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ヒトゲノムの3D構造は3次元球を埋め尽くすフラクタル状 17
「ヒトゲノムの3D構造は「丸めた麺のようなフラクタル」[http://wiredvision.jp/news/200910/2009101323.html]
ヒトゲノムをホルムアルデヒドで近接部位どうしを固定してからゲノム内結合をバラし、できた破片がどうつながっていたかをパズルを組み立てるように解析する手法でヒトゲノムの立体構造を明らかにしたのだそうだ。(お馴染みのX字型は細胞分裂時にのみ現れる構造)
その結果:
- ヒトゲノムには結び目のようなものはなく一本の紐を3次元内球内でフラクタル図形(ヒルベルト曲線に類似)状に折りたたんだような構造(見た目にはインスタントラーメンの玉のような…。)
- ヒトゲノムの立体構造では遺伝子が活性化している領域と非活性の領域に分かれており、上述の構造のため遺伝子はその領域間を自由に移動できる。
ということが明らかになったそうだ。
このことからヒトゲノムでは通常時の立体構造も機能に大きな影響を及ぼしているのではないかという十年来の仮説が注目されているそうだ。また、このような結果は遺伝疾患の研究にも役立つだろうとのこと。この記事に関連する論文は「Science」誌の10月9日号にも掲載されているそうだ。