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# 例:583系寝台電車。世界的にも例を見ない方式の電車なので収蔵したかったが、# まだ使う(!)ので廃車を待っている状態だそうな。
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
未来への課題 (スコア:0, 興味深い)
交通博物館では特別展や講演会ぐらいしか独自イベントができませんでした。
施設見学会などは保有会社であるJR東日本自身が運営するファンクラブが主催していて博物館の出る幕はなかった。
鉄道ファンと企業との関係をどのように整理し構築できるかがカギではないかと思えます。
博物館なのですから独自企画としてワークショップが出来なければ会員制度の意味がない、親会社がどこまで協力するのかで博物館を文化施設と見ているか、広報施設として見ているのかがわかるでしょう。
モノだけ置いてもそれだけでは文化施設としてはあまり意味を為さないのですから。
ハードではなくてハートが大切なのです。
将来性を配慮しない施設の構造
根本的な問題点に収蔵品、特に実物車両の増加や入れ替えに対する配慮不足があげられます。
多くの車両を屋内展示にしたのは良いでしょう。
けれども、そこに展示されている車両は国鉄時代のものだけで建物いっぱいです。
今後活躍を終えて廃車になるJR化以降の車両たちはどうするのでしょうか。
博物館の敷地は現状より拡張出来ないようです。
それでは野外展示すら不可能になります。
将来的な拡張性への配慮が乏しい施設だと言えばわかりやすいでしよう。
鉄道の歴史は今後も続くのです。
この施設の企画者は時代とともに歩むことを何も考えていない、博覧会等の一時的な施設との区別が付かなかったのでしようか。
既存施設との関係
JR東日本の営業地域内には国鉄関連だけで青梅鉄道公園、碓氷峠鉄道文化むら、の二か所の既存施設があります。
JR東日本が管理する青梅鉄道公園は完全に放置状態で、今回の鉄道博物館の計画には全く関連付けがなされませんでした。
鉄道開業90周年記念施設が実質的に放置状態で、保存車両が最低限の管理しかなされていないにもかかわらず大々的にJR20周年記念施設公開と言われても違和感があります。
碓氷峠鉄道文化むらの建設時には交通博物館の将来像は未定だったため、実質的なJR東日本鉄道車両博物館としての位置付けがなされていたはずです。だからこそあれだけ多種多様な車両が集められたのです。
もっともレイアウトを見ると、名称に文化と付いていながら博物館と遊園地の区別が付かない人物が企画、設計したことがわかります。
車両の入れ替えが利かず将来発展性に劣ることが今度の施設と共通しています。それはつまり、飽きられたらおしまいであることを意味します。
設備が陳腐化したり車両が追加できなくなったらまた別の場所に博物館を作るつもりでしようか。
いずれにしても既存施設との連携をきちんと考えていく必要があるでしよう。
博物館はハコとモノだけおけば良いというものではなくソフトが大切であること、極論すれば建物は中が明るい倉庫みたいな空間で良いのです。
細部が見にくい暗くて狭いスペースよりはよほどいい。
碓氷峠鉄道文化むらは地元が熱心に新しい取り組みを続けています。
鉄道博物館もどれだけ独自の企画を実現できるかでその存在意義が試されることになるでしょう。
その意味では日本では唯一だった交通「総合」博物館が「鉄道専門」博物館になってしまったのは非常に残念です。交通にまつわる歴史、技術に加え文化、経営、政策などの多面的な研究活動の場とはなり得なかったことに。
願わくば、鉄道に内容を限定しても運転や営業などの展示や研究も充実させていただきたいものです。
Re:未来への課題 (スコア:5, 参考になる)
かねないであろう点の指摘と補足をしておきます。
> 会員制度の充実。
Teppa倶楽部(てっぱクラブ)というのがあるみたいですね。
博物館独自の会員組織だそうです。
ここがどのような活動を行っていくのか、期待しましょう。
> 博物館の敷地は現状より拡張出来ないようです。
将来的には、南側への拡張を計画しているようです。
それに、収蔵しようとしてしきれなかった車両を、収蔵品候補としてリストアップして廃車を待っていたり(笑)もしますので、今後も継続的に資料を増やす計画はあるようです。
# 例:583系寝台電車。世界的にも例を見ない方式の電車なので収蔵したかったが、
# まだ使う(!)ので廃車を待っている状態だそうな。
> 青梅鉄道公園は完全に放置状態で、今回の鉄道博物館の計画には全く関連付けがなされませんでした。
青梅のC51形蒸気機関車を、地元との協議の上で収蔵していますね(代わりにクモハ40054を青梅へ置いています)。
青梅を全く考慮していないわけではないようです。
碓井や青梅との更なる連携については今後に期待したいところです。
> 博物館はハコとモノだけおけば良いというものではなくソフトが大切であること、
全くもってその通りなのですが、一点だけ。
交通博物館の閉館/さいたまへの移転は、交通博物館の建物の老朽化だけが理由ではありませんでした。
ハコが狭くなり、ソフトの実装(新たに収蔵品を増やすことも出来ず、展示品の入れ替えや企画展などの開催も難しかったので)に支障をきたしてきたので広い場所に移ろう、という理由もあったのです。
ソフトの充実に気を配っているか(気を配り続けることが出来るか)どうかの評価は、今後の活動を見守りつつ下していけばいいと思います。
> その意味では日本では唯一だった交通「総合」博物館が「鉄道専門」博物館になってしまったのは非常に残念です。
こればっかりは...(笑)。
運営会社が鉄道専業の会社であることを考えれば、致し方ないかと(歴史的経緯もありますし。誕生から戦前までだって鉄道博物館だったわけですから)。
ただ、JR東日本内でも様々な議論があったようです。
最初から「鉄道専門博物館ありき」だったわけではなく「老朽化・手狭になった交通博物館を移転・継承した施設を作るにあたり、内容は自社の事業内容に即したものに絞らせてもらおう。その代わり、現状よりもより良い収蔵・展示・研究を行っていこう」という感じで話が進んできたようです。
ま、私もいろいろと言いたいことはありますけどね。
でも、文句は一回行ってからにしようと思っています。
# このためだけにSuica作ろうかなぁ...。
# 普段、全く使わないけど(笑)。
Re:未来への課題 (スコア:0)
JR九州なんかは715系になってたのを、色だけ戻して581系として展示 [k-rhm.jp]してますが、JR東日本の715系を全部スクラップにしちゃったのかな?
Re:未来への課題 (スコア:1)
いやいや、JR東日本には583系(確か色も国鉄色)のままで残っていますよ。
秋田と仙台に6両編成が1本ずつだったかな。
波動用としてまだ使うんだそうです。
使い勝手がいいってことなのかもしれません(寝台運用云々ではなく、3電源方式であることや首都圏への乗り入れが可能な保安装置を載せているなどの理由で)。
Re:未来への課題 (スコア:2, 参考になる)
http://72.14.235.104/search?q=cache:Rdi7o6FkIO8J:www.railway-museum.jp/qa/01_001.html+%E9%89%84%E9%81%93%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8+%E8%BB%8A%E4%B8%A1+%E4%BF%9D%E5%AD%98&hl=ja&ct=clnk&cd=2&gl=jp
---以下引用---
Q. 展示車両の入れ替えは可能ですか?
A. 車両展示線は、博物館に隣接する線路を経由して本線につなげることが可能です。そのため、普段は展示していない車両の特別展示会などの開催が可能となっています。また、歴史ゾーンで展示してある車両も、車両移動機を用いて移動させることが可能です。ホールの中央にターンテーブルがありますが、ここに色々な車両を乗せて入れ替えたりすることも可能になっています。
---引用終---
というわけでちゃんと車両の入れ替えは考慮されてます。
碓氷峠鉄道文化むらに関しても、大半の保存車両の置かれている線路とは直接繋がってはいませんが、
横川駅から園内まで線路が延びていて出し入れに使えるようになっています。
普段はゴムパッドがはめられて駐車場になっているところなので、行けば繋がっている様子はすぐわかりますよ。
この線路を実際に使ったかどうかは知りませんが、横川駅構内に放置されていた189系やEF63は、
開園してからだいぶ経ってから一部園内に取り込まれて修繕しているところです。
Re:未来への課題 (スコア:0)
後は交通科学館にまかせろ。
http://www.mtm.or.jp/
かなりショボイけど。orz