2016年3月11日は東日本大震災か5周年の日だった。同日の報道ステーションでは「福島で甲状腺癌の子供が増えている」問題について時間を割いて特集を組んでいた。

　Technobahnでは「福島県で小児の甲状腺ガンの発生率が上昇、最有力科学誌が指摘する意外な原因とは？」という記事でScienceに掲載された一般記事「Mystery cancers are cropping up in children in aftermath of Fukushima（事故後の福島の小児の間にガンの発生率、謎の上昇）」を紹介している。

　記事の中では甲状腺癌発生率常用の原因として原発事故以外の可能性を指摘している。それは福島原発事故に対する過剰反応として小児ガン検査が行われている可能性だ。

　記事で引用しているのが甲状腺ガンの最高権威の一人となるケンブリッジ大学のDillwyn Williamsが、最近、専門誌「Epidemiology」に発表した論文だ。この論文中で、福島で発生している小児ガンの発生率上昇と福島原発事故との間には因果関係はない可能性が強いとし、こうした調査結果がでているのはむしろ、調査方法そのものに原因があると述べている。

　記事ではサイエンスに掲載された同様の事例として1999年以降に韓国で行われた甲状腺癌検査の結果を上げている。

　韓国では1999年以降に甲状腺癌の大規模検査が行われるようになった結果、2011年には1993年に比べて甲状腺癌の発生率は15倍になったという。

　しかし甲状腺癌による死亡者数は目立った変化がないということで、甲状腺癌の発生率が上がったのは単に検査数が増えたためという可能性を指摘している。

　タレコミ子としては福島の子供の間では甲状腺癌の発生率が他より高いと言われても、そもそも何と何を比べて高いと言ってるのか分からないという素朴な疑問がある。

福島以外：喉が腫れるとか痛みがあるとか、何らかの自覚症状があって自発的に病院に行って検査したら甲状腺癌が見つかった。
福島：有無を言わさず強制的に全員検査。

　この前提条件が違うものを比べてどうしようというのだろうか。条件を揃えるなら

１：福島以外でも全員強制検査を実施する
２：福島では検査前になんらかの自覚症状があるか尋ねる

のどちらかをすべきと思うがどうだろう。１は費用・時間の面で現実的でないと思うが、２は実施されていなかったのだろうか。自覚症状有無と甲状腺癌発見有無を組み合わせるだけでも福島以外の条件に近づけられると思うのだが。

　医者といえば理系であり学生時代に臨床試験はとか二重盲検法はとかさんざんやられてきた思うのだが。タレコミ子のような素朴な疑問に言及する人が出てこないのが腑に落ちない。

日刊工業新聞のニュースイッチによるとX-2の初飛行（県営名古屋空港から空自岐阜基地へのフェリーフライト）は3月7日以降に延期になるらしい。
　一部試験や設計の検証に時間がかかっているらしいが、これは地上走行試験の結果検証ということなのだろうか。
　地上走行試験のときは事前にメジャーなニュースなんかで流れず、後追いで動画を見たのだが今度はどうなるか。ぜひリアルタイムで見たいので事前に情報がtwitterに流れて欲しい。

CNNの記事によるとMITとハーバード大学の共同研究チームが光子から分子を形成することに成功したらしい。

研究チームはまずルビジウムの原子を真空空間に送り込み、ここで形成された金属の雲をレーザーで絶対零度に近いマイナス約２６８度まで冷却して、原子をほぼ静止状態にした。

この原子の雲に光子を照射すると、一般的な物質と同じように原子に衝突。この過程で光子が減速し、互いにくっつき合って分子を構成した。

ということでライトセーバーの基礎技術が確認されたらしいのだが、先生、これってフェルミオンとボソンが干渉したってことですか？難しくて僕には分かりません。

いろいろなところで報道させているが（例えば 毎日新聞の記事 ）、2万数千年前まで欧州から中央アジアあたりまで生息していたネアンデルタール人だが、現生人類と混血していたらしい。
　マックスプランク進化人類学研究所等のチームによる研究成果で、5月7日付の サイエンス誌に掲載されたようだ。

　かいつまんでみると、ネアンデルタール人の化石の細胞膜から取り出した遺伝子と、現生人類の遺伝子を比較してみた。するとユーラシア大陸の現生人類のほうがサハラ砂漠以南の現生人類よりも、若干だがネアンデルタール人と一致する率が高かったそうだ。
　アフリカ発生の現生人類が地球中に広がる過程で、中東あたりで混血した可能性がある、ということらしい。

　タレコミ人としてはこれをネタに、ネオナチやKKKどもが活動を活発化することが無いように願うばかりである。

technobahn japanによると ロスアラモス国立研究所において、光速よりも速い電波の送信に成功したらしい。

パルサーで生じているシンクロトロン偏光（Polarization Synchrotron）の原理を応用することにより、光速の壁を超えることが可能ということだ。

なお元の研究論文はここhttp://arxiv.org/abs/physics/0405062


何らかの媒体中であれば光といえども１光速以下ではあるが、シンクロトロン偏光の原理というものがどのようなものか、識者の解説を求む。

そういえば「光速より速い光」という本を持っているのを思い出した。