、工業などは他の先進国並みに労働生産性が高くなっています。
こういう個人商店は確かに経営者一家を潤わせているんでしょうが、雇用という面ではそれほどインパクトがないような気がします。
個人商店を今以上に徹底的に潰して、イオンのような大型店舗しか生き残れないようにしても、雇用は守られそうです。
まあ、日本人は「ラーメンはあの店のあのスープがいい」など細かな差異にこだわる消費者ですから、個人商店を潰すのは容易ではないと思いますが。
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:4, 参考になる)
行き着くのはここで、「生産性を下げるかわりに満足度を上げることによる社会の質の向上」を無視したら酷いことになる
単純に「国内の生産性の数値のみに拘る」のであれば、パンなんて1種類だけ売られてればいい。車も4人乗り乗用車を1種類とトラックをサイズに応じて数種類、あとは消防等の特殊車両だけ製造すればいい。野菜も季節にあった1種類だけを作らせればいい。衣類も男女共用の1種類だけ作ってサイズ展開さえカバーすればいい。
みたいなことをすれば数字上の「生産性」は跳ね上がっていくだろうけど、それで国民が幸せになるかといえばそんなことはない。
費用対効果、さらには社会に与える影響まで加味して比較しないでこんな調査しても意味がない。
単に「無駄が多いけど、それにより満足感も高い」国をこき下ろしてやろう、という意図ならわからなくもないが。
Re: (スコア:0)
それで生産性=利益/賃金が増えるなら、何でその辺のパン屋はあんな多彩なラインナップを店頭に並べてるわけ?
# まさか元コメって生産性=生産数量/労働者数みたいな前世紀の共産国みたいな理解をしてるのかな?
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:2, 参考になる)
公益財団法人日本生産性本部 生産性とは [jpc-net.jp]
これはほかの生産性ではなく労働生産性に関するストーリーで、かつネタ元は日本生産性本部が公表したものなんですが。
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:1)
> これはほかの生産性ではなく労働生産性に関するストーリーで、かつネタ元は日本生産性本部が公表したものなんですが。
そうなんですが、それもちと問題があって。
生産性の話をスラドで展開する場合、問題点が2つあると思います。
1.話題に参加している人が生産性に対していい加減な理解しかしていない
→#3129143の主張したい事だと考えます
2.「生産性」自体が多義語で、かつ日本生産性本部としても単一の定義で数値を発表していない
#3129143がリンクを示した日本生産性本部のページ [jpc-net.jp]では、季刊生産性統計等の発表資料は、物的労働生産性を示したものだと書かれています。しかしこの話題の日本生産性本部の発表 [jpc-net.jp]で使用されているのは付加価値労働生産性です。同じ労働生産性とはいえ、産出量が異なるものですね。
また、間接税の増税や行政の非効率は、労働生産性や資本生産性、全要素生産性では低下要因となるでしょうが、国民経済生産性では向上要素になります。というか、行政が単なる金食い虫で何の役にも立たない度合いが大きい程、GDPは増加する事になり、GDPを労働者人口で割った国民経済生産性は向上します。変な話なのですが、まあ、そうなっているんです。
Re: (スコア:0)
そこは最終的に「あんなにカスタマイズやサポートが付いているのに、なぜそれに追加料金が発生しないの?」という疑問に行きつくと。
この答えは「ノーカスタマイズな商品やノーサポートな顧客のほうへ、割高な請求が行っている」という。
そういうのは大事かもしれないけど、請求書が自分に回ってくるなら、やっぱ自分はなくていいわ。
なんだかMVNOかMNOかという論争を思い出します。
Re: (スコア:0)
これだけチェーン店が発達している日本で消費者が個人商店の細かな差異にこだわっているというのは到底嘘にしか見えないんですが。
日本で個人商店が発達しているのって、ピラミッド構造で、細分化された下請けが多いってだけで、それを好みが繊細みたいな優秀な日本人論に結びつけるのはただの自己愛でしかないよ。
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:3)
アメリカの個人商店の破壊がいかに徹底しているかだと思いますがね。
ウォルマートが地域の商業も雇用も支配してしまい、雇用もそこにしかないので賃金も最低のまま。
こりゃディストピアで、こんなことまで「生産性」と称して有り難がるグローバル崇拝は底辺経営者脳ですな。
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:1)
それって、「その地域には小売業しか産業がない」というそもそもの問題のような。
小売業のコアは、右から仕入れて左に売るというバケツリレー競争だから、差別化がむずかしいし、何もしなくても自然にそこに収斂していくような。
Re: (スコア:0)
とは言っても目を欧州に向けると日本よりもずっと個人商店を保護している訳ですけど。
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:2)
その通り。
米国と中韓だけをみて欧州を見ないのがグローバリスト。
Re: (スコア:0)
ウォルマートを知っていれば、世界第2位の仏カルフール、第3位の英テスコもご存じでしょう。
ナンバーワンしか知らないのがグローバリスト。
Re: (スコア:0)
個人商店が壊滅的に減少し、日本人の労働者はほとんどが被雇用者になっている現代なのに、どこの統計資料をみたんでしょうか。
むしろ個人商店のほうが労働生産性は高いよ。
労働生産性の低い個人商店は潰れちゃうから、労働生産性が高くないと生き残れない。
Re: (スコア:0)
Re:「神Excelは事務職の雇用を増やす!」「日本の雇用対策SUGEEEE」 (スコア:1)
労働生産性って一人の労働者あたりが生み出す一時間あたりの付加価値で算出されるので、朝から夕方まで店を開けていれば三世代家族が食えた時代と比べたら、そりゃ24時間店を開けて儲からない深夜に高額の給料払ってバイト使っていれば労働生産性は劇的に下がるよ。
下がっても、生み出した付加価値の総量は大きく増えるから、その分をチェーン元に上納してるの。
大規模小売店舗法が規制緩和されて廃止されて以来、日本人の商売人たちはこうやって個人商店が潰されて大企業を儲からせるためだけに命を削り続けるだけの運命となった。
中にはそんな無駄に気づいて、深夜営業をやめたチェーン店もあるけど。
Re: (スコア:0)
「そんな無駄に気づいて」じゃなく損益分岐点の見積りの問題だとは思うが、まあ結論は大して変わらんのだからいいよね。
「(ほぼ)全店舗24時間営業」がウリになるならやるし、損になるならやめるのが基本。
一日3時間営業で必ず売り切って儲けも出せる店と、24時間営業だけど在庫ロスしまくり儲けも薄いという店があったら、後者の方が売り上げあったとしても生産性は前者の方が上だよね。
一方、24時間営業でもちゃんと客が入って儲けが出せるんなら無駄とは言えない。ただそんなものが可能な店は減少している。