秘すれば花なり
　｢風姿花伝｣世阿弥

いまはむかしたけとりのおきなといふものありけり
　｢竹取物語｣

東海の小島の磯の白砂に われ泣きぬれて 蟹とたわむる
　石川啄木

はるのうみ ひねもすのたり のたりかな
　与謝蕪村

どっどど　どどうど　どどうど　どどう
　｢風の又三郎｣宮沢賢治

ゆやーん　ゆよーん　ゆやゆよーん
　｢サーカス｣中原中也

しらざあいってきかせやしょう
　｢白浪五人男｣河竹黙阿弥

ぎゃわろっ、ぎゃわろっ、ぎゃわろろろりっ
　｢誕生際｣草野心平

ふるいけや かわずとびこむ みずのおと
　松尾芭蕉

油照りつれなき昼やじじとして、いる蝉のこえははてなきごとし
    北原白秋