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自炊代行業者の事業は著作権法上違法の可能性の高い事業である、奥村氏がブックスキャン事業の賛同者もしくは支援的な立場に見える、という「忠告」
これは事実だから仕方が無いのでは。違法行為なのを分かっているのかという忠告はなんの問題も無いと思うし。インタビューに応えている人の中には、自分が違法業者の宣伝行為に利用されていると言う事を理解しているとは思えない人も多く見られる。そして理解しているであろうテクノロジー系のライターについては
3) こっからは私の意見。「はい、そうですね」 以上。 ちなみに私は、インタビューの中では、見解を示しています。 Munechika Nishida @mnishi41 4月4日 [twitter.com]
これなんか完全に開き直りで酷いとしか言いようが無いよね。でなんでこんな風になったかというと
(係争中の方がいることと、すべての著者・出版社が係争中であることはイコールじゃないので、「みんな揉めてますよ」的な書き方をされると、天の邪鬼な人間はちょっとカチンと来るよ、というのは本音)
参考までに聞いてみたいのですが、
これらが出てきたおかげで日本の電子書籍はかなりダメージを受けた
というのは、具体的にどういう事象を指していますか?BOOKSCANをはじめとして、自炊代行業者は、依頼者所蔵の書籍の断裁・電子化を代行しているに過ぎません。紙の本が一冊この世から消え、電子化データが一つ出来上がる、それだけのことです。
まさか、自炊業者や依頼者がスキャンしたデータをネットに流してるとかのことじゃないですよね?こちらは著作物の送信可能化権侵害ですから、(警察が本気出せば)現行法で十分取り締まれますし、自炊代行業者がいるからどうこうという問題ではありません。
電子書籍が売れないのが、本当に自炊代行業者のせいなのかどうか、今一度よく考えてみたほうが良いのでは?
あなたが引用している文章の前の段落には
こう言う馬鹿な業者が権利処理のコストを勘案せずに違法な商売を始めたおかげで、その違法な価格で相場が完成してしてしまい、権利処理をきちんと行えるだけの価格設定で合法的な商売が不可能になってしまっている事も大問題なんだが。安い海賊版が出回っている中国で正規品が売れないのと同じ。
って書いてあるから、権利処理をきちんと行った上で書籍の電子化を行う業者が存在できないほど自炊相場が安くなりすぎてしまったって事では。
たとえばJCOPY [jcopy.or.jp]に正式に複製を依頼すると1ページ80円料金を取られる。(JCOPYは諸外国の同種の機関と連携をとっているので、これは国際相場に較べて高いわけではない)流石にこれは無いとして、JCOPYの枠組みに乗らず、別途権利者と契約を結ぶにしても、当然コストがかかる。権利者がたとえ無料で複製を許可しても、権利者が無償で許可したと言う事を管理するコストがかかる。単著だったらこれでも済むが、共著だったりすると全員の許諾をとらなければならないし、雑誌などの場合はさらに権利が複雑になる。表紙のデザイナやイラストレータ、カメラマンなどにも権利は発生するので全ての許諾をとる必要がある。さらに古い本の場合、下手をすると権利者がいまどこにいるのか探すところから始めなければならなくなってしまう。
ちょっと想像しただけでもかなりコストがかかることが分かると思うけど、では現在はどうなっているかというと、自炊代行業者はそれらの権利許諾を丸ごと無視することであの価格を実現している。そしてその価格が相場になってしまっている。これは問題だよね。
これから合法的な事業を始めようとすると、合法に権利処理をしつつ、権利処理を丸ごと無視した業者に対抗できるように、消費者が許容出来るだけの価格差に抑えてやらないと事業として成功しない。これ、常識的に考えて無理。こんな商売に参入する企業はまず現れないよ。勝てっこない。
自炊代行…と言うより、データスキャニングによる簡易電子書籍で事業化を考えている所はかなりあったらしい。具体的に報道されて表に出ているものだと、以前愛読書カードを送ると、手数料100円で電子版が手に入るサービス [impress.co.jp]というのをある業者が提案してた。これは当然合法サービスで、発表されるときには既にいくつかの出版社が導入に前向きに動いていたらしい。しかし、これが発表された時のWebの反応では「これを使うならBookScanでやった方がマシ」という声が多く出た。出版社としてはこの時点で非合法なサービスと戦う事を強いられているわけで、これでもう結局勝ち目が無いとやめてしまった。今でも一応システムは生きているが、当初の目論見には到底及ばない感じになってしまっている。
電子書籍データを販売するのと同量の紙の書籍を購入すると言うサービスを考えたところがあった。(会社ごと無くなってしまって今はWebサイトもない)中小の出版社にとっては電子書籍販売は、販売量に較べて事務コストが問題になる。そこで紙を購入するという事になると、出版社は新たな電子書籍化に対するコスト負担が無く出来ると言うものだった。(正確には出版社は複製権に関する契約を新たに盛り込む程度の対応は必要だったので全く負担無しと言うわけではなかったようだけど)電子書籍を売るために紙の本を購入するというのは非常に馬鹿馬鹿しい事ではあったんだけど、出版社的にはこれも現実的なソリューションだった。実現に向けて動いていたらしいがこれも、現実的にはBookScanなどに勝てないと言う事で、結局頓挫した。
この他に、はじめから権利許諾を得た書籍に限定してサービスを開始していた場合、無能な反発を招かずに権利許諾は上手く言っていた可能性は十分にあるよ。少なくとも、このインタビューに応えている人々の書籍については、許諾を得る処理はできたわけだから。また、合法な事であれば、政治力のある大手企業が参画する事も出来たはず。その場合ならば例えば文化庁に働きかけて、供託制度をもっと使い易いものにするだとかそう言うアプローチも可能だったかもしれない。
自炊代行業者の本来は必要な権利コストを支払わない事で実現してしている価格が、合法的な市場の芽を摘んでしまってる面は確実にあると思うよ。あくまでも可能性の話とすればそれまでだけれど、純粋な電子書籍販売ではなく、紙と一緒に売ろうと言う動きには必ずこの手の話が聞こえてくるんで、影響は大きかったと思うな。
今蔵書電子化事業連絡協議会ってのが合法化の仕組みを整えよう [srad.jp]としている。とりあえず合法化するためには権利処理のコストを載せた適正な価格を設定しなければならないんだが、まずベースとして非合法な商売に対抗する価格で無ければならないと言う足枷がついてしまってるのはかなり頭の痛い問題だと思う。簡単に試算すると書籍一冊権利処理コストだけで200円ほどかかるらしい。そこから権利者に10%支払われるとして、1000円の本を電子化するのに300円の権利処理コストがかかる事になる。(既にこの時点で、事務手数料の方が権利者の取り分よりも高いと言う状態になる)さらに自炊代行業者の取り分100円を加えると一冊400円という価格になる。これに乗ってくる業者はどれだけいることやら。(ここら辺は技術的にどれけ圧縮出来るかの検討は進んでいるらしいけれど)だからといって合法的な仕組みを完成させたからといって、非合法な業者は一斉摘発すると言う事にした場合、このインタビューに応えているような人達がどういう反応をするのかとか考えると本当に頭の痛い話なんじゃないかな。
モデレータ偏りすぎだろ。これのどこがオフトピック?
「知的財産権というものがどういうものか」
著作権法の理念は第一条にあるとおり
文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もって文化の発展に寄与することを目的とする
です。文化の発展に寄与することを目的とします。文化の発展というのは、著作者・権利者の権利を保護することだけでなく著作物の利用を促進することも含まれます。その上で、権利を保護することによる効果と、著作物の利用を促進することによる効果を天秤にかけ、より社会にとって利益となるような制度とするのが著作権法の目的であり、そこで規定された権利・財産権が知的財産権(のうち著作権)ですね。
つまり、「知的財産権というものはどういうものか」という原点に立ち返ってみるならば、権利を厳密に保護することで得られる利益(文化の発展)が自炊代行という仕組みを取り締まることで失われる利益(文化の発展)より明確に大きいことがはっきりしているならば、取り締まられるべきでしょうか。
そこで元コメントで指摘されているのは
>これらが出てきたおかげで日本の電子書籍はかなりダメージを受けたというのは、具体的にどういう事象を指していますか?
つまり、自炊代行業者が出てきたために実際に失われた利益を明確にせよというわけですね。手持ちの書籍を電子化することで書籍の所有者は実際に著作物の利用をしやすくなった、という明確な「文化の発展に寄与する効果」があるわけですから、それと引き替えになった(失われた)「権利者のダメージ」がはっきりしないことには議論がはじまりません。
知的財産権というものがどういうものか一度考えてみたらいかがでしょうか。
というわけで、どういうものか考えてみたのですが、いかがでしょうか。
クレタ人のパラドックスだなあ
近代法は知らんが
> 1億人に利益があっても、1人の財産を侵害してはならぬのは近代法では常識。
であるなら検索エンジンもプロバイダキャッシュも研究目的も故障時のバックアップも複製権を侵害してはならぬはずですが、わざわざ法律を改正してまで許可したのはなぜ?
a.現行法は近代法以前の古代法にもとづいているb.近代法は時代にあっておらず現行法が適切c.近代法でそんなことは言ってない
> わざわざ法律を改正してまで許可したのはなぜ?
だからわざわざ法改正が必要だったのですけどもberoさんらしくないね
知的財産権はいくらでも保証されて購入した本という財産はガンガン侵害されるってのはおかしくないか。
本を購入したときに知的財産まで購入するわけじゃないからだろ
そんな妄想を並べる前に電子書籍出版と出版流通の現状を調べてこい。
そんな妄想並べる前に知的財産法を勉強してこい。
はて。「知的財産法」という法律はないのですが、どの法律を勉強せよとおっしゃりますかね。今回争点となっているのは知的財産関連法のうち著作権についてなので、著作権法を引いたにすぎませんが。
知的財産基本法(平成14年12月4日法律第122号)のことを言っているのであれば、
(目的)第一条 この法律は、内外の社会経済情勢の変化に伴い、我が国産業の国際競争力の強化を図ることの必要性が増大している状況にかんがみ、新たな知的財産の創造及びその効果的な活用による付加価値の創出を基軸とする活力ある経済社会を実現するため、知的財産の創造、保護及び
読んでみる!ありがとう!
すばらしいご意見です!一人の知的財産権の為に、買い手が2度も3度も購入する必要はなく出版側がどの媒体でも保障すべきですよね。今の状態じゃ買い手の財産の侵害になってしまっていますよね。しかも買ったのは本でもデータでもなく知的財産です。複製があっても別に買い手側は販売側の財産を侵害しているとは言えませんからね!知的なものですから!!そうなれば我々もスキャン業者なんて使わなくても済みますよ!!
じゃあ早く紙面で売った書籍は、データでの配布も保障する法律を作りましょうよ!!え、違うの?
なんでこんなにお上頼みなんですか
代議士を説得するか自分たちで立てるかしましょうよ
詭弁で逃げないで質問に答えましょうよ。『自炊代行業者によって出版業界が大ダメージを受けた』と断言するからには、信頼できるデータがあるんでしょう?
おっと、書き損じた。正しく引用します。
>こいつら自分がやらかした事の重大さを理解してない。これらが出てきたおかげで日本の電子書籍はかなりダメージを受けた。今は各種権利処理を無視したおかげで、その分進んだような気がしているかも知れないが、長期的に見た場合、このような商売が出てきた事による損失は計り知れない。
かなりダメージをうけたという情報のソースを提示して下さい。
本来個人ではそれほど活発ではなかったはずの『自炊』(私的複製の範囲での書籍の電子化)が、法の隙間をつくような自炊代行業者のおかげで、本来の範囲を超えて一般化し、それによって、電子書籍を買ってくれる筈だった客が『自炊?』に流れてしまった。
とか?
そういう想像はできるんだけど、信頼できるソースがあるなら見たい。
>それによって、電子書籍を買ってくれる筈だった客が『自炊?』に流れてしまった。
こんなこと考える人もいるのかな。実際自炊でも自炊代行でもやってみてわかったけど、普通に電子書籍を買うよりもコストも時間もかなりかかるよ。
電子書籍は業者乱立しているから価格競争が始まってるし、なんだかんだで自炊データは自由に好きな端末や環境で読めること以外にメリットは少ないです。
>そういう想像はできるんだけど、信頼できるソースがあるなら見たい。
これを一切提示せずにごねてるだけなのがある意味証拠になるんでしょうね。
実際自炊でも自炊代行でもやってみてわかったけど、普通に電子書籍を買うよりもコストも時間もかなりかかるよ。
時間はかかるけど、スキャナや断裁機の価格だけなら、十分に安いよ。 あと、今現在、電子書籍を買う事はほとんどできない。 できるのは閲覧サービスの契約だけ。
価格競争は実質的に始まっていない。 出版社が十分に統制を効かせている。 再販売価格維持制度の適用外だけど、そもそも出版社から電子書店に何かを販売していないので、 価格統制を行う事に法的な問題は全くなし。 あと、自炊データはいつまでも読めるという利点がある。
そうか、昔(90年代)だとDRMはかかってない平のtxtで買えてたけど今はそうじゃないすね。その頃買った書籍データは今でも読めるという素晴らしさ、あの時もっと買っておいたら良かった。SONYとか楽天もそうだけどサービス止められると端末に何かあると読めなくなっちゃう。
電子書籍の実質的な価格はあちこちでバラつきありますよ。いつもよく利用しているeBookJapanとRenta!でたまに比較してお得な方で読んでます。チケット制のところ(Renta!とか)なんか細かく見ると他所とはけっこう価格が違ってるし、ポイントサービス付与(eBookJapan)とかまとめ買いでディスカウントとか期間限定がほとんどだけど安売り(安貸し?)もよくあるし長編だと1巻だけ無料もやってるし。気に入ったら続きを買えばいいってのはなかなかいいね。キャンペーに絡めて期間限定で無料公開される書籍もあるし。
いつまでも読めるという素晴らしき自炊データですが。こないだはそれを保存してたマイクロSDカードが読めなくなって、なんとかデータ復旧したんですがどうしても一部復旧できないファイルがあった・・・複数メディアへのバックアップは基本なのについ忘れてしまう orz.これからはクラウドにもあげておこう。(そっちはそっちでセキュリティに多少不安が)
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:-1)
自炊代行業者の事業は著作権法上違法の可能性の高い事業である、奥村氏がブックスキャン事業の賛同者もしくは支援的な立場に見える、という「忠告」
これは事実だから仕方が無いのでは。違法行為なのを分かっているのかという忠告はなんの問題も無いと思うし。インタビューに応えている人の中には、自分が違法業者の宣伝行為に利用されていると言う事を理解しているとは思えない人も多く見られる。
そして理解しているであろうテクノロジー系のライターについては
3) こっからは私の意見。「はい、そうですね」 以上。 ちなみに私は、インタビューの中では、見解を示しています。
Munechika Nishida @mnishi41 4月4日 [twitter.com]
これなんか完全に開き直りで酷いとしか言いようが無いよね。でなんでこんな風になったかというと
(係争中の方がいることと、すべての著者・出版社が係争中であることはイコールじゃないので、「みんな揉めてますよ」的な書き方をされると、天の邪鬼な人間はちょっとカチンと来るよ、というのは本音)
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:2)
参考までに聞いてみたいのですが、
というのは、具体的にどういう事象を指していますか?
BOOKSCANをはじめとして、自炊代行業者は、依頼者所蔵の書籍の断裁・電子化を代行しているに過ぎません。
紙の本が一冊この世から消え、電子化データが一つ出来上がる、それだけのことです。
まさか、自炊業者や依頼者がスキャンしたデータをネットに流してるとかのことじゃないですよね?
こちらは著作物の送信可能化権侵害ですから、(警察が本気出せば)現行法で十分取り締まれますし、自炊代行業者がいるからどうこうという問題ではありません。
電子書籍が売れないのが、本当に自炊代行業者のせいなのかどうか、今一度よく考えてみたほうが良いのでは?
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:1)
あなたが引用している文章の前の段落には
って書いてあるから、権利処理をきちんと行った上で書籍の電子化を行う業者が存在できないほど自炊相場が安くなりすぎてしまったって事では。
たとえばJCOPY [jcopy.or.jp]に正式に複製を依頼すると1ページ80円料金を取られる。(JCOPYは諸外国の同種の機関と連携をとっているので、これは国際相場に較べて高いわけではない)流石にこれは無いとして、JCOPYの枠組みに乗らず、別途権利者と契約を結ぶにしても、当然コストがかかる。権利者がたとえ無料で複製を許可しても、権利者が無償で許可したと言う事を管理するコストがかかる。単著だったらこれでも済むが、共著だったりすると全員の許諾をとらなければならないし、雑誌などの場合はさらに権利が複雑になる。表紙のデザイナやイラストレータ、カメラマンなどにも権利は発生するので全ての許諾をとる必要がある。さらに古い本の場合、下手をすると権利者がいまどこにいるのか探すところから始めなければならなくなってしまう。
ちょっと想像しただけでもかなりコストがかかることが分かると思うけど、では現在はどうなっているかというと、自炊代行業者はそれらの権利許諾を丸ごと無視することであの価格を実現している。そしてその価格が相場になってしまっている。これは問題だよね。
これから合法的な事業を始めようとすると、合法に権利処理をしつつ、権利処理を丸ごと無視した業者に対抗できるように、消費者が許容出来るだけの価格差に抑えてやらないと事業として成功しない。これ、常識的に考えて無理。こんな商売に参入する企業はまず現れないよ。勝てっこない。
自炊代行…と言うより、データスキャニングによる簡易電子書籍で事業化を考えている所はかなりあったらしい。具体的に報道されて表に出ているものだと、以前愛読書カードを送ると、手数料100円で電子版が手に入るサービス [impress.co.jp]というのをある業者が提案してた。これは当然合法サービスで、発表されるときには既にいくつかの出版社が導入に前向きに動いていたらしい。しかし、これが発表された時のWebの反応では「これを使うならBookScanでやった方がマシ」という声が多く出た。出版社としてはこの時点で非合法なサービスと戦う事を強いられているわけで、これでもう結局勝ち目が無いとやめてしまった。今でも一応システムは生きているが、当初の目論見には到底及ばない感じになってしまっている。
電子書籍データを販売するのと同量の紙の書籍を購入すると言うサービスを考えたところがあった。(会社ごと無くなってしまって今はWebサイトもない)中小の出版社にとっては電子書籍販売は、販売量に較べて事務コストが問題になる。そこで紙を購入するという事になると、出版社は新たな電子書籍化に対するコスト負担が無く出来ると言うものだった。(正確には出版社は複製権に関する契約を新たに盛り込む程度の対応は必要だったので全く負担無しと言うわけではなかったようだけど)電子書籍を売るために紙の本を購入するというのは非常に馬鹿馬鹿しい事ではあったんだけど、出版社的にはこれも現実的なソリューションだった。実現に向けて動いていたらしいがこれも、現実的にはBookScanなどに勝てないと言う事で、結局頓挫した。
この他に、はじめから権利許諾を得た書籍に限定してサービスを開始していた場合、無能な反発を招かずに権利許諾は上手く言っていた可能性は十分にあるよ。少なくとも、このインタビューに応えている人々の書籍については、許諾を得る処理はできたわけだから。また、合法な事であれば、政治力のある大手企業が参画する事も出来たはず。その場合ならば例えば文化庁に働きかけて、供託制度をもっと使い易いものにするだとかそう言うアプローチも可能だったかもしれない。
自炊代行業者の本来は必要な権利コストを支払わない事で実現してしている価格が、合法的な市場の芽を摘んでしまってる面は確実にあると思うよ。あくまでも可能性の話とすればそれまでだけれど、純粋な電子書籍販売ではなく、紙と一緒に売ろうと言う動きには必ずこの手の話が聞こえてくるんで、影響は大きかったと思うな。
今蔵書電子化事業連絡協議会ってのが合法化の仕組みを整えよう [srad.jp]としている。とりあえず合法化するためには権利処理のコストを載せた適正な価格を設定しなければならないんだが、まずベースとして非合法な商売に対抗する価格で無ければならないと言う足枷がついてしまってるのはかなり頭の痛い問題だと思う。
簡単に試算すると書籍一冊権利処理コストだけで200円ほどかかるらしい。そこから権利者に10%支払われるとして、1000円の本を電子化するのに300円の権利処理コストがかかる事になる。(既にこの時点で、事務手数料の方が権利者の取り分よりも高いと言う状態になる)さらに自炊代行業者の取り分100円を加えると一冊400円という価格になる。これに乗ってくる業者はどれだけいることやら。(ここら辺は技術的にどれけ圧縮出来るかの検討は進んでいるらしいけれど)だからといって合法的な仕組みを完成させたからといって、非合法な業者は一斉摘発すると言う事にした場合、このインタビューに応えているような人達がどういう反応をするのかとか考えると本当に頭の痛い話なんじゃないかな。
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:2)
Re: (スコア:0)
モデレータ偏りすぎだろ。
これのどこがオフトピック?
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:2, 参考になる)
「知的財産権というものがどういうものか」
著作権法の理念は第一条にあるとおり
です。文化の発展に寄与することを目的とします。文化の発展というのは、著作者・権利者の権利を保護することだけでなく著作物の利用を促進することも含まれます。
その上で、権利を保護することによる効果と、著作物の利用を促進することによる効果を天秤にかけ、より社会にとって利益となるような制度とするのが著作権法の目的であり、そこで規定された権利・財産権が知的財産権(のうち著作権)ですね。
つまり、「知的財産権というものはどういうものか」という原点に立ち返ってみるならば、権利を厳密に保護することで得られる利益(文化の発展)が自炊代行という仕組みを取り締まることで失われる利益(文化の発展)より明確に大きいことがはっきりしているならば、取り締まられるべきでしょうか。
そこで元コメントで指摘されているのは
つまり、自炊代行業者が出てきたために実際に失われた利益を明確にせよというわけですね。手持ちの書籍を電子化することで書籍の所有者は実際に著作物の利用をしやすくなった、という明確な「文化の発展に寄与する効果」があるわけですから、それと引き替えになった(失われた)「権利者のダメージ」がはっきりしないことには議論がはじまりません。
というわけで、どういうものか考えてみたのですが、いかがでしょうか。
いいこと教えてやるよw (スコア:0, おもしろおかしい)
Re: (スコア:0)
クレタ人のパラドックスだなあ
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:1)
近代法は知らんが
> 1億人に利益があっても、1人の財産を侵害してはならぬのは近代法では常識。
であるなら検索エンジンもプロバイダキャッシュも研究目的も故障時のバックアップも複製権を侵害してはならぬはずですが、
わざわざ法律を改正してまで許可したのはなぜ?
a.現行法は近代法以前の古代法にもとづいている
b.近代法は時代にあっておらず現行法が適切
c.近代法でそんなことは言ってない
Re: (スコア:0)
> わざわざ法律を改正してまで許可したのはなぜ?
だからわざわざ法改正が必要だったのですけども
beroさんらしくないね
Re: (スコア:0)
知的財産権はいくらでも保証されて購入した本という財産はガンガン侵害されるってのはおかしくないか。
Re: (スコア:0)
本を購入したときに知的財産まで購入するわけじゃないからだろ
Re: (スコア:0)
そんな妄想を並べる前に電子書籍出版と出版流通の現状を調べてこい。
Re: (スコア:0)
はて。「知的財産法」という法律はないのですが、どの法律を勉強せよとおっしゃりますかね。
今回争点となっているのは知的財産関連法のうち著作権についてなので、著作権法を引いたにすぎませんが。
知的財産基本法(平成14年12月4日法律第122号)のことを言っているのであれば、
Re: (スコア:0)
読んでみる!ありがとう!
Re: (スコア:0)
すばらしいご意見です!
一人の知的財産権の為に、買い手が2度も3度も購入する必要はなく出版側がどの媒体でも保障すべきですよね。
今の状態じゃ買い手の財産の侵害になってしまっていますよね。しかも買ったのは本でもデータでもなく知的財産です。
複製があっても別に買い手側は販売側の財産を侵害しているとは言えませんからね!知的なものですから!!
そうなれば我々もスキャン業者なんて使わなくても済みますよ!!
じゃあ早く紙面で売った書籍は、データでの配布も保障する法律を作りましょうよ!!
え、違うの?
Re: (スコア:0)
なんでこんなにお上頼みなんですか
代議士を説得するか自分たちで立てるかしましょうよ
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:1)
詭弁で逃げないで質問に答えましょうよ。
『自炊代行業者によって出版業界が大ダメージを受けた』
と断言するからには、信頼できるデータがあるんでしょう?
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:3, すばらしい洞察)
おっと、書き損じた。
正しく引用します。
>こいつら自分がやらかした事の重大さを理解してない。これらが出てきたおかげで日本の電子書籍はかなりダメージを受けた。今は各種権利処理を無視したおかげで、その分進んだような気がしているかも知れないが、長期的に見た場合、このような商売が出てきた事による損失は計り知れない。
かなりダメージをうけた
という情報のソースを提示して下さい。
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:1)
本来個人ではそれほど活発ではなかったはずの『自炊』(私的複製の範囲での書籍の電子化)が、
法の隙間をつくような自炊代行業者のおかげで、本来の範囲を超えて一般化し、
それによって、電子書籍を買ってくれる筈だった客が『自炊?』に流れてしまった。
とか?
そういう想像はできるんだけど、信頼できるソースがあるなら見たい。
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:1)
>それによって、電子書籍を買ってくれる筈だった客が『自炊?』に流れてしまった。
こんなこと考える人もいるのかな。
実際自炊でも自炊代行でもやってみてわかったけど、普通に電子書籍を買うよりもコストも時間もかなりかかるよ。
電子書籍は業者乱立しているから価格競争が始まってるし、なんだかんだで自炊データは自由に好きな端末や環境で読めること以外にメリットは少ないです。
>そういう想像はできるんだけど、信頼できるソースがあるなら見たい。
これを一切提示せずにごねてるだけなのがある意味証拠になるんでしょうね。
Re: (スコア:0)
実際自炊でも自炊代行でもやってみてわかったけど、普通に電子書籍を買うよりもコストも時間もかなりかかるよ。
時間はかかるけど、スキャナや断裁機の価格だけなら、十分に安いよ。 あと、今現在、電子書籍を買う事はほとんどできない。 できるのは閲覧サービスの契約だけ。
電子書籍は業者乱立しているから価格競争が始まってるし、なんだかんだで自炊データは自由に好きな端末や環境で読めること以外にメリットは少ないです。
価格競争は実質的に始まっていない。 出版社が十分に統制を効かせている。 再販売価格維持制度の適用外だけど、そもそも出版社から電子書店に何かを販売していないので、 価格統制を行う事に法的な問題は全くなし。
あと、自炊データはいつまでも読めるという利点がある。
Re:事実なのだから仕方が無い。不快に思うのは罪の意識があるから? (スコア:1)
そうか、昔(90年代)だとDRMはかかってない平のtxtで買えてたけど今はそうじゃないすね。
その頃買った書籍データは今でも読めるという素晴らしさ、あの時もっと買っておいたら良かった。
SONYとか楽天もそうだけどサービス止められると端末に何かあると読めなくなっちゃう。
電子書籍の実質的な価格はあちこちでバラつきありますよ。
いつもよく利用しているeBookJapanとRenta!でたまに比較してお得な方で読んでます。
チケット制のところ(Renta!とか)なんか細かく見ると他所とはけっこう価格が違ってるし、ポイントサービス付与(eBookJapan)とかまとめ買いでディスカウントとか期間限定がほとんどだけど安売り(安貸し?)もよくあるし長編だと1巻だけ無料もやってるし。
気に入ったら続きを買えばいいってのはなかなかいいね。
キャンペーに絡めて期間限定で無料公開される書籍もあるし。
いつまでも読めるという素晴らしき自炊データですが。
こないだはそれを保存してたマイクロSDカードが読めなくなって、なんとかデータ復旧したんですがどうしても一部復旧できないファイルがあった・・・
複数メディアへのバックアップは基本なのについ忘れてしまう orz.
これからはクラウドにもあげておこう。(そっちはそっちでセキュリティに多少不安が)