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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー
高速になればなるほど (スコア:1)
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Re:高速になればなるほど (スコア:1, 参考になる)
分子数という点では古典MDなら数百万個までは扱えているはずですよ。現在はどちらかといえば、分子数云々より多体効果の取り込みやタイムステップの関係上トータルの時間スケールがミリ秒に遠く及ばないことの方が問題なのでは?
Re:高速になればなるほど (スコア:3, すばらしい洞察)
(※:bond, angle, torsion + vdw + eelでエネルギーをあらわすポテンシャル)
この問題を解決するために Cut Off 距離というものを設け、多体間がある距離よりも遠くなった場合は(実際には距離の二乗に反比例する関数なので、距離が遠くなったからといって0になることはないはずなのに)0とする近似をしてしまっています。
系の原子数が増えてくると、この多体間の相互作用を計算する回数が飛躍的に増大し、これが高分子蛋白質(特に膜蛋白質)のMDシミュレーションを難しくしている原因の1つになっています。
MD-GRAPEはこの多体間相互作用の項を計算する専用のチップだったと記憶しています。私が使ったことがある計算機では少なくともこの項の計算に関しては一般的なパソコンのCPUで計算させるよりも数十倍も速かったと思います。
MDシミュレーションの律速がMD-GRAPEで大幅に改善されるならば、MDがますます高速になるというのは間違っていないと思いますよ。
ついでに Cut off 距離を長くできるので、より正確なシミュレーションができるようになります。
Re:高速になればなるほど (スコア:1, 興味深い)
>ついでに Cut off 距離を長くできるので、より正確なシミュレーションができるようになります
上記アセチレンの例だとMDの結果は低温相では実測とは違い立方晶(Pa3)のほうが斜方晶(Cmca)よりも安定になる。原因は分子集合状態における電荷移動相互作用が現状のモデルでは表現できないからなんです。カットオフ距離の延長やエワルド和の採用では解決のしようがない問題なのです。
通常、力の計算は2体近似ですから計算量は分子数の2乗に比例しますので計算機の速度もそれは確かに重要なのは否定しませんが、モデル化が悪いと定性的にも誤った結果を出してしまいますよ。
Re:高速になればなるほど (スコア:0)
計算量の問題とポテンシャルモデルの問題は全く別問題。
それと、新しいモデルを作るためにも計算力はあった方が良いでしょ
Re:高速になればなるほど (スコア:0)
一連のやりとりで気になってしまったので。
Re:高速になればなるほど (スコア:1)
未だにこのモデルであらゆることが再現できたって決定的な答えは
出てないから、かな?
静的構造の再現は悪いけど動的性質は再現しているはず、とか
最近は水の計算ってどのくらいのことをやっているんですかねぇ
「それがどうした、おれたちには関係ない」
Re:高速になればなるほど (スコア:0)
少なくとも、コストに見合うだけのスピードはえられなかったような。
Re:高速になればなるほど (スコア:0)
まだまだ目に見える位のモノを解析するためには、
「使える」考え方ではないような気も。