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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds
核爆弾サイズの上限下限 (スコア:1)
20世紀最小の核爆弾:
U,Puの臨界量は10~20kg。その破壊力は5~10ktTNT。広島長崎がこのサイズ。
爆発方式は単純に、5kgずつ二個に分けてあるのを、火薬で一個にくっつける。
くっつけさえすれば、U,Puの自然崩壊で出る中性子から、連鎖反応が一気に(ナノ秒以下)で始まる。
U,Puだけで(つまり水爆でない原爆で)この100倍のサイズを作るのは困難。なぜなら
5kgずつ分けてあるのを数百個、どれか二つが先にくっついてしまわないように
全部同時にくっつけるというのが難しいから。
よって原爆の最大サイズは数百ktTNT。それ以上は水爆になる。
水爆はメリットとして
・水素がU,Puに比べ非常に安い
・重量あたりの破壊力もU,Puにまさる。
・静止核標的に粒子を当てる方式でなく、温度を上げ核同士を衝突させる方式なので、臨界量がない。
デメリットとして
・温度を1億度近く上げなければならない。
・1億度を達成するには原爆を使うしかなかったが、原爆の周りに水素を置くと、
水素が十分熱せられて核融合を始める前に、飛び散ってしまう。
・水素は密度が低い。液体水素入りの爆弾は扱いが難しい。
・水素と6Liの化合物を使う方式だと、6Liから3Heを作るのに中性子が要る。しかもこの反応過程は中性子増殖過程でない。
これらを踏まえ20世紀の水爆は、D6Liの芯に中性子源235U等を配置した爆縮型だった。
サイズは直径1~2m、長さ数メートルの円筒形。破壊力は最大数百MtTNT。
より大きな水爆として、通称ギガトン爆弾がソ連で研究されたという話がある。
おそらく原爆十数個を球対称に配置し、中央の水素を爆縮させる方式なのだろう。
100tを越えるので、船への積み下ろしすら困難。
178Hf-γ過程の臨界量を計算する。
cross-section σ = 1*10^-21sqcm. Mean free path λ = 1/nσ
n = 13.3/178*NA=0.45*10^23
λ = 0.22mm
λ^3 * 13.3 = 0.14mg
これが21世紀原爆の最小限度。
最小Hf弾は、0.07mgの二粉末をくっつけて爆発させることになる。
178Hfは自然半減期31年だから、くっつけるだけで自然崩壊したγから連鎖反応が始まる。
粒子加速器等、他のγ線源は必要ない。
破壊力は50kgTNT/gだから、0.7gTNT。
実験室物理で広い応用がある気がする。
兵器としては例えば食べ物に混ぜ、腸に達したところでドカンとか、
目薬に混ぜ、眼に差したところでドカンとか。
原料タンタルはウラン並に高価だが、使用量が少ないからあまり制限にならない。
もっと大きいHf弾を作るには例えば、
火薬で中空球を作り、内部に金メッキし、その内部にHfコーティングする。
火薬で爆縮し、重い金原子に慣性がつくから、臨界量に比べ大量のHfでも、一様に反応するだろう。
直径2cmでHf1g。破壊力は50kgTNT。このあたりが最大のHf弾だろう。
もうすこし小型なのが、銃発射用など広い分野で実用的だ。
水爆と組み合わせ、50kgTNT以上5ktTNT以下の破壊力を得ることは可能か?
例えば二段階爆縮方式があり得る。
中空ボールを外から、火薬、金、Hf、充填材、金、D6Li、T6Liとなるように作る。
火薬を爆発させる。ある程度爆縮したところでHfに火がつき、充填材をプラズマ化する。
その熱と加速された爆縮の衝撃波でまずD-T反応に火をつけ、
放出される中性子と6Liから3Heを作り、D-3He反応も始める。
具体的なサイズやパラメタはシミュレーションや実験してみないと未知だが、
Hfなしのレーザー核融合でもけっこう良い所まで行っていたので、
Hfだけよりは大きな破壊力が出るだろう。
Pu原爆の開発副産物として、球状物質を火薬で非常に均一に爆縮させる技術があるから、
直径1mほどの二段階Hf爆縮水爆が可能かもしれない。破壊力は数百ktTNT。
インチキ書いてありましたら専門家の方、指摘お願いします。
Re:核爆弾サイズの上限下限 (スコア:1)
> 爆発方式は単純に、5kgずつ二個に分けてあるのを、火薬で一個にくっつける。
臨界量はウランの場合10-20kgですが、プルトニウムなら2kg-8kgです。
それと2つに分けて火薬でくっつける方式は、ウラン型でしか使えません。
プルトニウムだと、2つがくっつく前に小爆発を起こして飛散してしまいます。
なので、普通は複数の小部分に分けて爆縮します。
> 178Hfは自然半減期31年だから、くっつけるだけで自然崩壊
> したγから連鎖反応が始まる。
今回のガンマ線兵器の場合、連鎖反応を起こすとは書いてないです。
つまり、Hfから出たガンマ線はそのまま外に出るだけです。
ある波長のX線をHfに当てると崩壊が少し早まるだけです。
とても爆発的だとは言えません。だらだらと放射線が出てくる感じかな。
> Hfなしのレーザー核融合でもけっこう良い所まで行っていたので、
全然良い所まで行ってないんだけど(^^;)。やっと中性子が出てきた程度(^^;)。
Re:核爆弾サイズの上限下限 (スコア:1)
「核-γ反応は、核-中性子反応に比べ cross-section が約千倍」
「つまり平均自由行程=臨界量半径が約1/1000。」
「よって臨界量が1mg以下。」
だとしたら、市販のCo60の1g塊なんか、とっくにぜんぶ核爆発起こしているはず。
何がおかしいか考えてみたら、メスバウアー効果(室内で一般相対論が
観測できる。γ線源を二階に置くと、重力によって波長が短くなり、
一階でのγ線散乱/吸収が悪くなる)を見ればわかるように、
核-γ反応は波長依存が極めてシビアで、
つまり臨界量の何億倍も集めたって、連鎖反応なんて絶対に起きないのでした。
よって原文(訳)の「この過程が爆発的であることを発見した」は完全に米のデマ。
(私のような?)物理の半可通が騙される。
豊かそうに見えるが、実は借金だらけな国で、
中国からあらゆる工業製品を輸入しているのに、
輸出品は、ディズニー映画と、遺伝子改造穀物と、大量破壊兵器しかない米が、
もっと兵器を世界中に売るために、
世界中を恐怖に落とし入れようとするデマなのでした。
原爆は53年前に広島長崎で見たように、最小サイズは数キロトンのままです。