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tomotakatkのコメント: Re:ツクールMV 大雑把にレビュー (スコア 1) 20

結論からいうと、解決方法を提示することは難しいかもしれません。

2015年11月8日現在、RPGツクールMV(海外版名称はRPG Maker MV)は以下の4つの形態で販売・配布されており、それぞれバージョンが微妙に異なります。
  1. RPG Maker MV Steam版( http://store.steampowered.com/app/363890/ )
  2. RPGツクールMV 日本語版ベータテスト版( http://www.spike-chunsoft.co.jp/event/detail/49 )
  3. RPG Maker MV 海外degica版( http://rpgmakerweb.com/ )
  4. RPG Maker MV 海外degica体験版( http://rpgmakerweb.com/ )

傾向として(頻繁)1→2→3→4(遅い)の順番で、アップデート頻度に差があります。つまり、RPG Maker MV海外体験版は、まだ発売当初の1.0.0からアップデートされていない可能性があります。私の手元にあるRPG Maker MV 海外degica版も発売後からアップデートされていない上、再ダウンロードリンクもありません。Steaam版より3バージョンくらい遅れています。
RPG Maker MVは、まだ出たばかりのソフトウェアですし、販売開始当初は「起動できない」という不具合を訴えるユーザが散見されましたので、もしかしたらあなたも何かその症状にあたったのかもしれません。
RPG Maker MV海外degica体験版の再インストールや、Windows自体のクリーンインストールをしても無理ならば、今後発表されるRPGツクールMV日本語版体験版(11月中に公開予定)を待つか、RPG Maker MV 海外degica体験版のアップデートを待つ他ないと思います。

なお、RPG Maker MV(海外degica版,海外degica体験版, 海外Steam版)については、以下のURLでバグ報告や改善が報告されています。ご参考までに。英語ができるなら、直接海外フォーラムで問い合わせるのも良いと思います。
http://forums.rpgmakerweb.com/index.php?/topic/47503-rpg-maker-mv-debugging/
http://forums.rpgmakerweb.com/index.php?/topic/46333-official-bug-report/
http://store.steampowered.com/news/?appids=363890
以上、ご回答になりましたでしょうか。

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tomotakatkのコメント: ツクールMV 大雑把にレビュー (スコア 5, 参考になる) 20

描画はPixi.js、ゲームエンジンをrpg_core.js(ツクールMV)が担っています。
公式ページでは「Android/iOS/Windows/Mac対応」と書かれていますが、実際はAndroidはPython + Javaでapkパッケージを作成。iOSはCordovaを用いてipaパッケージを生成します。
Windows/Mac版は NW.js で出力しています。これはRPGツクールMV側で最後までパッケージングしてくれます。
HTML5 + JavaScript + JSONで元データは作成されており、元データ = HTML5版となっており、アップロードするとそのままブラウザで遊べます。
「HTML5版」と言いつつも、フォルダ構成はCordovaのそれと酷似しています。
つまりスマホ版は外部ソフトをインストールして、自分でHTML5版→スマホ版に変換。というわけです。
マニュアルでの記載はなく当方未検証ですが、Windows App版はHTML5変換から作る事が出来るでしょう。そしてAndroid版もCordova経由でパッケージングできる感じです。
ウェブサイト上にはあたかもツクールMV本体がAndroid版, iOS版を出力できると誤認させる表現ですが、実際は上記のように、外部のソフトウェアを用いて変換を行います。これについてはSteamのレビューでも「誇大広告的だ」と批判があります。

Web Audio APIを使っている為、Internet Explorerやレガシーなブラウザでは動作しません。
またFPSはそこそこ安定していますが、特定の状況(たとえば海マップ)などでは遅延が確認されており、今後修正されるか注目しています。

ちなみにツクールMV本体は Qt で開発されています。
メモリは常時150MBから250MBほどを使用します。まだ巨大なゲームデータを扱った事がないので分かりませんが、ちょっとしたミニゲーム程度ならば、これくらいのメモリ量です。
ツクールMV本体および出力されたゲームが重たいという批判もあるので、レガシーな環境をお使いの方は、ちょっと注意した方が良いかもしれません。
私はMac Book Pro 15inch RetinaやCore i5のWindowsデスクトップで検証しましたが、それらでは重たいとは感じませんでした。
なおSteam版では Mac/Windows をサポートしていますが、PlayOnLinux + Steam を使えば Linux からも制作が可能です(当方未検証ですが)。

留意点として、暗号化も注目ポイントです。
Android/iOS出力などと同じように、暗号化も外部ソフトウェアを使います。公式マニュアルではThe Enigma Protectorが推奨されており、Virtual Boxでラップする方式です。無料版もありますが、暗号化機能は有料です。
基本的に生のHTML+JavaScriptなので、簡単に中身のデータにアクセスできてしまいます。ゆえに暗号化については有志が研究を行っている所です。
たとえばプラグイン + SWF形式で難読化や、JavaScript難読化や、あるいはWEB版のみならユーザ登録 + 画像透かしとか、いくつか手段が考えられますが、発展途上です。
シェアウェアや権利を重点的に考えるなら、もう少し様子見をした方が良いかもしれません。

発売から3日間ふれた中間総括ですが、RPGツクールMVは面白いツールです。
初心者でもゲーム制作が出来る。という従来の利点(特にマップエディタは他ツールに比べ素晴らしいです)はありつつ、上級者は様々なツールと連動して、開発環境を拡充していけます。たとえば Visual StudioやJenkinsやGitなどと組み合わせて、好みの開発環境にグレードアップできる幅が生まれました。
過去のツクールシリーズはRGSSスクリプトは使えるものの、外部ツールとの連携が弱かったです。凝った作りをするなら、ツクール以外の制作環境に移行する方が適切でした。その弱点がかなり克服されたと思います。
一方で「単純な初心者向けツールではなくなった」とも言えるので、過去のツクールとはかなり異なったものと捉えるのが適切でしょう。

商業ゲームやインディーズゲーム開発で使える程のものか。という点は、まだまだ検証やプラグインの拡充が必要です。もう少し様子見と研究が必要です。
しかし「はじめてゲームを作る」という人にとってはJavaScriptの良い勉強教材にもなるし、上級者にとってはモックアップ作成で大いに使えるでしょう。
英語公式フォーラムでは発売から3日で50個を越えるプラグインが公開されており、熱狂が伝わってきます。この熱がどれほど続くか、どのように影響するか、はまだ分かりませんが、期待されているツールである事に違いないと思います。

さて、日本語版の発売日は2015年12月17日です。
いち早くツクールMVを購入したい人は、Steamか海外パブリッシャーのDegicaから購入する事になります。
もし複数デバイスでの開発をするなら、Degicaからの購入をお勧めします。Degicaネットショップからのダウンロード + Steamキーがついてきます。
あとでブログなどで詳しい開発レビューを書く積もりなので、知りたい人は私のサイトにお越し下さると幸いです。
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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