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日本の研究者に聞いた事があるんだけど、先生曰く
・高速道路の長距離トラック自動運転はほぼ実用の域に達している。IC近くに設けた拠点間を結ぶ運行は投資効率さえ考えなければすぐにでも実用化は可能。・個別配送は難しい。これは自動運転の困難さとは別に、運転手が荷役も兼ねるという構造があるため。・運行拠点をIC近くに設けられないような企業や、直接顧客の工場間を結ぶような場合は、当初は人間の運転手が自動運転対応の高規格道路まで運転していって、道路に乗ったら自動運転に車を預け、その間人間は休憩、と言う運用になるだろう。
と言う前提で
・4~10トンクラスの長距離トラックに占める運送原価は一ヶ月辺り約100万円。そのうち運転手の人件費は35万円程度だが、一般道や個別配送まで自動化は難しいので、完全になくせる訳ではない。当然自動運転システムの運営費が別にかかってくるため、運用原価の効果は限定的か、あるいは増える。・一方で休憩時間の間も自動運転により連続運行が可能となり、時間短縮効果が高い。稼働率は最大で1.7倍程度にまで増やすことが出来る。これにより計算上費用メリットはあるが、実際には荷物や相手先の都合によるところが大きいので前提条件によって実行効率は大きく異なる。・一方で、大量の荷物を運送するとき、先頭車両だけに人間の運転手がおり、後は自動で追尾するという運用であれば現在でも個別配送まで可能だと考えられる。(ただこれをするなら今すぐ前時代的でくだらない規制(先生の表現ママ)を緩めればよい、とも)
さらに
・コスト削減圧力が常に高い業種で、トラックドライバーは慢性的に人材不足・派遣労働と言ったインスタントな雇用の多様化
と言った社会情勢から、
・自動運転関係のインフラ整備により(技術発達ではなく、インフラの問題だと強調)適用出来る範囲が増えていくにつれて、ドライバーは新規の雇用が絞られるという形で徐々に数を減らしてくようなペースで減っていくだろう。・今のトラックドライバーが自動運転で職を失うという事は考えにくい。・構造的には鉄道運送に近くなっていく。・自動運転は職業ドライバーの敵ではなく味方である
と言う結論を持っていらした。自動運転の研究者でいらしたので、ロボット自動車で職業ドライバーは皆殺しだぜヒャッハーとも言えないんだろうけども。
長距離トラックは分かったんだけど、Googleカーやロボットタクシーみたいなのはどうなんですかね、あれを応用すれば宅急便みたいなのも自動化できるのでは?と聞いたところ、そちらはきちんと試算したことがないとしつつ、その辺りを担っている人間のコストが非常に優れている(先生の表現のママ)ので自動運転のための社会インフラを網羅的に整えるほどのコストメリットが出てくるのは当面先だろうとのことだった。中期的には始まるのは確実だがエリアやルートが限定される事になるだろうって。
> その辺りを担っている人間のコストが非常に優れているそんな感じだと思う。集合住宅や狭い道路の多い都会では、一般の個別配達やタクシーを自動にするコストは、同じ品質なら人間より下がることはないだろう。
でも高速道路などに限定すれば、自動化できる。また、顧客側が、自動運転で安くなるなら細かいことは我慢するといえば、より普及しやすい。
職業ドライバーも、大半はそのままだが、一部は解雇されるという方向にならざるをえない。例えば、AIのトラブルに何も出来ないドライバーは、不要になっていくわけで。敵であることは疑う余地が無い。でもそんな「労働者の敵」は今までもナンボでも登場しては、新しいビジネスを産んできたのですわ。
以前、運送会社を経営している知人と話したとき、大型トラックの運転手の高齢化が進んでいる上に新規に大型免許を取得する人が減少するばかりで、運転手の確保に苦労していると言ってた。大型に関しては雇用を絞るどころか、雇用したくてもできない状況に既になりつつあるとすれば、「自動運転は職業ドライバーの敵では無いし、運送会社経営の味方」 と言えるんじゃないだろうか。
一昨夜再放送されていたNHKスペシャル「そしてバスは暴走した [nhk.or.jp]」でも大型免許所持者の高齢化に言及してましたね。
いわゆるコストじゃなくて費用原価での計算だとそんなもんでは?
軽くググると、国交省のサイトにこんなもんが出てた。
http://www.mlit.go.jp/common/000167957.pdf [mlit.go.jp]
平成23年の調査。これによると平均32万とかもっと低いんだけど…。
読んでみたけど、数字違わないか?
12ページを見ると、運転手の平均人件費は41万/月。39ページを見ると、とトラック1台当たりの収入は4トン車で65万/月、10トン車で93万/月。39ページを見ると、営業収益率はほぼ100%付近なので、収入=コストとしてもまぁ問題なさそう。ここからすると、運転手の人件費はコストのほぼ50%になるね。
そういう推測じゃなくて直接原価が書いてある項目があるよ。P44ページから運送原価って項目があり、1台辺りの運送原価総額が、さらにその中のP46にトラック1台辺りの運転者人件費って項目があってずばり数字が書いてある。
元ACの話と微妙に数字が違うので、この統計を元にしているわけじゃないんだろうけど、レンジはほぼあってる。だから数字がおかしいから信用できないなんて事は無いと思われ。この統計でも最大最小でかなり数字に振れ幅があるし。
それから、投資効果を目算するときは、収益から出ることになる賞与などや手当などを含む人件費(P12)で計算すると過大になる(100%削減するとどこからともなく金が沸いて出るような計算になってしまう)ので、原価計算だと人件費より安くなるのがまともな計算だよ。おそらく元ACの先生はそういう思想できっちりやってんじゃないかと。
#総人件費を元にしてコスト削減効果を言ってくるソフトウエアの営業がいたら#無能か詐欺師なので覚えておくといいよ!
ほんとだ、最後まで見てませんでした。ただ、後半の話に関しては、本当にそれでいいの?収入と原価にほぼ差が無いことからも、賞与や手当の問題では無いと思うけど。
P46とP47の数字を見ると、単に人件費を原価としてカウントするときに、運転者人件費としてカウントしたか、一般管理・人件費としてカウントしたかで差が出てるように見えますが。運転者人件費は、4トン車では最低8万台ですが、さすがにこれは無理でしょう。それに対して4トン車の一般管理・人件費は最低2万、最大37万。人件費をどちらに割り当てて回答したかの差が大きそうで、運転者人件費の項目だけ見てもダメだと思う。
全体的に見ると、小さいトラックでは運転者人件費の割合が低く、一般管理・人件費が大きい。大きいトラックでは逆。とすると、運転そのものの費用と個別配送の人件費を分けてカウントしてるだけではないかな?
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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚
日本の研究者曰く「自動運転は職業ドライバーの敵ではなく味方」 (スコア:4, 興味深い)
日本の研究者に聞いた事があるんだけど、先生曰く
・高速道路の長距離トラック自動運転はほぼ実用の域に達している。IC近くに設けた拠点間を結ぶ運行は投資効率さえ考えなければすぐにでも実用化は可能。
・個別配送は難しい。これは自動運転の困難さとは別に、運転手が荷役も兼ねるという構造があるため。
・運行拠点をIC近くに設けられないような企業や、直接顧客の工場間を結ぶような場合は、当初は人間の運転手が自動運転対応の高規格道路まで運転していって、道路に乗ったら自動運転に車を預け、その間人間は休憩、と言う運用になるだろう。
と言う前提で
・4~10トンクラスの長距離トラックに占める運送原価は一ヶ月辺り約100万円。そのうち運転手の人件費は35万円程度だが、一般道や個別配送まで自動化は難しいので、完全になくせる訳ではない。当然自動運転システムの運営費が別にかかってくるため、運用原価の効果は限定的か、あるいは増える。
・一方で休憩時間の間も自動運転により連続運行が可能となり、時間短縮効果が高い。稼働率は最大で1.7倍程度にまで増やすことが出来る。これにより計算上費用メリットはあるが、実際には荷物や相手先の都合によるところが大きいので前提条件によって実行効率は大きく異なる。
・一方で、大量の荷物を運送するとき、先頭車両だけに人間の運転手がおり、後は自動で追尾するという運用であれば現在でも個別配送まで可能だと考えられる。(ただこれをするなら今すぐ前時代的でくだらない規制(先生の表現ママ)を緩めればよい、とも)
さらに
・コスト削減圧力が常に高い業種で、トラックドライバーは慢性的に人材不足
・派遣労働と言ったインスタントな雇用の多様化
と言った社会情勢から、
・自動運転関係のインフラ整備により(技術発達ではなく、インフラの問題だと強調)適用出来る範囲が増えていくにつれて、ドライバーは新規の雇用が絞られるという形で徐々に数を減らしてくようなペースで減っていくだろう。
・今のトラックドライバーが自動運転で職を失うという事は考えにくい。
・構造的には鉄道運送に近くなっていく。
・自動運転は職業ドライバーの敵ではなく味方である
と言う結論を持っていらした。
自動運転の研究者でいらしたので、ロボット自動車で職業ドライバーは皆殺しだぜヒャッハーとも言えないんだろうけども。
長距離トラックは分かったんだけど、Googleカーやロボットタクシーみたいなのはどうなんですかね、あれを応用すれば宅急便みたいなのも自動化できるのでは?と聞いたところ、そちらはきちんと試算したことがないとしつつ、
その辺りを担っている人間のコストが非常に優れている(先生の表現のママ)ので自動運転のための社会インフラを網羅的に整えるほどのコストメリットが出てくるのは当面先だろうとのことだった。
中期的には始まるのは確実だがエリアやルートが限定される事になるだろうって。
Re:日本の研究者曰く「自動運転は職業ドライバーの敵ではなく味方」 (スコア:1)
> その辺りを担っている人間のコストが非常に優れている
そんな感じだと思う。
集合住宅や狭い道路の多い都会では、一般の個別配達やタクシーを自動にするコストは、同じ品質なら人間より下がることはないだろう。
でも高速道路などに限定すれば、自動化できる。
また、顧客側が、自動運転で安くなるなら細かいことは我慢するといえば、より普及しやすい。
職業ドライバーも、大半はそのままだが、一部は解雇されるという方向にならざるをえない。
例えば、AIのトラブルに何も出来ないドライバーは、不要になっていくわけで。
敵であることは疑う余地が無い。
でもそんな「労働者の敵」は今までもナンボでも登場しては、新しいビジネスを産んできたのですわ。
Re: (スコア:0)
以前、運送会社を経営している知人と話したとき、大型トラックの運転手の高齢化が進んでいる上に
新規に大型免許を取得する人が減少するばかりで、運転手の確保に苦労していると言ってた。
大型に関しては雇用を絞るどころか、雇用したくてもできない状況に既になりつつあるとすれば、
「自動運転は職業ドライバーの敵では無いし、運送会社経営の味方」 と言えるんじゃないだろうか。
Re:日本の研究者曰く「自動運転は職業ドライバーの敵ではなく味方」 (スコア:1)
一昨夜再放送されていたNHKスペシャル「そしてバスは暴走した [nhk.or.jp]」でも大型免許所持者の高齢化に言及してましたね。
Re:日本の研究者曰く「自動運転は職業ドライバーの敵ではなく味方」 (スコア:1)
いわゆるコストじゃなくて費用原価での計算だとそんなもんでは?
軽くググると、国交省のサイトにこんなもんが出てた。
http://www.mlit.go.jp/common/000167957.pdf [mlit.go.jp]
平成23年の調査。
これによると平均32万とかもっと低いんだけど…。
Re: (スコア:0)
読んでみたけど、数字違わないか?
12ページを見ると、運転手の平均人件費は41万/月。
39ページを見ると、とトラック1台当たりの収入は4トン車で65万/月、10トン車で93万/月。
39ページを見ると、営業収益率はほぼ100%付近なので、収入=コストとしてもまぁ問題なさそう。
ここからすると、運転手の人件費はコストのほぼ50%になるね。
Re:日本の研究者曰く「自動運転は職業ドライバーの敵ではなく味方」 (スコア:1, 参考になる)
そういう推測じゃなくて直接原価が書いてある項目があるよ。
P44ページから運送原価って項目があり、1台辺りの運送原価総額が、さらにその中のP46にトラック1台辺りの運転者人件費って項目があってずばり数字が書いてある。
元ACの話と微妙に数字が違うので、この統計を元にしているわけじゃないんだろうけど、レンジはほぼあってる。だから数字がおかしいから信用できないなんて事は無いと思われ。
この統計でも最大最小でかなり数字に振れ幅があるし。
それから、投資効果を目算するときは、収益から出ることになる賞与などや手当などを含む人件費(P12)で計算すると過大になる(100%削減するとどこからともなく金が沸いて出るような計算になってしまう)ので、原価計算だと人件費より安くなるのがまともな計算だよ。おそらく元ACの先生はそういう思想できっちりやってんじゃないかと。
#総人件費を元にしてコスト削減効果を言ってくるソフトウエアの営業がいたら
#無能か詐欺師なので覚えておくといいよ!
Re: (スコア:0)
ほんとだ、最後まで見てませんでした。
ただ、後半の話に関しては、本当にそれでいいの?
収入と原価にほぼ差が無いことからも、賞与や手当の問題では無いと思うけど。
P46とP47の数字を見ると、単に人件費を原価としてカウントするときに、運転者人件費としてカウントしたか、一般管理・人件費としてカウントしたかで差が出てるように見えますが。
運転者人件費は、4トン車では最低8万台ですが、さすがにこれは無理でしょう。
それに対して4トン車の一般管理・人件費は最低2万、最大37万。
人件費をどちらに割り当てて回答したかの差が大きそうで、運転者人件費の項目だけ見てもダメだと思う。
全体的に見ると、小さいトラックでは運転者人件費の割合が低く、一般管理・人件費が大きい。
大きいトラックでは逆。
とすると、運転そのものの費用と個別配送の人件費を分けてカウントしてるだけではないかな?