
チャット上に「実在の人物に対する誘拐や暴行の妄想」を書き込んだことで誘拐共謀罪に問われた男 37
ストーリー by hylom
妄想を公開したところはグレーな感じも 部門より
妄想を公開したところはグレーな感じも 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
チャットで犯罪行為について記述した男性が、陪審員判決で有罪とされる事件が米国で発生していたそうだ(The Huffington Post、Slashdot)。
この事件は、とある女性と知り合った男性警官が「その女性を誘拐し暴行を加え殺害した上でその遺体を調理し食する妄想」をインターネットのチャット上に書き込んだというもの。この書き込みが「誘拐共謀罪」とされ、陪審員によって有罪と判断されてしまったという。しかし、米地方裁判所の判事はこの判決を覆し、この米男性を無罪としたとのこと。
判事はこの件について「現在我々が生きているインターネットの時代を反映するもの」であると言い、彼の謀略は架空の絵空事を垂れ流す場ともなっているインターネットという場にのみ存在し、彼が実際に女性を誘拐する意図があったと結論付けることはできないと指摘したそうだ。
また男性の弁護人はこの判決について「被告は決して一般的とは言えない思索をしていたのみであり、思索することは犯罪とは言えず、裁判制度も思索を取り締まるために存在するのではない」とコメントしているという。
今回の裁判は過去には存在しなかったインターネットという場において米憲法修正第1条で保障されている言論の自由がどれだけ守られるのかを示す重要な判例になると考えられるとのことだ。