Kandoの日記: 「運動誘発性小麦アレルギー(疑い)」の経験から 1
「Twitterで大炎上した札幌の飲食店が『デザートビュッフェ』の中止を発表 『本日をもちまして企画を中止することに致しました』」
http://rocketnews24.com/2017/03/23/878551/
この件で件の患者さんと思われる方の過去のSNS履歴を調べて過去にラーメンを食べにいったりしてるから詐病による虚偽・不当なクレームだという批判があるようです。しかしそうとは言い切れないのではないかという経験をしているので以下に述べます。
実は私自身もここ10年弱散発的なアレルギー(蕁麻疹)に悩まされていましたが再現性が低く長年原因が不明でした。
数年前に本格的なショック症状で救急搬送に至った事があり、その直後の血液検査で小麦について弱くだけれど抗体反応があるとわかったのですが「この程度では普通自覚症状は出ません。」という強度で、原因と確定するには至りませんでした。
その後も小麦を食しても出たり出なかったりで、小麦断ちには至っていませんでした。しかし2016年度に入って蕁麻疹からのショック症状で救急車を呼ぶに至ること2度、自宅で床に転がったまま起き上がれなくなること1度があり、急遽半年ほど自発的に小麦断ち生活をしておりました。
流石に専門医に見てもらうことになりましたが皮膚に小さな傷をつけ、少量の抗原を着けて様子を見るプリック検査では陰性。「恐らく運動誘発性食物アレルギーと思われる。確定診断には3日ほど入院しての運動負荷を伴う検査が必要だが、検査しても7割は検査中に症状が出ない(=確定しきれる保証はない)」という話になりました。
(ちなみに福岡から名古屋へ数ヶ月以内に引っ越すことになっているので、入院を伴う検査は引越し後引越し先で治療と合わせてということになったので入院検査はまだです。)
このように現時点では小麦アレルギー、特に運動誘発性の小麦アレルギーの確定診断はなかなか難しいようです。
運動誘発性の小麦アレルギーというのは運動によって体内で炎症誘発性のあるヒスタミンのレベルが上がることで、通常では自覚症状が出ないレベルのアレルギー源に強く反応するようになるというものであるそうです。運動以外にも睡眠不足、脱水症状、その他免疫系に影響のある生活上の各種ストレスの影響もあるようです。
そしてこのような症状なので再現性が低い(小麦を食べれば必ず出るというわけではない)わりには出た時には突然重いこともあるという、医者からすれば診断が難しく、患者としてはおっかないアレルギーです。
小麦が入っていない食品だけで暮らすというのはやってみればわかりますが、相当選択肢が狭まって我慢を強いられる食生活となります。当然喉元過ぎれば…ということもあるのでしばらくお菓子類など少量の小麦で出てないし、今日は体調もいいからと油断して久し振りに軽くサンドイッチでもと思って食べ、その後夜道を歩いて帰る途上で発症してショック症状で救急車を呼ぶ羽目に…ってことが私自身一度ありました(それで専門医にかかる決意をして「運動誘発性(疑い)」という仮の診断を受けるに至ったわけですが。)。
…というわけで、再現性が低いため確定診断が難しく患者自身も半信半疑で小麦断ちには至っていなかったが、直近に大きな発作や確定診断があれば急遽小麦を忌避するようになることはあり得るということです。
なので過去のSNSの記録をほじくり返してラーメンを食べていたからといってその後の小麦アレルギーを詐病だと決めつけるのは如何なものかと思った次第。
「ポケモンGo!」誘発性? (スコア:0)
ちなみにショックまでは行かないまでも2016年夏頃からのダイエット期間中に少量の小麦でも蕁麻疹が頻発していた時期があり、不思議に思っていて「ダイエット中にはアレルギーが出やすくなる」という経験則を某fjの教祖様からご教示いただいたりもしました。
が、「運動誘発性(疑い)」ということになってみると、そういえば過体重極まりない私が数時間歩き回ってたわ、その頃…と思い当たる事例がありました。
そうポケモンGo!であります。
100kg超の体重で3時間、6時間、最長10時間とか歩いてしまい膝や足裏に軽く炎症が出るところまで「運動」してたわ…という。