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空中発射で稼げる速度と高度と比推力は軌道に達するまでのエネルギーと比べたら大したものではないし、それによって得られるペイロード増大だってわざわざ母機を用意して改造して……といった面倒にかなうものではありません。
空中発射のメリットは・ 地上の天気と関係なく打ち上げできること・ 打ち上げ場所と方角をある程度自由に選定できること・ 発射台からの音響の跳ね返りが無いので振動条件が緩和できることあたりです。
もっとも、静止軌道に数トン送り込むような現在の主力ロケット群を代替できるような空中発射ロケットとその母機、となるとこれまた非現実的な規模になってしまうので、報告書にあるように低軌道に1t程度のシステムが適用できる上限にはなりますが。
空中発射のメリットには気圧が下がるというのもありますね。高度15000mならわずか0.1気圧強です。気圧が低くなると、空気抵抗が少なくなるだけでなく、エンジンの動作環境もやさしいものになります。1気圧から0気圧まで動作するロケットエンジンよりも、0.1気圧~0気圧で動作するエンジンの方が設計が楽だし性能を出しやすい。
>地上からのカタパルト式‥よりは確実で安いってことなのかな?
リニアモーターなどによるロケットの初期加速ってのは、あんまり芽はないそうです。衛星に必要な速度は8000m/s(マッハ23)もあるのに、カタパルトで稼げるのはせいぜい音速程度(340m/s)。たったこれだけしか稼げないのに、何キロもリニアモーターの軌道を作ってさらにロケットをそれだけの加速度変化にも耐えられるように強靭に作らなくてはいけません。(今のロケットというのは垂直方向のGには強いですが寝せた状態から加速する、みたいなGの方向が変化する環境には耐えられません。耐えられるようにするには構造材を増やすなどして対応する必要がありますが、それはロケット自体の燃費を悪くすることに他なりません)
んだもんで、今のところ初期加速にカタパルト、ってのは効率が悪いんだそうです。
#H-IIAロケットの打ち上げ後の速度グラフを探したんだけど無かった。#どなたか知ってるかたURLを教えてください。#音速突破は数十秒後だと思ったんだけどなあ
まぁ、発射場の土地の確保とかが今一番問題ですからね。そういう意味では、公海上まで出かけて発射、とか日本向きです。ロケットの打ち上げ取材がとてもとてもしにくくなりそうですが。
そのうち笹本祐一氏らが母機に同乗取材をし、「ああ、打ち上げの瞬間が(構造的に)見られないよぉ~」なんて嘆いている記事を書いてくれるのでしょうか?# あのシリーズの四巻も読みたいけれど、新作も……
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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson
地上からのカタパルト式 (スコア:1, 興味深い)
まあ少なくとも加速に要る広い場所が不要な分だけ安く上がりそうだし、
加速度も低く抑えられるのが最大のポイントだろうな。空中から射出する方法だと。
成層圏には嵐はないし (スコア:5, 参考になる)
空中発射で稼げる速度と高度と比推力は軌道に達するまでのエネルギーと比べたら大したものではないし、
それによって得られるペイロード増大だってわざわざ母機を用意して改造して……といった面倒にかなうものではありません。
空中発射のメリットは
・ 地上の天気と関係なく打ち上げできること
・ 打ち上げ場所と方角をある程度自由に選定できること
・ 発射台からの音響の跳ね返りが無いので振動条件が緩和できること
あたりです。
もっとも、静止軌道に数トン送り込むような現在の主力ロケット群を代替できるような空中発射ロケットとその母機、
となるとこれまた非現実的な規模になってしまうので、報告書にあるように低軌道に1t程度のシステムが適用できる上限にはなりますが。
Re:成層圏には嵐はないし (スコア:4, 参考になる)
空中発射のメリットには気圧が下がるというのもありますね。高度15000mならわずか0.1気圧強です。
気圧が低くなると、空気抵抗が少なくなるだけでなく、エンジンの動作環境もやさしいものになります。
1気圧から0気圧まで動作するロケットエンジンよりも、0.1気圧~0気圧で動作するエンジンの方が設計が楽だし性能を出しやすい。
Re:地上からのカタパルト式 (スコア:2, 参考になる)
>地上からのカタパルト式‥よりは確実で安いってことなのかな?
リニアモーターなどによるロケットの初期加速ってのは、あんまり芽はないそうです。
衛星に必要な速度は8000m/s(マッハ23)もあるのに、カタパルトで稼げるのはせいぜい音速程度(340m/s)。
たったこれだけしか稼げないのに、何キロもリニアモーターの軌道を作って
さらにロケットをそれだけの加速度変化にも耐えられるように強靭に作らなくてはいけません。
(今のロケットというのは垂直方向のGには強いですが
寝せた状態から加速する、みたいなGの方向が変化する環境には耐えられません。耐えられるようにするには
構造材を増やすなどして対応する必要がありますが、それはロケット自体の燃費を悪くすることに他なりません)
んだもんで、今のところ初期加速にカタパルト、ってのは効率が悪いんだそうです。
#H-IIAロケットの打ち上げ後の速度グラフを探したんだけど無かった。
#どなたか知ってるかたURLを教えてください。
#音速突破は数十秒後だと思ったんだけどなあ
Re:地上からのカタパルト式 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
まぁ、発射場の土地の確保とかが今一番問題ですからね。そういう意味では、公海上まで出かけて発射、とか日本向きです。
ロケットの打ち上げ取材がとてもとてもしにくくなりそうですが。
Re:地上からのカタパルト式 (スコア:1)
そのうち笹本祐一氏らが母機に同乗取材をし、「ああ、打ち上げの瞬間が(構造的に)見られないよぉ~」なんて嘆いている記事を書いてくれるのでしょうか?
# あのシリーズの四巻も読みたいけれど、新作も……
ここは自由の殿堂だ。床につばを吐こうが猫を海賊呼ばわりしようが自由だ。- A.バートラム・チャンドラー 銀河辺境シリーズより