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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常
渋滞は相転移 (スコア:5, 興味深い)
ということを明らかにした点です。
このことは、同じ相転移現象である水の凍結に置き換えてみると
理解しやすくなります。
純粋な水を注意深く冷却していくと、0度よりも低くなっても
氷にならないという現象が起こります(過冷却)。しかし、
このような状態では、何かのきっかけがあれば一気に全体が
氷に変化します。
しかし、水が氷になるのは
「氷になるきっかけ」があることが本質的な原因ではなく、
「温度が低い」ことによる相転移が原因です。
なので、水を氷にしたくなければ、氷になるきっかけを取り除く
ことを考えるより、温度を高くすることの方が効果的です。
これと同じことが渋滞にもいえるのですが、今までの渋滞対策は
「渋滞が起こるきっかけ」を取り除くことばかりに注力し、
本質的な「通行する車の密度を下げる」部分に注目されることは
ほとんどありませんでした。
Re:渋滞は相転移 (スコア:1)
個人的に「(減速ゲインは加速ゲインよりずっと大きいし加速遅れは減速遅れよりずっと大きく、また減速ゲインや遅れの他にブレーキランプの存在もあるが)前車の加減速に反応するゲインと遅れは車間距離に反比例」し「その減速側ゲインが1を超えるのが渋滞が発生する条件」だという仮説を持ってる。相転移的に見えるのは系が正帰還になったからだという所まで言わないと。
もう一つ言えば「渋滞が起こるきっかけ」はもともと道路にあるというよりは車あるいはドライバーの方にある。車間距離が限界に近い状態である車の速度が揺らぎ、部分的に系が正帰還になる。これが一般化した原因。道路が原因とされるのは速度の揺らぎを誘発するからであって車の挙動が直接的な原因。
>本質的な「通行する車の密度を下げる」部分に注目されることは
>ほとんどありませんでした。
そんな事を言うから「あたりまえじゃーんw」って言われるんだ。だからこそ本質でもあるんだけどそれでは対策に結び付かないからね。
渋滞を起こさないためには各々が「上り坂で減速しないように気をつける」「下り坂で加速しないように気をつける(平地になったときに上り坂と同じ現象になる)」とか「無闇にブレーキランプを点けない」とか「減速しさえすれば安全だなんていうバカな感覚は捨てる」だとか、「そこ!見物しない!」とかいう感覚が必要だし、渋滞を早期に解消するには各々が「渋滞を抜けたらとっとと加速する」しか方法はない。
でもそれでも限界はあるし、それは結局マージンが均一になるよう削ることでマージンの最小値を削らずにマージンを削る行為でしかないが。
Re:渋滞は相転移 (スコア:5, 興味深い)
相転移的に見えるのではなく,相転移です.
#相転移っぽい現象と相転移との間には(少なくとも統計物理的には)天と地ほどの差があります.
>個人的に(中略)だという仮説を持ってる。
という部分ですが,論文で引用されている過去の研究(およびそれらの関連研究)を見ていただければわかるとおり,
>(減速ゲインは加速ゲインよりずっと大きいし加速遅れは減速遅れよりずっと大きく、
>前車の加減速に反応するゲインと遅れは車間距離に反比例
これらの前提条件は一切なくとも転移します.
#ドライバーはどんなに車間距離が離れようが近かろうが瞬時に加減速の判断ができ,かつ車間距離に応じた既定の
#加減速(離れていればその距離に応じた加速を,近すぎればそれに応じた減速)を行え,かつ車のレスポンスに
#遅れはなく,加減速においてどっちが行いやすいなどがない,という系でも渋滞状態に転移します.
また,これらモデルにおける計算結果とと現実の系との定量的な一致が良いことを合わせて考えると,「渋滞という
ものの発生」においてこれらの条件は本質ではなく,付加的なもの(起こりやすさを変えるかもしれないが,そういう
現象が存在するかどうかを決定する本質的要請ではない)ということが推定されます.
>道路が原因とされるのは速度の揺らぎを誘発するからであって車の挙動が直接的な原因。
これは今回の論文でも書いてありますし,元々の統計力学における研究でかなり以前に発見されたものです.
(平坦で均一,どこまで行っても全く同じ道が続いている直線道路の場合においても,臨界密度以上に自動車の数が
増えると無限小の揺らぎが拡大され相転移を引き起こし渋滞を生じる)
Re:渋滞は相転移 (スコア:1)
それにしても、だとするとで指摘されてるように [srad.jp]2つのテーマが混ざってないか?
あと、誰か指摘してたけど、これはドライバーの腕に依存しすぎてて実験になってないような。ドライバーの腕にパラメタが依存してて、下手ばかり集めりゃ10台でだって渋滞しそうだし、巧い人ばかりなら22台でも渋滞しないという結末も十分に予想できる。だから実験ではなく疫学みたいに統計で語る必要があるんじゃないか?
Re: (スコア:0)
現象を観察して数理的なモデルを作り、
そのモデルのもとで起こるであろうことを予測し、
実験をやってそのとおりになることを確認する。
という自然科学の基本手順をふんでいるのに「だけ」といわれてもなあ。
Re:渋滞は相転移 (スコア:1)
# どうも記事が異義についてミスリードしてるように思えてならない。