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日刊スポーツの記事 [nikkansports.com]より。
PHP研究所は、約1000点の電子書籍を提供する。関係者によると、希望価格はPHP側が提示する仕組みで、大幅な値引きは実質的に制限されるもようだ。
なんというか、まあ…(´・ω・`)
まあ、書籍として製作されたものに関しては出版社が一定の権利を持つので権利者と初手から睨み合うのはAmazonとしても避けたほうがいいしょう。米国でも電子書籍の極端な値引きに出版社がAmazonに抗議してドタバタしたことがあった。
電子データに関しては定価維持制度が適用されないことから、長い目で見れば参入する会社が増えれば自ずと価格を市場が決めるようになるんでは。それだけでも出版界としてはどでかい変革ですよ。
出版業界では、取次ぎが一番力を持っているから紙の本の定価以下になることは考えにくいですね。電子書籍って結局は中抜きなので、取次ぎの経営危機ですからね。まあ、取次ぎとAmazonの力関係が変化すれば別ですが、あまり期待はできないでしょう。
取次に以前勤めていた私からすると、取次ぎが一番力を持ってるなんて幻想なんじゃないかと思うことも。中小の書店やそこで働く書店員からみれば横暴に見えるでしょうけど(いや、特に配本システムなんかは実際横暴だと思うけど)、卸売業者に過ぎない出版取次なんて「大書店」と「(優良な)版元」の奴隷ですよ。大書店から「あの本持って来い」といわれたら営業は最優先で物流拠点に本を取りに行くのが仕事です。二大取次の株主上位はほとんど出版社です。Wikipediaにも載ってます。取次ぎとAmazonの力関係?大書店でお得意様なんだから一番綺麗な本を「必要とされるだけ」送りますよ。ネットで本を買う人は表紙の状態とかにうるさいからね。客注扱い
委託と再販で甘やかさないと売れない本なんて流通しないし、売れる本しか流通しない世界は文化的に貧しくなっていくとは思う。でも掛で買ってもらえるからって資金繰りのために売れない新刊を次から次へと出して返本の山を築き上げる出版社は世界を豊かにしていると言えるんだろうか。売れない本を配本される中小書店の身にもなってみろと。まぁ、売れなきゃ書店は返品するだけなんですけど。書店にも在庫リスクがほとんど無い。なんか特殊な商売なんですよね。出版界。返品されて売れ残った本は巨大な機械でバリバリ裁断されるんですよ。誰に読まれることも無く。なんていうか、紙がもったいない。古紙として利用はするけども、なんかね。
そこで電子書籍の出番ですね。売れない本でもそれなりの価格で読みたい人は読めるようになるし、返品も無くなるし資源の浪費も減るでしょうから良いことずくめに見えてしまう。
もちろん紙の方が読みやすいし蔵書というのもあるので、無くなると困るけどきっとそのうち実体本は価格が高騰していきそう。
>そこで電子書籍の出番ですね。>売れない本でもそれなりの価格で読みたい人は読めるようになるし、返品も無くなるし資源の浪費も減るでしょうから良いことずくめに見えてしまう。そこには大きな問題があって、前提となる出版数よる出版コストの低減が考慮できなくなるのが、実はコスト増加要因です。基本的に取次ってマス・マーケットの為のコスト低減システムです。ですので、外すという事は値段が上がるという事。
自費出版本や同人誌の価格を知っているなら、それは理解できる事でしょうし、ちょっと前からは再販に乗らない本も有りますが、やっぱり高額です。そして、実費分を差し引くと、出版・印刷・取次の上がりは30%もない。つまり、AppleやAmazonが今の利益を確保しようとすれば、ほとんどコストダウンは見込めないって事です。
取次なんて全然怖くないですよ。自分の金で出版社を経営していれば。いや、それが出来なくなっても赤字の出版社に運転資金を先払いしてくれる銀行なんて無いのだから、ありがたいことはあっても別に怖い物でも無い。取次を通すと再販制度なんかも問題になるから価格の制限は出てくるが、それだってAppleを経由するほど縛りがキツい訳じゃない。在庫管理から受注発送までしてくれる割にはむちゃくちゃ安価なサービス料とも言える。出版社がコストダウンに雑誌をWeb化しても文句の一つも言わない。一体全体、どこから取次が怖いって話が出ているのかちょっと不思議。
この頃思うのは日本の電子書籍の一番の壁は、実は無理筋の理想を抱くユーザーではないかと。コスト高になる方法を示し「こうすれば安くなる」と言う人があまりに多い。
>基本的に取次ってマス・マーケットの為のコスト低減システムです。ですので、外すという事は値段が上がるという事。
そうなんですか、それは全然知らなかったしこれだけの文章だと、その辺はほんとド素人なんでよく分からないです。私が抱いていたイメージだとこんな感じで、それぞれのところで必要な分経費がかさんで行ってると思ってます。
--・著作者:書く、作る・出版社:編集(チェック)、レイアウト構成、装丁依頼・印刷屋:印刷、製本、装丁・取次:配本(?)、保管(?)・運送業:運送・書店:陳列、販売--これが↓なったと思うのはたぶん乱暴すぎる・・・ (誰か補間してくれるとうれしい)--・著作者:書く、作る・編集者:編集(チェック)・Amazon:データ整形(?)、配信--
#書籍が電子化されると中抜きが大幅に減って消費資源削減とかでコスト下がるという幻想はずっと抱いてます。
>基本的に取次ってマス・マーケットの為のコスト低減システムです。ですので、外すという事は値段が上がるという事。とするとマスマーケット以外では本来不要な物でもあるってことだよね。ベストセラーではコスト低減できるけど、それ以外のほとんどの書籍ではコスト増大してたってことじゃ。
しかも今後はAmazonが取り次ぎも一括してやってくれるわけだし。#Amazonは小売りであり卸売りでもある。必要があれば出版編集もやるだろう。#出版関係者はその辺をわざと勘違いしたまま持論を展開するから、的外れな議論になる。
ライトノベルラブコメ視点からは、『ライトノベルの楽しい書き方』(GA文庫)みたいな作家、編集者、イラストレーター、その関係者の人物関係作品は依然成立するが『三流木萌花は名担当!』(MF文庫J)みたいに作家、編集者、イラストレーター、取り次ぎ大手と新刊書店およびその関係者という登場人物の作品が成立困難になるということで、ちょっと惜しいかも。取り次ぎの女性キャラは資力にモノを言わせてくれる役なのです。// 替わりに登場する電子書籍事業者というのが電子少女というのならそれはそれで興味深いのですがそうでなくても狭いニッチェな絞り込み分野の作品になるから見込みが少ないだろうし。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い
価格は… (スコア:2)
日刊スポーツの記事 [nikkansports.com]より。
なんというか、まあ…(´・ω・`)
And now for something completely different...
Re: (スコア:2)
まあ、書籍として製作されたものに関しては出版社が一定の権利を持つので
権利者と初手から睨み合うのはAmazonとしても避けたほうがいいしょう。
米国でも電子書籍の極端な値引きに出版社がAmazonに抗議してドタバタした
ことがあった。
電子データに関しては定価維持制度が適用されないことから、長い目で見れば
参入する会社が増えれば自ずと価格を市場が決めるようになるんでは。
それだけでも出版界としてはどでかい変革ですよ。
取次ぎが一番力を持つ (スコア:0)
出版業界では、取次ぎが一番力を持っているから紙の本の定価以下になることは
考えにくいですね。電子書籍って結局は中抜きなので、取次ぎの経営危機ですからね。
まあ、取次ぎとAmazonの力関係が変化すれば別ですが、あまり期待はできないでしょう。
Re: (スコア:5, 興味深い)
取次に以前勤めていた私からすると、取次ぎが一番力を持ってるなんて幻想なんじゃないかと思うことも。
中小の書店やそこで働く書店員からみれば横暴に見えるでしょうけど(いや、特に配本システムなんかは実際横暴だと思うけど)、卸売業者に過ぎない出版取次なんて「大書店」と「(優良な)版元」の奴隷ですよ。
大書店から「あの本持って来い」といわれたら営業は最優先で物流拠点に本を取りに行くのが仕事です。
二大取次の株主上位はほとんど出版社です。Wikipediaにも載ってます。
取次ぎとAmazonの力関係?大書店でお得意様なんだから一番綺麗な本を「必要とされるだけ」送りますよ。
ネットで本を買う人は表紙の状態とかにうるさいからね。客注扱い
Re: (スコア:1)
そこで電子書籍の出番ですね。
売れない本でもそれなりの価格で読みたい人は読めるようになるし、返品も無くなるし資源の浪費も減るでしょうから良いことずくめに見えてしまう。
もちろん紙の方が読みやすいし蔵書というのもあるので、無くなると困るけどきっとそのうち実体本は価格が高騰していきそう。
Re:取次ぎが一番力を持つ (スコア:1)
>そこで電子書籍の出番ですね。
>売れない本でもそれなりの価格で読みたい人は読めるようになるし、返品も無くなるし資源の浪費も減るでしょうから良いことずくめに見えてしまう。
そこには大きな問題があって、前提となる出版数よる出版コストの低減が考慮できなくなるのが、実はコスト増加要因です。
基本的に取次ってマス・マーケットの為のコスト低減システムです。ですので、外すという事は値段が上がるという事。
自費出版本や同人誌の価格を知っているなら、それは理解できる事でしょうし、ちょっと前からは再販に乗らない本も有りますが、やっぱり高額です。
そして、実費分を差し引くと、出版・印刷・取次の上がりは30%もない。
つまり、AppleやAmazonが今の利益を確保しようとすれば、ほとんどコストダウンは見込めないって事です。
取次なんて全然怖くないですよ。自分の金で出版社を経営していれば。
いや、それが出来なくなっても赤字の出版社に運転資金を先払いしてくれる銀行なんて無いのだから、ありがたいことはあっても別に怖い物でも無い。
取次を通すと再販制度なんかも問題になるから価格の制限は出てくるが、それだってAppleを経由するほど縛りがキツい訳じゃない。
在庫管理から受注発送までしてくれる割にはむちゃくちゃ安価なサービス料とも言える。
出版社がコストダウンに雑誌をWeb化しても文句の一つも言わない。
一体全体、どこから取次が怖いって話が出ているのかちょっと不思議。
この頃思うのは日本の電子書籍の一番の壁は、実は無理筋の理想を抱くユーザーではないかと。
コスト高になる方法を示し「こうすれば安くなる」と言う人があまりに多い。
Re:取次ぎが一番力を持つ (スコア:1)
>基本的に取次ってマス・マーケットの為のコスト低減システムです。ですので、外すという事は値段が上がるという事。
そうなんですか、それは全然知らなかったしこれだけの文章だと、その辺はほんとド素人なんでよく分からないです。
私が抱いていたイメージだとこんな感じで、それぞれのところで必要な分経費がかさんで行ってると思ってます。
--
・著作者:書く、作る
・出版社:編集(チェック)、レイアウト構成、装丁依頼
・印刷屋:印刷、製本、装丁
・取次:配本(?)、保管(?)
・運送業:運送
・書店:陳列、販売
--
これが↓なったと思うのはたぶん乱暴すぎる・・・ (誰か補間してくれるとうれしい)
--
・著作者:書く、作る
・編集者:編集(チェック)
・Amazon:データ整形(?)、配信
--
#書籍が電子化されると中抜きが大幅に減って消費資源削減とかでコスト下がるという幻想はずっと抱いてます。
Re: (スコア:0)
>基本的に取次ってマス・マーケットの為のコスト低減システムです。ですので、外すという事は値段が上がるという事。
とするとマスマーケット以外では本来不要な物でもあるってことだよね。
ベストセラーではコスト低減できるけど、それ以外のほとんどの書籍ではコスト増大してたってことじゃ。
しかも今後はAmazonが取り次ぎも一括してやってくれるわけだし。
#Amazonは小売りであり卸売りでもある。必要があれば出版編集もやるだろう。
#出版関係者はその辺をわざと勘違いしたまま持論を展開するから、的外れな議論になる。
Re:取次ぎが一番力を持つ (スコア:1)
ライトノベルラブコメ視点からは、
『ライトノベルの楽しい書き方』(GA文庫)みたいな作家、編集者、イラストレーター、その関係者の人物関係作品は依然成立するが
『三流木萌花は名担当!』(MF文庫J)みたいに作家、編集者、イラストレーター、取り次ぎ大手と新刊書店およびその関係者という登場人物の作品が成立困難になるということで、ちょっと惜しいかも。取り次ぎの女性キャラは資力にモノを言わせてくれる役なのです。
// 替わりに登場する電子書籍事業者というのが電子少女というのならそれはそれで興味深いのですがそうでなくても狭いニッチェな絞り込み分野の作品になるから見込みが少ないだろうし。