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ストーリーを読むのに参考になれば。
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・Roundup
世界で一番使われている農薬(一般名グリホサート glyphosate)の商品名。開発はモンサント社。葉緑体中のEPSP synthase(エノールピルビルシキミ酸3-リン酸合成酵素:芳香族化合物の前駆体合成系の一部)の阻害により、タンパク合成阻害とシキミ酸の蓄積をもたらし、植物を2-3週間かけて枯死させる。
単純な構造で環境中での分解性が大きく、またターゲット酵素のEPSP synthaseを動物は持たないため、万が一残留しても危険度が低い。実際、ラット30日後致死量LD50が10g/kgと非常に低い値(食塩で3.5g/kg)。特許が切れており、非常に安価に購入可能。日本のホームセンターでも売ってる。
・Roundup-ready
Roundupは非選択性の農薬なので、Roundupをまいた土壌は基本的に植物がまったく生えない。ここにRoundup耐性の作物を植えると簡単に雑草防除ができるので、耐性遺伝子を導入した作物が売られている。
この導入作物をRoundup-readyと呼ぶ。遺伝子組み換え作物でいちばん多い事例はグリホサート耐性遺伝子の導入。Roundupの特許が切れたことや薬剤開発が難しいこともあって、モンサント社は農薬開発をやめ、いまでは耐性作物の開発のみを行っている。#なんと効率的なビジネス
2007年での状況。・組み換え作物の85%がグリホサート耐性作物・栽培しているのは23カ国・栽培国ではダイズの64%, ワタの42%, トウモロコシの24%が組み換え作物・耐性雑草の出現が徐々に問題化しつつある
#1704893とは別だけど、最近の農薬は土壌処理(発芽直後に雑草を抑える薬剤)が主流です。半減期も時間的に有利ですし、雑草の前処理としては今後も期待される使い方だと思います。
現実的に規模拡大を促進する政策が続いている中で、農業者の労働人口あたりの面積が増えてきているため、インフラ的にラウンドアップは必要不可欠なものになっています。高齢化が進めば放棄地の問題がでてくるため、3-5年以内に遺伝子組み換え作物を導入しなければ、労働力が足りず放棄地に歯止めがかからない現状もあります。
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普通のやつらの下を行け -- バッドノウハウ専門家
モンサント社とRoundupについて (スコア:5, 参考になる)
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・Roundup
世界で一番使われている農薬(一般名グリホサート glyphosate)の商品名。開発はモンサント社。
葉緑体中のEPSP synthase(エノールピルビルシキミ酸3-リン酸合成酵素:芳香族化合物の前駆体合成系の一部)の
阻害により、タンパク合成阻害とシキミ酸の蓄積をもたらし、植物を2-3週間かけて枯死させる。
単純な構造で環境中での分解性が大きく、またターゲット酵素のEPSP synthaseを動物は持たないため、
万が一残留しても危険度が低い。実際、ラット30日後致死量LD50が10g/kgと非常に低い値(食塩で3.5g/kg)。
特許が切れており、非常に安価に購入可能。日本のホームセンターでも売ってる。
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・Roundup-ready
Roundupは非選択性の農薬なので、Roundupをまいた土壌は基本的に植物がまったく生えない。
ここにRoundup耐性の作物を植えると簡単に雑草防除ができるので、耐性遺伝子を導入した作物が売られている。
この導入作物をRoundup-readyと呼ぶ。遺伝子組み換え作物でいちばん多い事例はグリホサート耐性遺伝子の導入。
Roundupの特許が切れたことや薬剤開発が難しいこともあって、モンサント社は農薬開発をやめ、
いまでは耐性作物の開発のみを行っている。
#なんと効率的なビジネス
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2007年での状況。
・組み換え作物の85%がグリホサート耐性作物
・栽培しているのは23カ国
・栽培国ではダイズの64%, ワタの42%, トウモロコシの24%が組み換え作物
・耐性雑草の出現が徐々に問題化しつつある
Re:モンサント社とRoundupについて (スコア:1, 参考になる)
Re:モンサント社とRoundupについて (スコア:1)
#1704893とは別だけど、最近の農薬は土壌処理(発芽直後に雑草を抑える薬剤)が主流です。
半減期も時間的に有利ですし、雑草の前処理としては今後も期待される使い方だと思います。
現実的に規模拡大を促進する政策が続いている中で、農業者の労働人口あたりの面積が増えてきているため、インフラ的にラウンドアップは必要不可欠なものになっています。
高齢化が進めば放棄地の問題がでてくるため、3-5年以内に遺伝子組み換え作物を導入しなければ、労働力が足りず放棄地に歯止めがかからない現状もあります。
#壮大なストーリ。空転するアイディア。