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まあ,めでたいことではあるのですが,数字を読むと暗澹たる気持ちになりますな.
照射されたレーザーのエネルギーが1.8MJ,取り出されたエネルギーは14kJだそうです.ではなにがブレークイーブンかというと,「ペレットに吸収されたX線のエネルギーを核融合のエネルギーが上回った」のだとか.
従って, "Numerically speaking, the gain is 0.0077" だそうです.
以下ソース.
http://news.sciencemag.org/physics/2013/10/fusion-breakthrough-nif-uh-... [sciencemag.org]
今回のはさらに単発のフラッシュ励起型レーザーなので, レーザー装置に投入された電力は2桁ぐらい大きいですね.
最近は実用レーザー核融合に向けて半導体レーザー励起固体レーザー [osaka-u.ac.jp]の研究が進められていて, 2020年代にNIFと同等のレーザー出力を10%+αの効率で実現することを目指しているみたいです.
# リンク先の応用例で可搬型レーザー砲が載ってるのがちょっとおもしろかった
この施設の真の目的は、水爆の核融合反応に関する基礎的データ収集ですから。臨海を伴わずに爆発をシミュレートするために、世界トップクラスのスパコンも運用中。
科学的成果はサイドビジネス。
核融合では, 外部から熱を供給しなくても核融合反応で生じる熱で燃料に連続的に核融合反応が継続する自己点火条件 [osaka-u.ac.jp]というのがあります. 丁度, 線香を火であぶらなくても燃え進むような感じですね.
D-T反応の場合, 核融合反応で発生したエネルギの8割方は中性子の形で燃料プラズマから抜けてしまうので, エネルギ増倍率(Q値) [wikipedia.org]として今回(Q=1)の5倍以上(おそらくは10倍ぐらい)は無いと, 燃料の途中で火が消えちゃうことになります.
核融合のサイドビジネスで、ウォーターフロント開発をするんですか?
ネタにマジレス、というのを久しぶりに見ました
どっちかというとネタが腐ってるので保健所が出動しましたって感じに見えた。
この文脈で突然昇進コースとか持ち出す人って…あっ(察し)
いや実際よく見かけるんですよ。
ブレークイーブン達成なのに、続く実際の発電に関わる開発や実験設備が全然追いついてないと思っていたのですが、発電方法の心配は、まだ先でいいんですね。
そもそもこの設備で、どの程度の成果まで目指しているんでしょうねえ。照射のタイミングや互いの角度や、燃料ペレットの構造や、その真球度や、そういったものを地道に改良していって今後、1000倍くらい効率を上げることを目論んでいるのでしょうか。
意図的なものか、そうではないのか、あるいは単なるセールストークなのか、はたまた間に入った広報担当やマスコミの人間との間で伝言ゲームが生じているのかは分かりませんが、研究者・科学者が使う『嘘』の典型例ですね別の例として、カーボンナノチューブは強度が高い、だから一本の太くて長~いカーボンナノチューブを作って軌道エレベータ(宇宙エレベータ)を実現出来る....とか
長々とエクスキューズを述べ立ててご苦労なことですが、それでもあなたの言うところの『嘘』の手法を用いる主体を「研究者・科学者」とするのはまったく適切ではないでしょう。メディアによる扇情化というのは、皮肉や風刺の対象になるほど慣行的なものです。科学研究の報道にありがちなこと: 忘却からの帰還 [seesaa.net]
然るべき成果をあげた研究者に対して然るべき敬意を払えないような方が、報道内容の適正さを気にかけてどうなるようにも思えませんが。
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
科学的ブレークイーブン (スコア:5, 参考になる)
まあ,めでたいことではあるのですが,数字を読むと暗澹たる気持ちになりますな.
照射されたレーザーのエネルギーが1.8MJ,取り出されたエネルギーは14kJだそうです.
ではなにがブレークイーブンかというと,「ペレットに吸収されたX線のエネルギーを
核融合のエネルギーが上回った」のだとか.
従って, "Numerically speaking, the gain is 0.0077" だそうです.
以下ソース.
http://news.sciencemag.org/physics/2013/10/fusion-breakthrough-nif-uh-... [sciencemag.org]
Re:科学的ブレークイーブン (スコア:1)
Re:科学的ブレークイーブン (スコア:1)
今回のはさらに単発のフラッシュ励起型レーザーなので, レーザー装置に投入された電力は2桁ぐらい大きいですね.
最近は実用レーザー核融合に向けて半導体レーザー励起固体レーザー [osaka-u.ac.jp]の研究が進められていて, 2020年代にNIFと同等のレーザー出力を10%+αの効率で実現することを目指しているみたいです.
# リンク先の応用例で可搬型レーザー砲が載ってるのがちょっとおもしろかった
ここは軍事施設 (スコア:0)
この施設の真の目的は、水爆の核融合反応に関する基礎的データ収集ですから。
臨海を伴わずに爆発をシミュレートするために、世界トップクラスのスパコンも運用中。
科学的成果はサイドビジネス。
Re:ここは軍事施設 (スコア:2)
# 核分裂で自発的に反応が進んでしまう状態を指していたような
# 融合の分野では分裂とは違う意味で臨海と言うのだったらすみません
新人。プログラマレベルをポケモンで言うと、コラッタぐらい
Re:ここは軍事施設 (スコア:3, 参考になる)
核融合では, 外部から熱を供給しなくても核融合反応で生じる熱で燃料に連続的に核融合反応が継続する自己点火条件 [osaka-u.ac.jp]というのがあります. 丁度, 線香を火であぶらなくても燃え進むような感じですね.
D-T反応の場合, 核融合反応で発生したエネルギの8割方は中性子の形で燃料プラズマから抜けてしまうので, エネルギ増倍率(Q値) [wikipedia.org]として今回(Q=1)の5倍以上(おそらくは10倍ぐらい)は無いと, 燃料の途中で火が消えちゃうことになります.
Re: (スコア:0)
核融合のサイドビジネスで、ウォーターフロント開発をするんですか?
Re: (スコア:0)
ネタにマジレス、というのを久しぶりに見ました
Re: (スコア:0)
どっちかというとネタが腐ってるので保健所が出動しましたって感じに見えた。
Re: (スコア:0)
この文脈で突然昇進コースとか持ち出す人って…あっ(察し)
Re: (スコア:0)
いや実際よく見かけるんですよ。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
ブレークイーブン達成なのに、続く実際の発電に関わる開発や実験設備が全然追いついてないと
思っていたのですが、発電方法の心配は、まだ先でいいんですね。
そもそもこの設備で、どの程度の成果まで目指しているんでしょうねえ。照射のタイミングや
互いの角度や、燃料ペレットの構造や、その真球度や、そういったものを地道に改良していって
今後、1000倍くらい効率を上げることを目論んでいるのでしょうか。
Re: (スコア:0)
意図的なものか、そうではないのか、あるいは単なるセールストークなのか、はたまた間に入った広報担当やマスコミの人間との間で伝言ゲームが生じているのかは分かりませんが、研究者・科学者が使う『嘘』の典型例ですね
別の例として、カーボンナノチューブは強度が高い、だから一本の太くて長~いカーボンナノチューブを作って軌道エレベータ(宇宙エレベータ)を実現出来る....とか
Re: (スコア:0)
長々とエクスキューズを述べ立ててご苦労なことですが、それでもあなたの言うところの『嘘』の手法を用いる主体を「研究者・科学者」とするのはまったく適切ではないでしょう。
メディアによる扇情化というのは、皮肉や風刺の対象になるほど慣行的なものです。
科学研究の報道にありがちなこと: 忘却からの帰還 [seesaa.net]
然るべき成果をあげた研究者に対して然るべき敬意を払えないような方が、報道内容の適正さを気にかけてどうなるようにも思えませんが。
Re: (スコア:0)
「ペレットに吸収されたエネルギー」も消えて無くなるわけじゃないですよね?
1. レーザーを照射(1.8MJ分)
2. その内、14kJ弱分がペレットに吸収される
3. ペレットが超高温高圧に熱せられる
4. 核融合が起こる
5. 核融合で14kJ分の熱が発生
ざっくり、こんな感じにイメージしてるんですが、そうだとすると、
2で照射されたエネルギーも、消えて無くなったりはせず、3の形で核融合後のペレットに残りますよね?
と言う事は、これでお湯を沸かすと、「14kJ弱のレーザが吸収され」、「3+5の28kJ弱分のお湯が沸く」という
結果になってそうな気がして、どうも、イーブンと呼ぶべきマイルストーンとはちょっとイメージが違ってしまって、
どこか間違ってるとは思うんですが、そこがよく分からず首を捻っています。