アカウント名:
パスワード:
この瞬間,Bのスピンがdownになります.#なった,のであって,元からdownだったわけではありません.
# ヒント: シュレディンガーの猫
現在の量子論の主流はコペンハーゲン解釈を道具として認めていますが、それでもって証明しようのない形而上の議論をするものでは無い筈です。並行世界でも何でも、考える為の道具として使う分には良いのですよ。
# 相対論も同じですね。光速に匹敵するような観測は必然的に歪む。歪んだ形でしか観測しようのないものは初めから歪んでいると考えても問題はない。だから、空間を曲げたり時間を引き延ばしたり。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家
不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:2, 興味深い)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE%9A%E6%80%A7%E5%8E%9F%E7%90%86
不確定性原理とは、量子レベルで物体を観察しようとしても、観察の過程で光を当てたり、
物理的に触ったりすることで量子状態が変化してしまうため、観察精度には限度があるというですよね?
転送なら、元が消える以上、元と同一かどうか観察できないため、
量子レベルで100%再現しうるとか聞いたことがあるのですが、
複製だと元と比較できてしまいます。
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:2, 参考になる)
反しません.
今回の実験は,ある粒子Aの量子状態をB-Cにコピーできる,と言うことですが,
基本的にはA-Bという通常の量子通信で作られるペアでも同じ事が言えるので
そっちで説明します.
電子などには,スピンという物理量があります.
#自転に似ていますが厳密には別なもので,古典的な対応物はありません.
このスピン,ある軸方向に対してはupかdownしかとれず,その中間はありえません.
ですから例えばz軸方向に測定すると,upもしくはdownのどちらかの値のみが
得られます.
一方,このz軸方向のスピンに対し共役な物理量はx方向やy方向のスピンで,
これはz軸方向の値を決めるとy方向やx方向のスピンの値が不定(+1/2と
-1/2が混じった状態)になると言うことを意味します.
#つまり,up-downの測定と言うものは,必ずleft-rightなどの
#方向成分を破壊するような過程を含む.
さてここで,entangleした粒子対A-Bを考えます.
この2粒子はentanglementという不思議な状態にあり,AとBのスピンは
測るまでは確定していませんが,AとBでは必ず逆向きになっています.
#1/2のスピンを持つ粒子2つからなる,全体でスピンゼロの対が
#解離するとこういうペアを作れます.
さてここでAに対しup-down測定を行います.するとAがupだったとしましょう.
この瞬間,Bのスピンがdownになります.
#なった,のであって,元からdownだったわけではありません.
では次にBに対しleft-right測定をすれば元の状態のスピンのup-downと
left-rightが同時に決定できるか?と言うのが問題ですが,結論から言えば
出来ません.
何故かと言うと,Aに対するup-down測定がAのleft-right成分を破壊する
のと同時に,実はBのleft-right状態も破壊してしまうからです.
ですから,A-Bと言う同じ状態を持った2粒子,と考えるより,
A-Bからなる1粒子が空間的に離れた位置に分裂している,と考えた
方がいいかもしれません.空間的にどんなに離れていようと,Aに対する
測定は,同時にBに対する測定を行っているのと等価なのです.
これは今回のtelecloningを用いても一緒で,結果的に出来るA-B-Cという
3粒子が実態は1粒子として振舞うようなもんで,どれかに対し測定を
行うと,他の2粒子にも同時に測定を行った効果が出ます.
#じゃあA-Bに対し,Aにはup-down測定を,Bにはleft-right測定を同時に行っ
#たらどうなんだ,と言うことになりますが,厳密に同時測定は無理
#(量子揺らぎの範囲内でしか時刻も一致しない)と言うのでどちらかが先,
#もう一方があとの測定になるはずです.ただ,その時系列の前後も相対論
#まで加えると見る人によって異なる(ある人からはAの測定が先に見え,
#別の人からはBの方が先に見える)から,面白いかもしれませんが.
#・・・まあ,多分誰かが昔に考えていてもう実験があると思います.
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:1)
# ヒント: シュレディンガーの猫
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:1)
ヒント:ベル測定
ベル測定により,(測定はできないけれどあらかじめ決まっていた)という
隠れた変数理論は大部分が否定されます.
非局所的かつ隠れた変数を持つ理論は完全には否定されませんが,そんな奇妙な
ものを認めるなら単に非局所性のみを持つ現量子論を認めたほうがはるかに
ましだ,というのが現在での物理のスタンスです.
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:1)
現在の量子論の主流はコペンハーゲン解釈を道具として認めていますが、それでもって証明しようのない形而上の議論をするものでは無い筈です。並行世界でも何でも、考える為の道具として使う分には良いのですよ。
# 相対論も同じですね。光速に匹敵するような観測は必然的に歪む。歪んだ形でしか観測しようのないものは初めから歪んでいると考えても問題はない。だから、空間を曲げたり時間を引き延ばしたり。
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:1)
> ことです。スピンの軸(絶対に観測することが出来ない)が観測
> の方向と合っていないかぎり、それは寧ろ自然なことです。
隠れた変数がどのようなものであれ、局所実在を前提とする理論では観測値の相
関係数からなる不等式の値がある範囲を超えられない (が、量子論ではその範囲
を超える場合がある)、というのがベルの不等式 (あるいは、ベルの定理)です。
参考リンク(PDF) [u-tokyo.ac.jp]
> 相対論も同じですね。光速に匹敵するような観測は必然的に歪む。歪んだ形で
> しか観測しようのないものは初めから歪んでいると考えても問題はない。だか
> ら、空間を曲げたり時間を引き延ばしたり。
光速に匹敵する観測における「必然的な歪み」が何を指しているのかわかりませんが
例えば以下のようなことでしょうか?
例えば地球から 0.8c (=24万km/s) で進む宇宙船が、地球から 30万km 離れた位置
A を通過する時刻を t = 0 とすると、地球から 60万km 離れた位置 B を通過する
時刻はをt = 1.25s (AB間の距離30万km / (24万km/s)) です (宇宙船の時間は「本
当は」遅れたり進んだりしない、地球と同じだとします)。
しかし、A から地球に光が届くのに 1s、B からは 2s かかりますから、
「地球から宇宙船が A を通過するのが見える時刻」は t = 1s
「地球から宇宙船が B を通過するのが見える時刻」は t = 3.25s
です。つまり、「宇宙船が A から B まで進む」という過程にかかる時間は、宇宙船
で測れば 1.25s ですが、地球から見れば 2.25s に延びています。
相対論でいう「時間の延び」はそういうことだ、と言うことですか?
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:1)
とりあえず,ベル測定の結果から,コペンハーゲン解釈であろうと無かろうと
"局所的な"隠れた変数理論は全て否定されます.
#前述の通り非局所的な隠れた変数理論は否定されませんが.
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:0)
アラン・アスペがいますよ。
Re:不確定原理との絡みについて解説求めます (スコア:0)
同時だろうと順序良くだろうと、単に無相関の測定結果になるだけ。
entangleを破壊しただけだもんね。
>#なった,のであって,元からdownだったわけではありません
量子論と特殊相対論は完璧に両立してるから、座標系しだいでA測定とB測定の順序はどうにでもなる。
つまり、元からdownだったとか、そうでないとか言う因果関係は無意味。単に2つの測定結果が相関してるだけ。