At the interim analysis, molnupiravir reduced the risk of hospitalization or death by approximately 50%; 7.3% of patients who received molnupiravir were either hospitalized or died through Day 29 following randomization (28/385), compared with 14.1% of placebo-treated patients (53/377); p=0.0012.
「モルヌピラビル」も「レムデシビル」も「ファビピラビル (アビガン)」も (スコア:1)
作用機序は [wikipedia.org] いっしょ [wikipedia.org]。RNAポリメラーゼ阻害剤。
体内で、RNAを構成する部品(ヌクレオチド)とよく似たような形の化学物質(アナログ)に変化し、
細胞内でRNAを組み立てる酵素(RNAポリメーラーゼ)が間違ってそれをつかんじゃって、正常なRNAの合成に失敗する。
それでRNAウィルスの増殖を妨げるという仕組み。
でね、アビガンは効いてるのかどうか判断できない [srad.jp]として保留になるくらい効き目はビミョーなレベルで、
レムデシビルもアメリカでは承認され(日本でも特例承認され)ている [srad.jp]が、
WHOは有効性を認めず、非推奨としている [nikkeibp.co.jp]など、やはり効き目は微妙と言う感じ。
それなのに同様な作用機序の薬が、こっちは「入院や死亡リスクを半減させる効果がある」ほど効くってのも、
なーんかにわかには信じがたいものがあるなぁって感じなんだけど。
レムデシビルは、あれがアメリカで承認された頃は、まだワクチンも登場していなくて、他に有効な治療法もなかった時期。
コロナにやられっぱなしの政権が、後手後手に回っていた対策への非難を少しでも和らげ、支持率を戻そうと、
承認へ圧力をかけたりしたんじゃねーのとか勘ぐってしまうw
Re: (スコア:0)
効くこと自体は治験の結果なので、まー確かなんでしょう
メルクのリリース [merck.com]
At the interim analysis, molnupiravir reduced the risk of hospitalization or death by approximately 50%; 7.3% of patients who received molnupiravir were either hospitalized or died through Day 29 following randomization (28/385), compared with 14.1% of placebo-treated patients (53/377); p=0.0012.
# プラセボ群で 8 名もの
Re: (スコア:0)
> # プラセボ群で 8 名もの方が亡くなっているの、このレベルの治験ができるから海外の製薬会社は強いのかな……
「偽薬を飲んでいる患者の症状が悪化した時の救済を考える必要があった」と二重盲検試験を選択せず、 [srad.jp]
結果、臨床試験の信頼性が認められなかった富山化学と対照的やね。
Re: (スコア:0)
作用機序は一緒じゃないよ。
正確に言うと、モルヌピラビルはRNAポリメラーゼ阻害剤ではない。
核酸アナログで、ウイルスゲノムの鋳型に取り込まれて、複製時に大量のエラーを誘発して遺伝情報を使い物にならなくする。
複製された次の世代はまともなタンパク質を作れないので、新しい世代のウイルスができなくなる。
ということで、「入院や死亡リスクを半減させる効果がある」ほど効いたようです。
Re:「モルヌピラビル」も「レムデシビル」も「ファビピラビル (アビガン)」も (スコア:2, 参考になる)
> 核酸アナログで、ウイルスゲノムの鋳型に取り込まれて、複製時に大量のエラーを誘発して遺伝情報を使い物にならなくする。
そういうのをRNAポリメラーゼ阻害薬 [nikkeibp.co.jp]と言うんだ。
モルヌピラビルは新型コロナなどコロナウイルスの増殖を阻害するRNAポリメラーゼ阻害剤。 [chemicaldaily.co.jp]
Re:「モルヌピラビル」も「レムデシビル」も「ファビピラビル (アビガン)」も (スコア:1)
そうですね。確認してみたらどこでも阻害薬扱いですね。
しかし、メルクはRNAポリメラーゼ阻害薬とは言ってませんし、メインの作用機序的に阻害薬扱いは正確ではありません。
https://www.msd.co.jp/newsroom/msd-archive/2021/chq_1004.xhtml [msd.co.jp]
阻害薬といったら、合成を止めるものですが、モルヌピラビルはポリメラーゼ阻害は低いんです。
他の核酸アナログの多くは取り込まれて合成を停止/遅延させるが、コロナウイルスの校正機能で除かれてしまって合成を止め切れないんです。
でも、モルヌピラビルは合成を止めず、校正機能をくぐり抜けるので、エラーを誘発できる。
と言うことで、#4127791のコメントの真意は作用機序が違う、と言うことです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6848974/ [nih.gov]