Officially known as Darwinius masillae, the fossil of the lemur-like creature dubbed Ida shows it had opposable thumbs like humans and fingernails instead of claws.
A toilet or grooming claw is not present.
toilet clawないしgrooming clawはみられない。
She was an agile, nail-bearing, generalized arboreal quadruped living above the floor of the Messel rain forest.
彼女(Idaのこと)は素早く、nailを生やす、全身が樹上生活に適した四肢動物で、メッセル雨林の底部より上に生息していた。
Of particular importance to phylogenetic studies, the absence of a toilet claw and a toothcomb demonstrates that Darwinius masillae is not simply a fossil lemur, but part of a larger group of primates, Adapoidea, representative of the early haplorhine diversification.
系統発生学上の特筆すべき点として、toilet claw および toothcomb (「櫛歯」? 参照:toothcomb [wikipedia.org])の不在により、Darwinius masillaeは明らかにキツネザルの化石ではなく、霊長類のより大きなグループであり、初期haplorhineの多様性の代表であるAdapoideaに属していることが示されている。
The terminal phalanx of digit V is exposed between the intermediate phalanges of digits III and IV. All are scutiform, and hence were nail-bearing.
第5指末節骨は、第3指および第4指の中節骨の間から表出している。すべては楯状であり、したがってnailを生やしていた。
In contrast to the hallux, the pollex is rather small and short. All terminal phalanges of the right hand clearly bore nails.
pollex(第1趾、足の親指)とは対照的に、pollex(第1指、手の親指)はかなり小さく短い。右手の末節骨すべてにnailが生えていたことは明らかである。
All terminal phalanges are definitely scutiform, and were therefore nail-bearing, although those of digit II and III appear to be rather narrow. The toilet or grooming claw reported on the second digit of Europolemur kelleri [13] cannot be identified here. It is also lacking in Europolemur koenigswaldi [38]).
末節骨はすべてはっきりと楯状をしており、ゆえにnailを生やしていたが、第2指と第3指のものはかなり狭かったとみられる。Europolemur kelleriの第2指にあると報告された [13] toilet claw/grooming clawはここでは確認されなかった。これは Europolemur koenigswaldi にもない [38])。
She moved as an agile, nail bearing arboreal quadruped and, although perhaps only 60 percent of adult weight at death (Fig. 12), would have grown to be the size of an adult female Hapalemur, in the range of 650–900 g.
彼女は素早く、nailを生やし、樹上生活する四肢動物として移動していて、死亡時の体重はおそらく成体の60パーセントにすぎなかったが(図12)、Hapalemurの雌の成体のサイズ、650-900グラムにまで成長するものとみられる。
どの辺がサルとヒトの共通の先祖っぽいの? (スコア:1)
写真を見ただけではさっぱり分からなかったが、Missing link found? Scientists unveil fossil of 47 million-year-old primate, Darwinius masillae [nydailynews.com]によれば、
かぎ爪の代わりとなる指の爪と、ヒトのように向き合う親指(opposable thumbs)を持っているとのこと。
でも「ついに見つかった失われた鎖輪で、今後の科学の教科書に掲載されるべき大発見だ」と言わんばかりですが、あいにくかぎ爪が指の爪に漸進的に変化している「中間形態」を備えているようでもなさそうですから、カモノハシのように哺乳類のくせに珍しい卵生を備えているような、変り種のキツネでもいいような気がしてきました(笑)
# 反論がwikipedia:古生物学におけるミッシングリンク [wikipedia.org]に出ているのは承知の上で書いています
さて、ものをつかむことができる手(足?)を持つ Ida がはたしてどんな所でどんな風に生きていたのか興味があります。でもネアンデルタール人が知られるようになった当初、前屈みの猿人として復元されたわけですが、後に再検討された結果、類人猿的とされた特徴は老年性の病変もしくは先入観による誤認であることが明らかとなって、ネアンデルタール人類は類人猿の特徴など無い完全な人類であると認められた [wikipedia.org]事例もありましたから、たった一体の化石でぬか喜びをするのはまだ早いと進化論者の皆様に釘をさしておきます(笑)
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
「Ida」はサルの仲間ですよ、まちがいなく (スコア:1, 参考になる)
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:「Ida」はサルの仲間ですよ、まちがいなく (スコア:3, 参考になる)
800万年前以前では人とサルを区別する必要はありません。この時代では人の祖先==サルの祖先です。
この元記事のポイントは単に、4700万年前の人類の祖先の化石が発見された、それは現在の霊長類(ヒト含む)につながる性質を持っていた、というものでしょう。サルとの共通祖先であるというのは明らかなことで、わざわざ強調する必要もないくらいのはずですが、プレス向けの発表としては一応それも指摘しておこう、というところではないでしょうか。
Re: (スコア:0)
この方は進化論を否定し、全ての生物は(一切進化せず)知性を持った何者かが作り出したのだと考えるインテリジェントデザイン論信奉者 [srad.jp]です。
進化に関わるストーリーに真っ先にコメントを付け、根拠のない思い込み(サルが「警戒心から近づかない」と決めつける理由が不明)で否定することを繰り返しています。
そういう人に、進化論の道理を説いても無意味です。masakun氏が信じているのは科学ではなく宗教ですから。
扁爪と鉤爪 (スコア:3, 参考になる)
そのリンク先のWikipediaの日本語記事扁爪 [wikipedia.org]、および鉤爪 [wikipedia.org]にも書いてあるとおり、「nail」といえば扁爪で、鉤爪は「claw」です。
また、同論文に「爪[nail bearings]は樹上生活する四肢動物のものだった」という表現はありません。近いのは「素早く、nailを生やす(nail-bearing)、全身が樹上生活に適した四肢動物で」と特徴を列挙している部分であり、爪の特徴を「樹上生活する四肢動物のもの」と述べているわけではありません。爪(nail/claw)の特徴については「(nail/clawのつく)末節骨が楯状」「ゆえにnailを生やしていた(とみられる)」「toilet/grooming clawはみられない(訳語がわからないが「身繕い爪」でよいか? 参照:toilet claw [wikipedia.org])」としています。
論文からnail/clawについて書かれた部分を抜き出しておきましたので、ご覧ください(知らない語が多いので誤訳があるかも/ツッコミ求む)。
余談。化石一つぐらいで大慌て、(なぜか)大はしゃぎしているのは毎度毎度、masakunさんだけのように思います。せめてプレビューぐらい出来るようになってください。
Re:扁爪と鉤爪 (スコア:2)
>化石一つぐらいで大慌て、(なぜか)大はしゃぎしているのは毎度毎度、masakunさんだけのように思います。
化石一つぐらいですか。化石とか考古学とかアンティークのスプーンとか、とにかく古いものが好きなんですみませんね。
まあ大慌てでコメントを書いているのは化石のストーリーに限りませんが(笑)
それはともかく。
>彼女は素早く、nailを生やし、樹上生活する四肢動物として移動していて、
まさにそこです。解説ありがとう。手元の辞書には適切な訳語が見つからなくて、かなり端折って書いてましたね。
Ida がどんなところで生活していたか知りたかっただけなので、爪を手がかりにななめ読みしてみましたってだけですが。
>初期haplorhineの多様性の代表であるAdapoideaに属していることが示されている。
haplorhineは直鼻猿亜目(直鼻亜目)つまりメガネザルやゴリラ、ヒトと同じグループになります。The Eocene (54-34 mya) Global Warming and the Origin of Modern Primates (and many other modern mammals) [wmich.edu]によれば、始新世には Adapoidea と Omomyoidea という2大グループがあったそうで。
この時代のhaplorhineには、爪もそうですが、つかめる親指、大きい足指、より大きい脳や頭蓋の血液供給の変化・・・といった特徴があります。サルの進化といえども、体の各器官がいっせいに発展をとげており、こういうことが偶然とか自然選択といった進化の枠組みでなしえるのか興味があるだけです。おもしろい進化の小話 [www.rui.jp]によれば、ネズミに生活圏を奪われたサルの先祖が選んだのは樹上生活であり、
なんてことがまことしやかに語られています。植物は環境適応能力が高い [srad.jp]ようですが、樹上生活への適応する四肢の進化に何万年と時間がかかるなら、サルの先祖はとっくの昔に駆逐されてもおかしくないと思っちゃうんですけどね(w
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re: (スコア:0)
>(なぜか)
理由は明らかでしょ。ID信者(あえて論者とは言わない)にとってあってはならない化石だからですよ。
あったっていいよ (スコア:0)
化石の記録は滅んだ動物たちの生態を明らかにするものですから、今後の ID 論の展開にも役にたつものです。
一方進化論を奉ずる人たちは ピルトダウン人 [kmu.ac.jp]のように化石をねつ造したり、(以前のタレコミ [srad.jp]で皮肉ったけれど)頭蓋骨だけでいかにもサルっぽい復元図をつくる [wikipedia.org]からさ、あんまり信用ならない。
太古の海で生命が発生したという説明だって、いまだにミラーの実験 [wikipedia.org]なんか引き合いに出しているし。