アカウント名:
パスワード:
> 雷とか雨でも結構電波状況が悪かった気がする。
WiFiの11b/g/nで使用されている2.4GHz帯は水分による干渉・電波吸収受けやすいですからね。何しろ電子レンジと同じ周波数帯なわけで、水分子との親和性ってば :-)
衛星放送でも類似の事情で周波数的に降雨減衰の影響を強く受けるため、大雨の時には受信状態がガタ落ちしてしまうため大雨・台風などの緊急放送観点で問題になるのもある意味同根。# ときどき地上波との周波数の違い無視して「デジタルは雨に弱い」と勘違いしている人を見かけますが。
11a/nで使用されている5GHz帯も同様かと。11nの特徴であるMIMOやビームフォーミングも、そもそも減衰して届かない状況では役に立たないしね。
良く勘違いされる点なんですが,電子レンジが使用しているマイクロ波領域は別に水の吸収ピークではありません.このあたりの周波数で水の吸収が高いのはおよそ20-30GHzあたり.温度や溶質によって上下しますが,まあ室温付近だとこんなもんで,温度が上がると(吸収自体はどんどん低下しながら)ピークはより高周波数へとシフトしていきます.
というわけで,電子レンジは別に水を特別な周波数で共鳴させてるわけでもなんでもなく,水の非常に幅広いマイクロ波吸収ピークの裾のほう(吸収がそんなに強くない部分)を利用しています.といってもまあ,ピークが非常に幅広いためピークの1/10ぐらいの周波数を使っても結構吸収があり加熱できるわけです.実際,アメリカなんぞでは900MHzなんぞも加熱に使っており,それだけ周波数が離れても問題なく加熱できます.
余談ですがもう一点電子レンジで誤解されやすいと言えば,「水の振動を励起している」という物です.いわゆる振動(分子振動)は赤外領域になりますのでマイクロ波では励起できません.電子レンジで励起されているのは分子間での運動で,分子の回転のような物です.#まあ分子"間"での振動は励起するので,振動を励起,ってのが完全に間違いなわけではないんですが.
メーカーの人曰く「吸収のピークを使うと中が温まらんでしょ」ってので納得した。
おう、知らなかったよ。漠然と疑問には思っていたけど、私の知識は間違っていたんだね。
これじゃここで紹介されている [srad.jp]質問の主を笑えないな。
実際の吸収ってどんなもんなんだろと検索しててたどり着いた。
http://www.btinternet.com/~martin.chaplin/microwave.html [btinternet.com]
のFigure1(の緑の線)あたりを見ると、吸収のピークは0度で9-10GHzぐらいで、100度で100GHzぐらいっぽい。Figureキャプション見ると、「そもそもそんなに吸収が高くないからこそ内部までマイクロ波が侵入して均一に暖められる」とか書いてある。まあ確かに。
面白いのはFigure2で、塩を溶かす(溶かした量はよくわからん)と低周波数側で吸収がどかんと伸びる。イオンだから直接電場で動かされて(局所的な電流を生じて)吸収するって事か。キャプションには「食品が加熱されてくると水そのものでの吸収が減り暖まりにくくなる(Figure1の結果)が、食塩が溶けているとイオンに由来する吸収が高温側で増えるから食品は十分加熱できる」とか書いてある。温度が低い時は水自体の吸収で暖めて、水だけだと温度が上がりにくい高温になると今度は塩分などのイオンの効果で温まる、と。意外に奥が深いな電子レンジ。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー
生木も電波通しませんよ (スコア:2, 興味深い)
庭に桃の木があった頃は、木造の自宅の部屋まで電波が届きませんでしたが、伐採したら通じるようになりました。
建材だけでなく植え込みなどもWiFiの電波程度なら弱めてしまうかもしれません。
Re:生木も電波通しませんよ (スコア:4, 興味深い)
地デジ用のアンテナ新設で一昨年の冬に見積もりを依頼したのですが、電波計測の結果
「いくつかの送信所の電波が拾えますが、微妙な差なので近隣の山や森が茂っている時期に再調査させてください。」
とのことで夏にやり直しました。
いくつかの森を抜けて受信するほうは、冬場は良好な受信状態だったのですが夏は全然だめでした。
山の稜線ギリギリに丘越えで受信する地域でしたので、繁茂している状態と枯れ木の状態ではこれほど違うのかとびっくりしました。
Re:生木も電波通しませんよ (スコア:1, 興味深い)
繋げていましたが、建物の間の木が成長してきてアンテナの間に伸び、
「速度が出ない。パケットロスが出るようになった」
という報告が来て直したことがあります。
地デジは指向性がVHFよりはあるみたいで、くぼんだ土地だとエリア内でもレベルが
低くて視聴できないことが多いです。
その場合、アンテナをぐるぐる回して反射波を探したり、アンテナをもっと高くしたり
するわけですが、1階建ての平屋だと難しいことも少なくないです。
そういう場合は、大体1世帯2世帯くらいの「難視聴世帯」なんですが、国としては
そういう視聴可能地域中の難視聴世帯は自分たちでなんとかしろ、というスタンスで、
なんにもしてくれないです。
地域ごとの難視聴地域は、衛星放送でごまかしてくれるみたいですが。
屋外でさえそんな状況なので、建物内なんて完全アウトですね。
東京以外にも500mくらいの放送タワーが必要じゃないかな。
Re:生木も電波通しませんよ (スコア:3, 興味深い)
しかし、春先に設置しても、夏になると木々に葉が生い茂り、使用できるエリアが狭くなってしまうそうです。
そういえば (スコア:1, 興味深い)
雷とか雨でも結構電波状況が悪かった気がする。
そのころは11gだったから今はどうか知らないけど。
Re: (スコア:0)
> 雷とか雨でも結構電波状況が悪かった気がする。
WiFiの11b/g/nで使用されている2.4GHz帯は水分による干渉・電波吸収受けやすいですからね。
何しろ電子レンジと同じ周波数帯なわけで、水分子との親和性ってば :-)
衛星放送でも類似の事情で周波数的に降雨減衰の影響を強く受けるため、
大雨の時には受信状態がガタ落ちしてしまうため大雨・台風などの緊急放送観点で問題になるのもある意味同根。
# ときどき地上波との周波数の違い無視して「デジタルは雨に弱い」と勘違いしている人を見かけますが。
11a/nで使用されている5GHz帯も同様かと。
11nの特徴であるMIMOやビームフォーミングも、そもそも減衰して届かない状況では役に立たないしね。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
コンクリも水をかなり含むので電波が悪くなる。
(水を発熱させる電子レンジの周波数と同じ)
ピークではない (スコア:5, 参考になる)
良く勘違いされる点なんですが,電子レンジが使用しているマイクロ波領域は別に水の吸収ピークではありません.
このあたりの周波数で水の吸収が高いのはおよそ20-30GHzあたり.温度や溶質によって上下しますが,まあ室温付近だとこんなもんで,温度が上がると(吸収自体はどんどん低下しながら)ピークはより高周波数へとシフトしていきます.
というわけで,電子レンジは別に水を特別な周波数で共鳴させてるわけでもなんでもなく,水の非常に幅広いマイクロ波吸収ピークの裾のほう(吸収がそんなに強くない部分)を利用しています.といってもまあ,ピークが非常に幅広いためピークの1/10ぐらいの周波数を使っても結構吸収があり加熱できるわけです.実際,アメリカなんぞでは900MHzなんぞも加熱に使っており,それだけ周波数が離れても問題なく加熱できます.
余談ですがもう一点電子レンジで誤解されやすいと言えば,「水の振動を励起している」という物です.いわゆる振動(分子振動)は赤外領域になりますのでマイクロ波では励起できません.電子レンジで励起されているのは分子間での運動で,分子の回転のような物です.
#まあ分子"間"での振動は励起するので,振動を励起,ってのが完全に間違いなわけではないんですが.
Re:ピークではない (スコア:2, 参考になる)
メーカーの人曰く「吸収のピークを使うと中が温まらんでしょ」ってので納得した。
Re: (スコア:0)
おう、知らなかったよ。
漠然と疑問には思っていたけど、私の知識は間違っていたんだね。
これじゃここで紹介されている [srad.jp]質問の主を笑えないな。
Re:ピークではない (スコア:5, 興味深い)
実際の吸収ってどんなもんなんだろと検索しててたどり着いた。
http://www.btinternet.com/~martin.chaplin/microwave.html [btinternet.com]
のFigure1(の緑の線)あたりを見ると、吸収のピークは0度で9-10GHzぐらいで、100度で100GHzぐらいっぽい。
Figureキャプション見ると、「そもそもそんなに吸収が高くないからこそ内部までマイクロ波が侵入して均一に暖められる」とか書いてある。まあ確かに。
面白いのはFigure2で、塩を溶かす(溶かした量はよくわからん)と低周波数側で吸収がどかんと伸びる。イオンだから直接電場で動かされて(局所的な電流を生じて)吸収するって事か。キャプションには「食品が加熱されてくると水そのものでの吸収が減り暖まりにくくなる(Figure1の結果)が、食塩が溶けているとイオンに由来する吸収が高温側で増えるから食品は十分加熱できる」とか書いてある。温度が低い時は水自体の吸収で暖めて、水だけだと温度が上がりにくい高温になると今度は塩分などのイオンの効果で温まる、と。意外に奥が深いな電子レンジ。
Re: (スコア:0)
そういえば衛星放送は降雨の影響を強く受けるとか
5GhzのWLANは2.4Ghz帯よりコンクリートによる減衰を受けやすいとか
すべて繋がりました。
2.4Ghz帯が吸収のピーク(というほどではないけど)になるのは水が0度の時なのね。
イメージでは結構鋭いピークがあるつもりでした。