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小学2年生を対象にしたこのプログラムは本を一冊読み、その内容に関するコンピューターテストを達成すると2ドルもらえるというものであった。このプログラムに参加した生徒は報酬プログラム終了後も引き続き良い成績を収めることが多かったとのことだ。
「ご褒美につられて本を読んでみたら意外と面白かったので、今も読んでる」という人が大量にいるってことだろう、と思われるけれど。
本好きとしては、本好きが増えたのは純粋にうれしい。
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逆の言い方をすると、効果が出なかったプログラムでは、本当にご褒美が全てでそれ以外に得られるものはなかった、と判断されたって事ではないかと。
餌だけしか魅力的じゃないようにしか提示できなかったのが敗因じゃないかな。
心理的報酬(自分が楽しい、because its fun) > 心理的報酬(親などが喜んでくれる) >>金銭や物品 じゃありませんでしたっけ? ぐぐってみたら こんなのが [tsukuba.ac.jp]ありました
最初だけお金を餌に勉強の楽しさに気付かせる(知識欲に火をつける)ことに成功したってのが成功したプログラムじゃないですかね。
その不等号は常に成り立つわけじゃないと思います。金銭や物品ってのは、結局それをもらうことによる心理的報酬の大きさに置き換えられるわけで、子供のうちから「ごほうび」で釣ってると、「達成感」みたいな本来の心理的報酬よりモノをもらえるかどうかの方に敏感になってしまうこともあるでしょう。
昔どっかで読んだネタですが、
あるところに黒人が住んでて、近所の子供達がやって来て悪口を言ってはやし立てる。で、その人は一計を案じて、子供達が悪口を言いに来たらお小遣いを渡したそうだ。もちろん、子供達は喜んで毎日悪口を言いに来るようになったんだけど、しばらく経って、もう小遣いをやるのはやめると宣言したら、とたんに誰も来なくなった。
とかって話があります。この話は作り話だとしても、心理的報酬を金銭的報酬にすり替えることはできるよ、ってことを示唆しています。
本来、学習して新しい知識を得るっていうのは、ものすごく楽しいことのはずなんですが、# ただし、基礎トレとして「つまらない」くり返しも必要ですが…学習する楽しさに気付く前に金銭的な報酬をもらうことが目的になってしまうと、それが単に餌をもらうための労働と化してしまうんでしょうね。
金銭が、プラスの方には働かないけど、マイナスの方にはよく働くというのは、実際経験している。これって、社会に出てからの世界でも全く同じような状態にあると思います。
- 給料やボーナスを上げても、仕事の成果向上にはあまり効果がない。- 給料やボーナスを下げると、簡単に仕事の成果低下につながる。
金銭(金銭である必要はないですが)による報酬は、一度もらうとそれが当り前に感じるというのが人間の性分なんだと思う。産業革命のころも同じような話があったというのを思い出した。そのころは労働者の待遇が非常に悪かったことで知られているけれども、その中に労働者の待遇改善をした工場が現れた。改善した直後は、他の工場と比べて高い生産性を示したが、数ヵ月後には他の会社と同じ生産性になり、ただのコスト高だけが残ったそうだ。
金銭による報酬は、麻薬みたいなもんで、常により刺激のあるものを与え続けないと効果を維持できないのだと思う。
あぁ、昔読んだジョークの意味がやっと分かった。私が読んだのはユダヤ人の店主の話でした。
ユダヤ人と喧伝させる→商売上手の噂が広まる だと解釈してました。たぶん、翻訳した人もそう解釈したんじゃないかな(来なくなっちゃって残念というニュアンスのオチだったので)やめさせるための手段だったんですね。
> 小学2年生を対象にしたこのプログラムは本を一冊読み、
「小学2年生を対象にしたプログラムの本」に見えたのは私だけでは無いはず
理由のよくわからないことを自分がしているときに、人間は「どうしてこんなことをしているのか」を知ろうとする。 知るためにいちばん簡単な方法は続けることである。 ずっとやって、いろいろな経験をしているうちに「あ、これがやりたくて、やっていたのか」という理由を発見できるのじゃないかなと期待するからである。 役者やミュージシャンをやっている若者がなかなか止められないのは、別に華やかな芸能生活へのあこがれや未練があるからではない。 そうではなくて、「どうして自分が芝居や音楽にかかわることになったのか、その理由が本人にもよくわからない」からである。わかるまでは止められない。気持ちが片づかないから。 人間とはそういうものである。 だから、なにか芸事を始める前には、なるべく「明確な理由づけ」をしない方がいいと私は思っている。 「なんとなく」始める方がいい。
この説に基づいて考えると、本を読んだ子供にお金を渡すことは、 読書に対して「明確な理由づけ」をしてしまっている、と言える。 「なぜ僕は本を読むのだろう」と考えるチャンスを奪っていることになる。 危ない実験だし、けっきょく生涯にわたる学習意欲の推移を調べなければ いちばん知りたいことが分からない。 洞察すべき領域を実験が侵している、と僕は考える。
本を読んだ子供にお金を渡すことは、読書に対して「明確な理由づけ」をしてしまっている、と言える。
これは「日本語」で考えるときによく陥る混乱。
『ある本を読んだ子供にお金を渡すこと』は、『その本を読む』事に対して明確な理由付けをしているが、『それ以外の本を読む』事に対して理由付けをしているわけではない。
「その本を読む」「それ以外の本を読む」は両方共「読書」という日本語で言い表せるので、前者への動機づけをもって後者に対する動機づけまでしてしまっているように感じるかもしれないが、それは間違いだ。
「明確な理由付け」は「明確な対象」に対して行われる。対象を明瞭にしていない「読書」のような行為に対しては理由付けになっていない。なので、この実験が危ういと心配する必要はない。
どうしてこんな風に間違えるのだろう? たとえば「チョコレート工場の秘密」を読んだ子供にはご褒美をあげるよ、といえば、 子供の頭の中では「チョコレート工場の秘密」を読む理由を探す、という機能がスポイルされる。 もし機能していれば、「チョコレート工場の秘密」に特有の理由を見つけていたかも知れないし、 ロアルド・ダールの本に特有の理由かも知れないし、あるいは読書一般の理由かも知れない。 3番目である可能性は十分にある、と僕は思っているので、この実験は危険だとしている。
この研究にあてはまるかどうかは知らないが、一般論としては、だれかがいかにも自分の考えが正しいと宣伝している結果予測が、必ずしも正しい結果とは限らない。本来出るべき研究成果を阻害する場合もある。
>どうしてこんな風に間違えるのだろう?
それは愚問だな。たとえ元コメント主が答えたとしても、この話の真偽をキミが憶測する為の材料にはならないぞ。そうなるためには今少し明晰な頭脳が必要で、もしそれが備わっていればこんな愚問は出て来ない。
>3番目である可能性は十分にある、と僕は思っているので、この実験は危険だとしている。
キミ大馬鹿者だな。自分を成長させない為のロックをしっかり掛けてしまっている。それにしても呆れた想像力だ。よほどバカな上司に囲まれているんだな。まあジタバタしたってキミに成長するチャンスはない。おそらく子どもの教育にも失敗して悲惨な老後を送ることになるだろう。
>洞察すべき領域を実験が侵している、と僕は考える。
それがどういう影響を及ぼすか、の実験なのに実験すること自体が悪い、と考えるようだから、お前は成長しないw
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond
本好きが増えてくれたって事じゃないかと (スコア:3, すばらしい洞察)
「ご褒美につられて本を読んでみたら意外と面白かったので、今も読んでる」
という人が大量にいるってことだろう、と思われるけれど。
本好きとしては、本好きが増えたのは純粋にうれしい。
.
逆の言い方をすると、効果が出なかったプログラムでは、本当にご褒美が全てでそれ以外に得られるものはなかった、と判断されたって事ではないかと。
餌だけしか魅力的じゃないようにしか提示できなかったのが敗因じゃないかな。
fjの教祖様
Re:本好きが増えてくれたって事じゃないかと (スコア:3, 参考になる)
心理的報酬(自分が楽しい、because its fun) > 心理的報酬(親などが喜んでくれる) >>金銭や物品
じゃありませんでしたっけ? ぐぐってみたら こんなのが [tsukuba.ac.jp]ありました
最初だけお金を餌に勉強の楽しさに気付かせる(知識欲に火をつける)ことに成功したってのが成功したプログラムじゃないですかね。
Re:本好きが増えてくれたって事じゃないかと (スコア:3, 興味深い)
その不等号は常に成り立つわけじゃないと思います。
金銭や物品ってのは、結局それをもらうことによる心理的報酬の大きさに置き換えられるわけで、
子供のうちから「ごほうび」で釣ってると、「達成感」みたいな本来の心理的報酬より
モノをもらえるかどうかの方に敏感になってしまうこともあるでしょう。
昔どっかで読んだネタですが、
あるところに黒人が住んでて、近所の子供達がやって来て悪口を言ってはやし立てる。
で、その人は一計を案じて、子供達が悪口を言いに来たらお小遣いを渡したそうだ。
もちろん、子供達は喜んで毎日悪口を言いに来るようになったんだけど、
しばらく経って、もう小遣いをやるのはやめると宣言したら、とたんに誰も来なくなった。
とかって話があります。
この話は作り話だとしても、心理的報酬を金銭的報酬にすり替えることはできるよ、
ってことを示唆しています。
本来、学習して新しい知識を得るっていうのは、ものすごく楽しいことのはずなんですが、
# ただし、基礎トレとして「つまらない」くり返しも必要ですが…
学習する楽しさに気付く前に金銭的な報酬をもらうことが目的になってしまうと、
それが単に餌をもらうための労働と化してしまうんでしょうね。
社会に出てからも同じだ (スコア:2, 興味深い)
金銭が、プラスの方には働かないけど、マイナスの方にはよく働くというのは、実際経験している。
これって、社会に出てからの世界でも全く同じような状態にあると思います。
- 給料やボーナスを上げても、仕事の成果向上にはあまり効果がない。
- 給料やボーナスを下げると、簡単に仕事の成果低下につながる。
金銭(金銭である必要はないですが)による報酬は、一度もらうとそれが当り前に感じるというのが人間の性分なんだと思う。
産業革命のころも同じような話があったというのを思い出した。そのころは労働者の待遇が非常に悪かったことで知られているけれども、その中に労働者の待遇改善をした工場が現れた。改善した直後は、他の工場と比べて高い生産性を示したが、数ヵ月後には他の会社と同じ生産性になり、ただのコスト高だけが残ったそうだ。
金銭による報酬は、麻薬みたいなもんで、常により刺激のあるものを与え続けないと効果を維持できないのだと思う。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
あぁ、昔読んだジョークの意味がやっと分かった。
私が読んだのはユダヤ人の店主の話でした。
ユダヤ人と喧伝させる→商売上手の噂が広まる だと解釈してました。
たぶん、翻訳した人もそう解釈したんじゃないかな(来なくなっちゃって残念というニュアンスのオチだったので)
やめさせるための手段だったんですね。
Re:本好きが増えてくれたって事じゃないかと (スコア:1, おもしろおかしい)
> 小学2年生を対象にしたこのプログラムは本を一冊読み、
「小学2年生を対象にしたプログラムの本」に見えたのは私だけでは無いはず
Re:本好きが増えてくれたって事じゃないかと (スコア:1)
この説に基づいて考えると、本を読んだ子供にお金を渡すことは、
読書に対して「明確な理由づけ」をしてしまっている、と言える。
「なぜ僕は本を読むのだろう」と考えるチャンスを奪っていることになる。
危ない実験だし、けっきょく生涯にわたる学習意欲の推移を調べなければ
いちばん知りたいことが分からない。
洞察すべき領域を実験が侵している、と僕は考える。
Re:本好きが増えてくれたって事じゃないかと (スコア:1)
これは「日本語」で考えるときによく陥る混乱。
『ある本を読んだ子供にお金を渡すこと』は、『その本を読む』事に対して明確な理由付けをしているが、『それ以外の本を読む』事に対して理由付けをしているわけではない。
「その本を読む」「それ以外の本を読む」は両方共「読書」という日本語で言い表せるので、前者への動機づけをもって後者に対する動機づけまでしてしまっているように感じるかもしれないが、それは間違いだ。
.
「明確な理由付け」は「明確な対象」に対して行われる。対象を明瞭にしていない「読書」のような行為に対しては理由付けになっていない。なので、この実験が危ういと心配する必要はない。
fjの教祖様
Re:本好きが増えてくれたって事じゃないかと (スコア:1)
どうしてこんな風に間違えるのだろう?
たとえば「チョコレート工場の秘密」を読んだ子供にはご褒美をあげるよ、といえば、
子供の頭の中では「チョコレート工場の秘密」を読む理由を探す、という機能がスポイルされる。
もし機能していれば、「チョコレート工場の秘密」に特有の理由を見つけていたかも知れないし、
ロアルド・ダールの本に特有の理由かも知れないし、あるいは読書一般の理由かも知れない。
3番目である可能性は十分にある、と僕は思っているので、この実験は危険だとしている。
Re: (スコア:0)
この研究にあてはまるかどうかは知らないが、一般論としては、
だれかがいかにも自分の考えが正しいと宣伝している結果予測が、
必ずしも正しい結果とは限らない。本来出るべき研究成果を阻害する
場合もある。
>どうしてこんな風に間違えるのだろう?
それは愚問だな。
たとえ元コメント主が答えたとしても、この話の真偽をキミが憶測する為の材料にはならないぞ。
そうなるためには今少し明晰な頭脳が必要で、もしそれが備わっていればこんな愚問は出て来ない。
>3番目である可能性は十分にある、と僕は思っているので、この実験は危険だとしている。
キミ大馬鹿者だな。自分を成長させない為のロックをしっかり掛けてしまっている。
それにしても呆れた想像力だ。よほどバカな上司に囲まれているんだな。
まあジタバタしたってキミに成長するチャンスはない。
おそらく子どもの教育にも失敗して悲惨な老後を送ることになるだろう。
Re: (スコア:0)
>洞察すべき領域を実験が侵している、と僕は考える。
それがどういう影響を及ぼすか、の実験なのに実験すること自体が悪い、と考えるようだから、お前は成長しないw