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びっくり。
ホログラムの干渉縞なんて光の波長ぐらいの幅で描かないといけないとばかり思ってました。 こんな粗いのでいいんだ。
こういう新鮮な驚きは久しぶりです。 いやはや、びっくり。
引っかき傷の太さが干渉縞の太さに相当するように思える。ざっと読んだ所では
で、要するに「ケガク円の中心が図形の位置で、半径が奥行き」なようだ。あと、角度がシビアなようだからあんまり大きなモノは作れないかもしれないな。
ひっかき傷の持つ「異方性反射」の特徴を利用しているんですね。
「異方性反射」とは、角度によって「全反射」するか「乱反射」するかが変わるものです。一番身近なのは「髪の毛」。髪の毛のような「円柱」にあてた光の反射方向は、反射光の向きを「円柱の長さ方向」と「円柱の円筒方向」の2つのベクトルに分けて考えた場合、長さ方向については、円柱のどこに光が当たっても、反射先は入射とちょうど反対方向になりますが、円周方向については、円筒面のどこに光があたるかによって、反射方向が変わってきます。
その結果、髪の毛のような「非常に細い」円柱に一様に光が当たった場合、円周方向のどこに光が当たっているかはほとんど視認できませんから、長さ方向には全反射するが、円周方向には乱反射しているように見えます。
結果として「頭」に上から光を当てると、髪の毛の「異方性反射」によって、・「緯度」(髪の毛の長さ方向)については、「全反射」になるので、ある特定の緯度にあたった光の反射光のみが届く。・「経度」(髪の毛の円周方向)については、「乱反射」になるので、どの経度の位置にあたった光でも反射光は届くことになり、よくある「光の輪っか」になります。
ひっかき傷も、ミクロで見ると「半円柱状の出っ張り・へこみ」ですから、異方性反射をします。その軌跡を「円弧」にすると、反射光が「半径」に応じた距離の「ある1点」から届く光のように見える、というのが、今回の立体視画像のキモ
一本一本の線が「凸面鏡」になっているようなもので、「凸面鏡に平行光を当てると、その反射光はさも焦点のある一点から広がっていく光のように見える」ことから、距離を再現している、と言えば分かりやすいでしょうか。ただし、単なる全反射を行う「凸面鏡」では、絵を再現しようにも、ある平面に複数の「鏡」を敷き詰めることができません。異方性反射を行う「線」を使うことで、複数「鏡」を敷き詰めることができるようになったと。
観測点の違いから「距離」を再現できるのは、光が「全反射」する円周(左右)方向での位置だけです。
光が乱反射する直径(上下)方向では、観測位置が変わっても反射光の見える位置は変わりません。ですから、今回の立体視システムは、光の干渉縞を使った「上下左右どこから見ても光のやってくる方向を再現することができる」ホログラムというよりは、レンチキュラーレンズなどを使った「左右方向の視点の違いについてだけは再現できる」タイプの立体視画像の方が近いと言えるでしょう。
この方法だと、一本一本の「ひっかき傷」に色を付ければ、フルカラーの「ホログラム」も作れると思います。手間はさらにとんでもないことになるでしょうけど…
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すげぇぇぇ (スコア:3, 興味深い)
びっくり。
ホログラムの干渉縞なんて光の波長ぐらいの幅で描かないといけないとばかり思ってました。 こんな粗いのでいいんだ。
こういう新鮮な驚きは久しぶりです。 いやはや、びっくり。
Re:すげぇぇぇ (スコア:2, 参考になる)
引っかき傷の太さが干渉縞の太さに相当するように思える。
ざっと読んだ所では
で、要するに「ケガク円の中心が図形の位置で、半径が奥行き」なようだ。
あと、角度がシビアなようだからあんまり大きなモノは作れないかもしれないな。
Re:すげぇぇぇ (スコア:1)
ひっかき傷の持つ「異方性反射」の特徴を利用しているんですね。
「異方性反射」とは、角度によって「全反射」するか「乱反射」するかが変わるものです。一番身近なのは「髪の毛」。
髪の毛のような「円柱」にあてた光の反射方向は、
反射光の向きを「円柱の長さ方向」と「円柱の円筒方向」の2つのベクトルに分けて考えた場合、
長さ方向については、円柱のどこに光が当たっても、反射先は入射とちょうど反対方向になりますが、
円周方向については、円筒面のどこに光があたるかによって、反射方向が変わってきます。
その結果、髪の毛のような「非常に細い」円柱に一様に光が当たった場合、
円周方向のどこに光が当たっているかはほとんど視認できませんから、
長さ方向には全反射するが、円周方向には乱反射しているように見えます。
結果として「頭」に上から光を当てると、髪の毛の「異方性反射」によって、
・「緯度」(髪の毛の長さ方向)については、「全反射」になるので、ある特定の緯度にあたった光の反射光のみが届く。
・「経度」(髪の毛の円周方向)については、「乱反射」になるので、どの経度の位置にあたった光でも反射光は届く
ことになり、よくある「光の輪っか」になります。
ひっかき傷も、ミクロで見ると「半円柱状の出っ張り・へこみ」ですから、異方性反射をします。
その軌跡を「円弧」にすると、反射光が「半径」に応じた距離の「ある1点」から届く光のように見える、
というのが、今回の立体視画像のキモ
一本一本の線が「凸面鏡」になっているようなもので、
「凸面鏡に平行光を当てると、その反射光はさも焦点のある一点から広がっていく光のように見える」ことから、
距離を再現している、と言えば分かりやすいでしょうか。
ただし、単なる全反射を行う「凸面鏡」では、絵を再現しようにも、ある平面に複数の「鏡」を敷き詰めることができません。
異方性反射を行う「線」を使うことで、複数「鏡」を敷き詰めることができるようになったと。
観測点の違いから「距離」を再現できるのは、光が「全反射」する円周(左右)方向での位置だけです。
光が乱反射する直径(上下)方向では、観測位置が変わっても反射光の見える位置は変わりません。
ですから、今回の立体視システムは、
光の干渉縞を使った「上下左右どこから見ても光のやってくる方向を再現することができる」ホログラムというよりは、
レンチキュラーレンズなどを使った「左右方向の視点の違いについてだけは再現できる」タイプの立体視画像の方が近いと言えるでしょう。
この方法だと、一本一本の「ひっかき傷」に色を付ければ、フルカラーの「ホログラム」も作れると思います。
手間はさらにとんでもないことになるでしょうけど…