by
Anonymous Coward
on 2005年11月05日 23時21分
(#826703)
>「at your own risk」とやらのために、スーパーにある品物すべての危険度を把握して買 >い物しなければならない世の中なんて、考えただけでぞっとするよ。そんな事をやらされ >るぐらいなら、税金を払って安全側に舵を切った行政をやってもらったほうが助かるね。 基本的に絶対に安全なものなんか世の中に存在しないということを理解してないのでは? 安全側に舵を切った行政なんかしてたら、そのうちDHMOも規制したほうがいいなんてことになっちゃいますよ。
毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:0, すばらしい洞察)
アメリカではだれも気にせず食べてます。
吉野家でも普通に牛丼出してます。
アスベストはヤバイって何十年も前から言われてたのに
ほったらかしておいた結果多くの犠牲を出している一方、
日本では実質人間への感染例がまだ認められていないBSE
で過剰反応する日本社会。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:5, 興味深い)
産業技術総合研究所・化学物質リスク管理研究センター長という人が
「輸入再開で日本に1人/100年のヤコブ病患者が出るなら
米国では少なくとも1000人/100年の患者が出るはず。
もちろんこんなことは起きてはいない」
「1000倍以上の検出力で試験してもらっているようなもの」
と書いていて、なるほどと思ったのですが、その隣の記事で
京都大教授が
「米国ではアルツハイマー病患者が過去20年間で倍増し、
500万人に達しようとしている。
うち13%がヤコブ病という指摘もある」
と書いていました。まだ分からない部分が多そうですね。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:5, 興味深い)
まず、全頭検査してもBSE牛を検出できる確率は非常に低いという事実。専門家からは、全頭検査しても正確に検出するのはほぼ不可能という意見も出ています。つまり、国産牛も「安全な気がする」というだけで、実際は安全性の保証はありません。実効性の無いことに巨額の税金を無駄遣いしているいう指摘も出ています。こういうことを書くと「やらないよりマシ」と言う反論が出るのは承知しています。でも「添付ファイルを開くのは知人からのメールだけにしましょう」レベルのセキュリティに「やらないよりマシ」という意見はどれだけ意味があるでしょうか?
で、米国が全頭検査を嫌がっている理由の一つはここにあります。「やったところで単なる気休め、実質的に意味が無いことにコストはかけたくない」ということですね。(個人的には、「購入側が要求してるんだから、ツベコベ言わずにやれ!」と思いますが。)逆に、米国の主張する「危険部位の除去」などによる安全確保は、(心理的問題はさておき)統計的には全頭検査よりも安全性を高めるというデータは実際にあります。ですから、科学的根拠で言えば、米国の主張は筋が通ったものです。問題は「本当に今の説明通りの安全管理を米国が実施するか?」という疑惑ですね。
あと、これは根本的な話ですが、そもそもBSE牛とヤコブ病の関連は科学的にはいまだに全くもって証明されていません。(だからといって無関係とも思えませんが。)以前に英国でBSEパニックが起きた時には、それよりも前にBSEが問題になったときに役所や医学者が「人間への感染は確認されていない」と言い張っていたのに、連発でヤコブ病の死者が出たときに「すみません、やっぱBSE牛が原因だったかも」と方針を180度転換したので、大騒ぎになったわけです。その直近のデータだけで相関を取ると有意なように見えたので、その後でヤコブ病による死者が激増すると予想され、パニックが起きたわけです。しかし、あまり報道されていませんが、実はその後でヤコブ病患者は謎の急減をしており、当時推測されたヤコブ病の発症率から考えると「やっぱ関係無いのかも」みたいなレベルになってきています。なので、BSEとヤコブ病の関連については今でも医学界で議論がなされているらしいです。
僕の現時点での考えとしては、(牛だけに限らない話ですが)「産地は正確に表示しましょう」ということの徹底と、米国の主張している安全管理が本当に実施されることを徹底すれば、あとは消費者がat your own riskで選択すればいいだけの話だと思いますが。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:3, 興味深い)
BSEを発症している牛は含有量が多く、
感染していても発症していなかったり検出できない牛は含有していても少量or微量です。
異常プリオンを
A:0.2μg含有の牛肉1kg食べる
B:0.0004μg含有の牛肉1kg食べる
どちらが安全でしょうか?
ここ数年で急に注目を浴びたのは肉骨粉によってプリオンが濃縮された牛が
出回ったためです。
肉骨粉を使わなかった時代の生活では発症するほど蓄積する前に人間の寿命が来ていた
からだと思います。
私が求めるのは「異常プリオンを多量に含む牛肉を輸入しないでほしい」のです。
決して「異常プリオン0の肉しか輸入するな」と言っているわけではありません。
私は米国産の肉は「米国内では使用禁止の防腐剤」を輸出向けには認めているので
BSE問題以前から食べてませんけどね。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:2, 参考になる)
>「やったところで単なる気休め、実質的に意味が無いことにコストはかけたくない」
> 米国の主張する「危険部位の除去」などによる安全確保は、(心理的問題はさておき)統計的には全頭検査よりも安全性を高めるというデータは実際にあります。
> ですから、科学的根拠で言えば、米国の主張は筋が通ったものです。
米食肉業界団体の長(詳しいところは失念)が、インタビューを受けて同じようなことを語っているのをTVで見たことがあります。
押し売りよりも、幼齢牛でもきちんと検出できる検査方法の開発が先だろう、と思いましたね。
#826563 には概ね同意。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:0)
その長は、他の牧場主が「消費者が望むなら全頭検査してもいい」と言ったのを
そんなことをされたら自分のところが売れなくなるという理由で中止させたりする人なので、
説得力は皆無です。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:1)
> しょう」ということの徹底と、米国の主張している安全管理が本当に実施されることを
> 徹底すれば、あとは消費者がat your own riskで選択すればいいだけの話だと思いますが。
結局の所、あなたが言いたいのは「100%危険、100%安全のどちらとも言えないんだから、
消費者に判断させろ」ということですか?危険性のあるものもとりあえず輸入して、販売
して、それで病気になっても無知な消費者が悪いと。
みんながみんな肉やら野菜やらありとあらゆる食品の産地やら危険度をいちいち調べる暇
があるわけじゃ無いんだよ。仕事があるから。個々人がそんな余計な労力をかけなくてい
いように、政府がまとめてやるんでしょ。
「at your own risk」とやらのために、スーパーにある品物すべての危険度を把握して買
い物しなければならない世の中なんて、考えただけでぞっとするよ。そんな事をやらされ
るぐらいなら、税金を払って安全側に舵を切った行政をやってもらったほうが助かるね。
肉や野菜に構ってられないので。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:2, 興味深い)
僕がat your own riskと書いたのは、riskの存在が一般的に認知されていて、さらに、そのriskがある程度許容できるレベルの場合の話です。他の方も書いていますが、タバコや酒や塩、何にでも危険性はあります。
というように書くと「じゃ、米国産牛のBSEのriskは許容できるのか」という話になるわけですが、ここでの現時点での各人の反応は「国産牛が米国産牛よりもどれくらい安全だと思っているか」と比例する話じゃないかと思います。前に書いたように、米国産牛に対して「(国産牛で実施している)全頭検査をやってない」という*だけ*の理由で「危険だ」と騒いでいる人は、例えば「飲尿で健康になる」とか「~を食べて癌が治る」とか信じている人と同じレベルの認識しかできていないということを自覚するべきかと思いますが。米国産牛の解禁に反対派の人は、米国産牛の話どころか「国産牛の即刻販売停止」を主張しない限り、まったく支離滅裂な意見と言わざるを得ません。さらに言えば(後述しますが)「産地に関わらず、全ての牛の流通・使用の禁止」も主張するべきです。でも、なぜかそういう意見は見ませんよね。なぜでしょう?
あ、それと前の文章では書き忘れましたが、日本でBSEが確認されるよりも前の時代に、世界各国の研究者が飼育環境から推定されるBSE危険度の指標を出したことがありますが、米国は少なくとも世界的に見てもかなり安全側だったはずです。(ただし、これはBSEだけの話なので、別の品質問題については問題にしていません)少なくとも日本よりは感染の危険は少なかった気がします。
それと、中国やオーストラリアは現時点で安全という建前になっているようですが、その道の研究者で「まだBSEが広がってきていない」と本気で信じている人なんていません。ヨーロッパの外へBSE感染エリアが広がった時点で「単に確認されていないというだけで、もはや世界中の全ての地区に広がっているだろう」という見方が主流です。では、なぜそれを公式に言わないかというと、「言ったところで、せいぜい無駄にパニックを起こす程度で、解決方法が無いから」「感染が確認されていない時点でヘタなことを言うと国際問題になる危険性が高い」というような理由です。
ということで、at your own riskのriskに納得できないという人には、今後は「牛は一切食べない&牛のエキスが入っているようなものも一切使わない」という生活をお勧めします。科学的根拠に基づいて言えば、全ての牛は米国産牛と同レベルで危険ということになります。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:2, 興味深い)
> 「危険だ」と騒いでいる人は、例えば「飲尿で健康になる」とか「~を食べて癌が治る」とか信
> じている人と同じレベルの認識しかできていないということを自覚するべきかと思いますが。
全頭検査をやる意味を理解していますか?
一連の匿名の臆病者くん(同一人物かどうかわ分かりませんが)の投稿を見ていると「全頭検査をやる
理由はBSEに感染した牛を発見してその牛の肉を市場から排除するため」だけ、だと思っている節があ
ります。検査しなくても危険部位さえ取り除けば問題ないと書いているからです。
もっと重要なのは「BSE汚染の広がりを把握すること」です。BSE汚染が散発しているだけなのか、
それとも拡大傾向にあるのかを把握するには、それなりの頭数の検査が必要ではないですか?アメ
リカの言っているようなサンプル調査で全体の像が把握できますか?それを問題にしているわけで
す。日本のような年間数頭レベルの広がりを、サンプル調査で把握できますか?
米国で危険部位の除去処理の杜撰さについては各種報道されていますし、これは米国の生産者の
BSEに対する自覚のなさから来ています。日本人の消費者に米国産牛肉の危険性を啓蒙する前に、
米国の肉牛生産者に対して全頭検査を課す事によって危険部位除去の意味を啓蒙するのが先でしょ
う。最も、米国には、自主的に全頭検査を行って安全性を確保している生産者もいます。全頭検査
を行いたくないのは、生産者ではなくて米国政府なのでしょう。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:1, すばらしい洞察)
>い物しなければならない世の中なんて、考えただけでぞっとするよ。そんな事をやらされ
>るぐらいなら、税金を払って安全側に舵を切った行政をやってもらったほうが助かるね。
基本的に絶対に安全なものなんか世の中に存在しないということを理解してないのでは?
安全側に舵を切った行政なんかしてたら、そのうちDHMOも規制したほうがいいなんてことになっちゃいますよ。
その前に規制すべきものがもっとたくさんあると思うんだけどね。煙草とか、今話題になってる石綿よりずっと危険性高いんだけど。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:1)
理解しています。
リスクとメリットの重みを勘案して、食べるか食べないかを判断しなければならないが、すべての
食品についていちいち消費者が判断するのは非効率で現実的ではないので、行政が行うべきだと書
いたのですが理解できませんでしたか?
> 煙草とか、今話題になってる石綿よりずっと危険性高いんだけど。
生活必需品の話をしている時に、嗜好品の話を持ってくるのは詭弁ですね。
反論のしようがありません。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:0)
>食品についていちいち消費者が判断するのは非効率で現実的ではないので、行政が行うべきだと書
>いたのですが理解できませんでしたか?
リスクとメリットの重みを勘案して、食べるか食べないかを判断した結果が、輸入禁止解禁なんじゃないの?
行政が行うべきといっておきながら、行政が結論出したら文句言うのは筋違いもいいところだと思うんだけど。
その行政が出した結論が気に入らないなら(つまりこの段階で食べるか食べないかを消費者が判断している)、産地表示を見て食べなければいいだけの話。
>生活必需品の話をしている時に、嗜好品の話を持ってくるのは詭弁ですね。
>反論のしようがありません。
別に牛肉は生活必需品じゃないですよ。かりに生活必需品だとしても、生活必需品より嗜好品のほうが規制を厳しくすべき(ベネフィットがほとんどないのだから)なのだから、嗜好品の話を持ってきてもいいのでは?
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:1)
どこに文句を書いてますか?
匿名の臆病者くんの「at your own risk」には文句を言いましたが。
しかも、行政の結論はまだ出てないし。
> 別に牛肉は生活必需品じゃないですよ。
別に肉を食べなくても生きられるとか言うんでしょう?
そういう議論の進め方を詭弁と言うんですよ。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:1)
>別に肉を食べなくても生きられるとか言うんでしょう?
意味が違うと思う。
牛肉でなくても、豚肉なり魚肉でも代替品になりうる、という程度のことでは。
さらにlocateさんの揚げ足をとれば、完全ベジタリアンってのはいないことに
なりますよね。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:0)
しかし他の発言でもありますが、こと牛肉に関して言えば、科学的にみるとこの程度の危険性のモノを規制していたらスーパーに置ける食材なんてほとんどなくなってしまうんですよ、ってことです。こういう現時点では白黒はっきりつけられないケースに関してはあなたはどうすべきだと考えているのでしょう?
Re:検査以前に飼料管理をなんとかしないともう蔓延だってば (スコア:1)
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/c35a71a82981c6c137518f281eb161c0 [goo.ne.jp]
牛の体の中で異常プリオンが増産されてそれが飼料なんかにまじって世界中に輸出されてみ。第三国でさらに大発生して収拾がつかなくなるぜ。そこまで考えないと。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:0)
>専門家からは、全頭検査しても正確に検出するのはほぼ不可能という意見も出ています。
過分に嘘が混じっていますな。
「全頭検査してもBSE牛を確実に検出できるのはほぼ不可能」が事実。
ところで、専門家って誰?
プルシナー教授は全頭検査すべきといってますね。
ついでに「検査対象を月齢で区切ることには合理的な説明がつかない」とも。
>逆に、米国の主張する「危険部位の除去」などによる安全確保は、(心理的問題はさておき)統計的には全頭検査よりも安全性を高めるというデータは実際にあります。
何が「逆」で何が「全頭検査よりも」なんでしょうか?
日本では全頭検査した上で危険部位を除去しているわけで、
米国が「全頭検査」というステップで手を抜こうとしてるだけですが。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:0)
言い切られているようですが、それは事実なんですか?
それが事実であると何の判断材料も示さずに述べても
信用できるほど私はお人よしではないのですが。
言葉遊びで、「(日本には)BSE牛がほとんどいないから
全頭検査しても検出される確率は非常に低い」というのは
事実だと思いますけど、「BSE牛がいるのに検査しても
検出できる確率は低い」というのは確実に嘘でしょうね。
>で、米国が全頭検査を嫌がっている理由の一つはここにあります。
>「やったところで単なる気休め、実質的に意味が無いことに
>コストはかけた
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:1)
中西先生でしたら ご自分のサイトでもお書きになっていらっしゃいますので,これらも参考になります。
BSE 三ケースのリスク [nifty.com]
英国BSE感染牛の数についての報道は間違い [nifty.com]
私は安全性の確立されていない自動車にも乗りますし、アメリカ産の牛肉も食べます。
Re:毒味役3億人じゃ足りないですか? (スコア:0)
>
> と書いていて、なるほどと思ったのですが、その隣の記事で
> 京都大教授が
> ...
> と書いていました。まだ分からない部分が多そうですね。
その記事
http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak321_325.html#zakkan323
と、その後の顛末が
http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak321_325.html#325-A
にあります。
ごちゃごちゃした話が、すっきり整理されて科学的に評価されてます。
どう考えても、輸入再開に問題はないですね。